授業科目

安全工学
Safety Engineering

担当者

講師   中村 順
後 火1

単位

2

到達目標

本講義の到達目標は、受講生が安全工学に関する概要を知ること、火災爆発現象について知ること、火災爆発事故事例とその原因について知ること、CBRNEテロとその対策の概要について知ること等を通じて社会の安全についての判断力や洞察力を身につけることである。
 また、理学部のカリキュラム・ポリシーに従い、安全工学の化学に関する事項を中心として入門から、応用としての情報の中から何が正しいかの判断力、社会の問題を解決していく能力を身につけるようにする。

授業内容

この講義では、資料及びパワーポイントに沿って、安全工学の基礎的知識を身につける。化学の知識がどのように生かされているかを押さえながら、安全に関する問題点、課題等を明らかにしていく。自分の研究、調査鑑定、技術指導等の経験を活かして、国内ばかりでなく、西側先進国での実際の事故、事件の事例を紹介する。
そのことを通じて、基礎的な知識がどのように実社会に応用されているかを知り、問題解決能力を養う。

授業計画

各回の講義内容は次のように予定しているが、前後する場合もある。各回共通の予習として、講義に使用する資料をネットの所定の欄に掲載する。復習としては、適宜レポートの提出を依頼することがある。

01.ガイダンス/安全工学について
 まず、シラバスの記載事項について確認する。そのうえで、安全工学とはどういう学問かの概要をつかむ。
 講義の方針、進め方、資料の扱い方、学習の仕方、ネットなどからの情報の活用方法等について説明する。

02.安全工学の基礎知識
 化学プラントで扱う物質の多くは、火災、爆発危険性、有害性、環境汚染等の潜在危険性を持っている。それらの危険現象と物質危険性について紹介する。

03.火災現象
 発火、燃焼等の火災現象の基礎知識を理解する。

04.爆発現象
 気相反応、凝縮相の反応、爆ごうと爆燃、感度と威力等の基礎知識を理解する。

05.危険物
 化学的な分類 危険物、SDSについての基礎知識を理解する。

06.危険物の試験方法
 国連勧告試験、消防法試験、火薬類の試験について紹介する。
 危険性評価試験、リスクアセスメント、原因調査のための試験、再現実験等について紹介する。

07.危険物による火災、爆発事例
 事故事例データベース、反応、化学種、原因等に分けて事故事例を紹介する。

08. 火災、爆発事故の原因調査
 具体的事例に基づいて、原因調査の進め方、判断、考察など紹介する。また、何を調べると原因を推定できるか考える。
事故調査報告書の読み方について解説する。

09.爆発特性と被害予測
 数値計算、シミュレーション、被害予測等について紹介する。

10.火薬類の分析
 火薬類の分析について、火薬類や機器分析装置ごとに紹介する。また、社会における火薬類分析の応用について紹介する。

11.テロについて
 CBRNEについて紹介する。

12.テロ対策機器について
 爆発物探知、爆発物処理装置、防護対策等について紹介する。最新の機器が使われていることを理解する。

13.自然災害、火災爆発事故、テロ等の危機管理
 事故の未然防止と被害軽減、避難距離、事故事例を安全に役立たせること等について紹介する。

14.事故を防ぐには
 この講義についてまとめと、今後への提言

授業運営

全て講義形式による。授業運営については初回授業時間中に改めて説明するが、授業時にはパワーポイントを使用する。所定欄に授業時に使用する資料を掲載するので、予習及び授業時に活用して欲しい。
真剣に授業を聞くことと、わからないことがあれば、授業中随時に受け付けるので質問すること。自分なりの感想、意見を述べても良い。

評価方法

定期試験70%、レポート30%で評価する。出席状況は評価の対象としない。ただし授業に出席して理解していなければ解けない試験、レポートとする。

オフィスアワー

質問や意見は講義後にもその場で受け付ける。個人的問いに回答はしない。個人の質問でも、受講生全員に回答することとしたい。

参考書

安全工学会『実践・安全工学』[化学工業日報社(1 物質安全の基礎)]2012
中村、太田、高田、中山『爆発物探知・CBRNEテロ対策ハンドブック』[丸善]2016
鈴木仁美『有機化学実験の事故・危険』[丸善]2004

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