授業科目

物質化学
Material Science

担当者

准教授 鈴木 健太郎
後 水5
講師   岩瀬 充璋
後 水5

単位

2

到達目標

本講義は、前期の「基礎化学」の続編に位置する。本講義の到達目標は受講生が、①基本的事項の理解をして、物質の取り扱い方を理解すること。②広く多くの事象を理解する基礎になる力を培うこと。そして③物質に興味・関心を持ち、視野を拡げて自然界を眺められる力をつけられるようになることを目標とする。
また、理学部化学科のカリキュラムポリシーに従い、幅広い教養、コミュニケーション能力、情報処理能力、および理学の基礎から高度な化学に至る化学の基礎と技術を修得し、それによって社会の中核として活躍できる人材を育成するためのカリキュラムを作成しており、本講義は、物質を見る化学的視点を養成することを目標とし、大学の勉学を深める役割を併せ持つ。

授業内容

この講義では、下記の使用書に沿って、物質に対する理解を深め、自然・物質に関わる現象を理解するため多くの物質についての学習をする。前期「基礎化学」の続編になるが、化学の基礎的部分の復習も行う。化学を理解するためには物質そのものを知り、出来るだけ多くの物質を学習するようにする。しばしば演習を行い学習の助けとする。
使用書は、紀伊国屋書店e-booksからダウンロードソフトKinoppyを使いダウンロードするか、受講登録後dotCampusからダウンロードする(いずれも無料)。

授業計画

各回の講義内容は一応次のように予定しているが、進度の都合により若干前後する場合もある。テキストを読んだ上で出席していることを前提に講義をするので、各回共通の予習として該当ページを予め読んだ上で該当箇所の概要をつかみ、わからない部分を調べ、疑問点を整理しておくために、3時間程度をかけたい。疑問点を授業中でも授業後でも質問し、確かなものにしたい。復習としては講義時に示した理論などを確認し、考察したい。さらにインターネットなどで調べることもよいであろう。復習に1時間は当てたい。各回の小テストを顧みて理解を深めたい。小テストは採点後次回の授業時に返却し、パワーポイントで正解を提示するので、自己の誤答を訂正し、理解を確実にしたい。
01.ガイダンスと導入 物質の成り立ちと周期表の見方(第1章)
  まず、シラバスの記載事項についての確認をする。物質を理解するための周期表を基に全体を見渡す。「予習」原子構造の構成、周期表の電子配置を確認しておく。
02.物質の化学結合と化学反応、物質の三態変化について(第2章)
  物質は原子がつながってできあがっているので、その結合の仕方を学習する。また、熱による物資の状態の変化を展開する。「予習」電子配置がどう変化していくかを確認し、化学結合との関連を関係づけておく。
03.酸と塩基の反応と塩、pH、および酸化・還元の反応(第3章)
  化学反応の基本である酸・塩基、酸化・還元を学習する。日常での関係する事象にも触れる。「予習」強い酸、弱い酸の違いはどこにあるかを考えて予習をする。
04.物質の化学(1)無機化合物の種類と反応(第4章)
  代表的な無機化合物の種類、特徴、反応を学習する。「予習」この章を読んでどんなものが対象であるのかを確認し、どこで使われているかを考えておく。
05.物質の化学(2)金属とセラミックスの種類と特徴(第4章)
  無機化合物の中で特徴的な金属やセラミックスの種類、特徴を講義する。「予習」金属やセラミックスは身の周りにたくさんあるが、どれが何という物質かを予想しておく。
06.物質の化学(3)有機化合物のうちの炭化水素(第5章)
  有機化合物の基本の物質の特徴、反応を調べる。「予習」炭素数6までの炭化水素をしっかり記憶しよう。
07.物質の化学(4)酸素を含む有機化合物(第5章)
  少し複雑になる酸素を含んだアルコール、アルデヒド、カルボン酸などの種類、および特徴の学習である。「予習」アルコールからカルボン酸までの結合の変化を追いかけておこう。
08.物質の化学(5)芳香族化合物と染料について(第5章)
  ベンゼンから始まる、いわゆる芳香族化合物で身近なものを扱っていく。その種類と反応を見る。「予習」ベンゼン環が平面正六角形であることを意識し、それへのいろいろな置換基の化学反応を考えておこう。
09.物質の化学(6)繊維とプラスチックの種類と反応(第5章)
  高分子化合物は身の回りにあふれている。有機化合物の一つの到達点である。「予習」自分の身の回りの繊維、プラスチックがどれに該当するかを考えておこう。
10.食物と栄養(1)三大栄養素1 糖質、脂質の種類と反応(第6章)
  生命の元の三大栄養素を扱い、体内での消化を学習する。「予習」三大栄養素はよくなじみのある栄養素だが、どのように消化され体内に取り込まれていくかを予習しておく。
11.食物と栄養(2)三大栄養素2 タンパク質、酵素の種類(第6章)
  生命の基になっているタンパク質をアミノ酸から扱い、構造、反応、性質を考察する。また、酵素まで拡げていく。「予習」タンパク質の構成や反応の巧妙な仕組みを考えながら予習する。
12.食物と栄養(3) ビタミン、ホルモンの種類(第6章)
  生態の調節をする微量成分の種類と働きを扱う。「予習」生体は微妙なバランスのうえに成り立っていて、それをコントロールするビタミンやホルモンの働きを理解しておく。
13.食物と栄養(4) 食品添加物、ホメオスタシスの維持(第6章)
  生体のホメオスタシスはどのように営まれているのかの講義をする。「予習」生体のバランスはどのように保たれているのかを考えながら予習する。
14.環境の化学とエネルギー問題 物質化学のまとめ(第7章)
  物質中心で人類は進んできたが、環境は非常にデリケートなものであるから、長い間、特に近年その影響が無視できなくなってきていることを講義する。「予習」この章全体を読んで、どんな問題があるかを認識する。その上で何を、どう考えていけばよいかを考察しながら予習する。

