授業科目

自然の体験学習
Experiential Learning in the Natural Sciences

担当者

教授   日野 晶也
前 土3
後 土3
教授   細谷 浩史
前 土3
後 土3
講師   吉田 修久
前 土3
後 土3

単位

2

到達目標

本学の教育理念に照らし、本講義の到達目標は受講生が普段の生活の中で体験する自然現象を、観察し更に記述することによって①身の周りの自然について理解を深め、②自然科学の考えを身につけることである。授業の中で、ドングリの採集や温室内で種まき、キャンパス内の斜面での植林、竹林伐採などの作業を体験する。これらを通じて、従来の里山がどのように維持されてきたかを体得することとともに、今後、自然との共生がどのように有るべきかを考える素養を付けることを、受講生が身に着けることを目的とする。また、本学の共通教養のカリキュラムのポシリシーを受けて、学部学科を超えて受講者同志の共同学習とともに能動的な学習を習慣付けることも到達目標とする。

授業内容

この講義では通常の授業と異なり、教室内で行う座学ばかりでなく、湘南ひらつかキャンパス内の野外で自然観察を行う。上記に挙げた植林に向けた作業の他、古典的なバイオテクノロジー体験として味噌の仕込み、野草料理なども体験する。天候によって授業内容の入れ替えや変更がある場合には、その週の木曜日までに学内の掲示やウェブステーションを利用した連絡をするので注意すること。

授業計画

各回の授業内容は一応つぎのように予定しているが、天候などの状況を判断して若干前後する場合もある。予習として故浜口哲一先生が湘南ひらつかキャンパスでの取材をもとに作成された『生きもの歳時記』と『キャンパスの四季』をウェブステーションで公開してあるレポートを利用すること。具体的には、この「生きもの歳時記」は撮影年度は異なっても、月日順に掲載されているので、その週に近い記事を予め参考として読み込んでおくこと。復習としては、観察レポートの作成するだけでなく、その初校に対する担当教員からのコメントや他の受講者のレポートを参考して、レポートの改編を複数回行うことを求めている。予習と復習を合わせて各回あたり4時間以上の自己学習を想定している。また、日頃から新聞の科学欄やナショナルジオグラフィックなどのホームページを閲覧し、自然科学を扱った記事を読むことを推奨する。また、これらの記事について鵜呑みにするのではなく、疑問を持ちそれを自ら解決しながら理解を深める習慣がつくように努力することが重要である。

01. ガイダンス/自然科学の学び方ほか
 まず、シラバスの記載事項について確認し、担当者の紹介とともにグループ分けを行う。以下に挙げる授業内容の一部はグループ毎に順番を入れ替え実施する場合も含まれるので、自分の属するグループの予定を確認することも初回の授業の重要なポイントとなる。
02. 自然科学と社会科学、科学と宗教との違い
 ヒトが目の前に起きていることをどのように理解しているのかを考える。【予習】新聞などで最近話題になっている事柄について各自が資料を用意すること。
03. 生物と無生物の違い
 「生きている」ことを定義することが可能かも含めて考える。【予習】新聞の社会面や科学面から各自が資料を用意すること。
04. 自然観察の心構えとスケッチの基礎 。【予習】『生き物歳時記』を読んで、紙面の工夫を読み取ること。
05. 観察レポートの書き方とウェブステーションへの投稿方法の解説 。【予習】『生き物歳時記』の植物を扱ったレポートを読み込んでおくこと。
06. キャンパス内の自然観察 (植物編)【予習】『生き物歳時記』の植物を扱った記事を読み込んでおくこと。
07. キャンパス内の自然観察 (動物編)【予習】『生き物歳時記』の動物を扱った記事を読み込んでおくこと。
08. キャンパス内の自然観察 (春または秋のビオトープ)【予習】『キャンパスの四季』中のビオトープの記事を読み込んでおくこと。
09. 観察レポートの試作品の作成とレポートの講評 【予習】観察レポートの初校を投稿しておくこと。
10. 植林へ向けた準備  【予習】里山の歴史と生態学的な意義を文献調査しておくこと
11. キャンパス内の自然観察 (土屋の森と里山) 【予習】土屋地域の歴史を『キャンパスの四季』から学んでおくこと。
12. キャンパス内の自然観察 (土屋の里山と湿地)と植林の実施【予習】『キャンパスの四季』から植林の実績を学んでおくこと。
13. キャンパス内の自然観察 (初夏または初冬のビオトープ))【予習】『キャンパスの四季』中のビオトープの記事を読み込んでおくこと。
14.全体のまとめ 提出された観察レポート(課題)の講評 【予習】観察レポートの2通目の初校を投稿しておくこと。

 

授業運営

初回の授業で全体を通じた授業運営について説明する。登録人数やその日のテーマなどによって適宜変更をするが、原則は以下のように運営する。自然科学の考え方などについては全員が1クラスに纏まって講義を受ける、座学形式の授業を行う。教室内での簡単な実験や野外での観察では20人以下のグループに分かれて行動する。観察のテーマや課題について、グループ毎に座学を行う場合もある。予習として、理学部HPに公開されている『生き物歳時記』と『キャンパスの四季』で取りあげられている植物や動物について、事前に調べておくこと。復習として、授業中やそれ以外の時間帯に各自が行ったキャンパス内で観察時に作成したメモや写真を用いて、ワード形式でレポートとしてまとめることを求める。作成したレポートはdotCampusのフォーラム機能を利用して公開し、そこで受けた講評を参考にしてレポートの改訂版を作成する。

評価方法

前半の座学に区切りが着いた段階で、必要に応じて科学の基礎知識を確認するために中間テストを実施する。また、観察記録については、図書館に掲示してある。松本正勝先生の「ビオトープの四季」と、この授業の為にウェブステーションで公開する故浜口哲一先生の「生き物歳時記ー湘南ひらつかキャンパス」を手本にして、これらの教材の1ページ分に当たる記事を作成し、これを課題とする。提出された課題をCampusのフォラム機能を利用して公開し、受講生による相互評価やそれを受けて改訂をしたものを最終レポートとし、この間のやり取りを含めて、評価の対象とする。原則として講義を4回以上欠席した者は評価の対象としない。

オフィスアワー

2号館248の日野・細谷研究室で随時受け付ける。不在の場合は、用件のメモを研究室内のポストに投函しておくこと。その他にdotCampusのフォーラム機能を利用しての質疑応答も可能。

参考書

浜口 哲一『『生きもの地図をつくろう』』1版[[岩波書店(岩波ジュニア新書)]2008年1月
ユクスキュル著。日高訳『生物から見た世界』1版21刷[岩波書店(岩波文庫)]2017年8月
花里考幸『自然はそんなにヤワじゃない』1版3刷[新潮社(新潮選書)]2010年

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