授業科目

特別実習B
Biology Practice B

担当者

准教授 安積 良隆
後 集中
講師   齋藤 礼弥
後 集中

単位

1

到達目標

 生物科学科ではカリキュラムポリシーに従い、分子から細胞,個体,生態系に至る各階層の生命現象について講義する科目を配置しているが、本科目は細胞・個体レベルでの構造解析の手法である電子顕微鏡観察について履修する。
 本実習の到達目標は、実習生が、①電子顕微鏡観察のための一般的な試料調製法を試みること、②透過型または走査型電子顕微鏡により種々の生物組織や細胞の微細構造観察を試みること、③それらの観察結果を講義で得た知識と対比させて考察して事象の解析を試みること、等々を通じて電子顕微鏡による生物学研究への応用能力を身につけられることである。

授業内容

 20世紀後半からの目覚ましい生命科学の進展は、光学顕微鏡では観察できなかったミクロ、ナノレベルの細胞内微細構造が電子顕微鏡によって次々と明らかにされたことによると言っても過言ではない。今日では、電子顕微鏡を用いる電子顕微鏡技法は自然科学のあらゆる分野の研究に欠かすことのできない重要な手法となっている。本実習は、生物科学研究のための基礎的電子顕微鏡技法を習得するためのカリキュラムである。

授業計画

 受講生が観察したい生物試料を中心に、透過型及び走査型電子顕微鏡で観察し、画像撮影してデータの解析を行なう。観察に要する基本的技法の習得のため、以下の順で実験を行なう。予習として、予め配布される実習書を熟読すること。実習後は、復習を兼ねて結果をレポートにまとめ、期日までに必ずレポートを提出する。各回1時間分の、全体として14時間の自己学習を想定している。

1. シラバスの確認と電顕技法基礎理論の解説を行う。 【予習】シラバスを読んでくること。
2. 提出された観察試料に関するレポートについて検討する。 【予習】観察する材料について調べること。
3. 生物試料の選択と解剖を行う。【予習】電顕試料の解剖法について調べておくこと。
4. 試料の化学固定を行う。【予習】化学固定法について調べておくこと。
5. 脱水処理を行う。【予習】脱水処理について調べておくこと。
6. 樹脂包埋(透過型電子顕微鏡観察試料)を行う。【予習】樹脂包埋について調べておくこと。
7. 超薄切片の作製(透過型電子顕微鏡観察試料)行う。 【予習】ウルトラミクロトームの操作法について調べておくこと。
8. 臨界点乾燥(走査型電子顕微鏡観察試料)を行う。【予習】臨界点乾燥について調べておくこと。
9. 電子染色(透過型電子顕微鏡観察試料)を行う。【予習】電子染色について調べておくこと。
10. イオンコーティング(走査型電子顕微鏡観察試料)を行う。【予習】イオンコーティングについて調べておくこと。
11. 電子顕微鏡操作を行う。【予習】電子顕微鏡操作について調べておくこと。
12. 電子顕微鏡観察と画像撮影を行う。【予習】電子顕微鏡観察と画像撮影について調べておくこと。
13. デジタル画像を取得し、その解析方法について解説する 【予習】デジタル画像の解析方法について調べておくこと。
14. データ整理を行い、レポート作成について解説する。 【予習】データ整理の方法について調べておくこと。

授業運営

 夏季休暇期間中に集中して行なう。観察試料(実験材料)については予め打ち合わせして決定する。観察までの試料調製を断続的におよそ2週間かけて行なう。実質的な総実習時間は規定範囲内であるが、拘束期間は長くなるので、ややハードな実習となる。なお、使用できる電子顕微鏡台数に基づき受講者数を限定するが、定員については別途案内する。夏季休暇前の実習説明会当日に実習書を配付する。

評価方法

 実習中の実験状況(50%)およびレポート(50%)で評価する。

オフィスアワー

 実習期間中、実習後も随時対応する。場所は各教員が授業内で指示する。また、メールでも対応する。

使用書

平野 寛・宮澤七郎『よくわかる電子顕微鏡技術』[朝倉出版]1992
串田 弘『電子顕微鏡の試料作製法』[ニューサイエンス]1971
日本電子顕微鏡学会関東支部『走査電子顕微鏡』[共立出版]2000

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