授業運営

下記使用書にもとづいて授業を行う。すべて講義形式である。授業運営の詳細については初回授業中に改めて説明する。授業時にはパワーポイントを使用し、そのスクリーン縮刷版を授業時に配布するので、授業時に利用して理解を深めてほしい。なお、授業中の講義を聞いて頭に浮かんだ疑問、不明な用語などを記録しておき、授業中でも、授業終了時でも質問すること。そうすることでより理解が深まり、さらに興味を持つことができるであろう。使用書で、毎回予定している項目の学習および章末の問いを解答しておくという形で予習をしておくこと。3時間の予習時間を確保すること。章末問題の解答できない問題は授業中か授業後に質問すること。毎回、授業内容に関する小テスト(10分程度)をおこなうが、小テストの内容は重要事項を含むので、これを参考に復習に役立てるとよい。復習は1時間を当てること。また、時間内に終了しなかった使用書の問題は自分で解答をして、巻末の解答と照らし合わせておくこと。

評価方法

学習への取り組み、小テスト(以上で20%)、および定期試験(80%)で総合的に評価する。14回の授業時数のうち、5回以上の欠課があるときは、定期試験を受験しても評価しない。なお、諸般の事情でやむを得ず欠席する時は、しかるべき診断書や理由書を提出する。その時間は出席扱いとなる。なお、定期試験の内容に関する問い合わせは、採点後に個別に受け付けるので、今後の学習に活用して欲しい。

オフィスアワー

水曜日の4限、または18:50以降6号館講師控室へ。質問、指摘は随時受け付ける。

使用書

神奈川大学理学部理学基礎編集委員会編『基礎からの一般化学』第2版[紀伊國屋e-books]2017

参考書

左巻健男監修『日常の化学事典』初版[東京堂出版]2009
『高等学校化学』[数研出版、東京書籍]

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