授業科目

古生物学
Paleobiology

担当者

講師   棚部 一成
前 水2
講師   山口 寿之
前 水2

単位

2

到達目標

 現代の生物は、地球の生い立ちに匹敵する長い地質時代を経て、進化し、現在に至る。生物の進化過程は、分子生物学の知見を利用しないのであれば、地質時代に発見される化石古生物の発見や研究を通じて理解されてきた。受講生が化石・古生物の理解はそれだけではなく、生命や地球の歴史を理解することに通じ、生命科学の一分野である古生物学から学ぶ知識が新しい生物学への理解へとつながることを目標にする。
 また、地球生命史は地球の誕生から現在までの変遷と密接な関係をもつことから、本科目の受講には地学概論Ⅰを履修することが望ましい。

授業内容

 化石(古生物)とはどのようなものか、化石やそれを含む地層から、古生物がどのようなもので、何年くらい前に、どのような環境でどのように生活していたのかを、復元する方法が解説される。古生物と現生生物とを比較して、古生物、現生生物の双方から得られる生物学的情報が古生物が進化してきた道筋を理解する上で重要であることを学ぶ。その時、相同の概念を理解することが必要で、また古生物の形態が、その機能と、取り巻く環境への適応の面からも解析される。古生物の研究が、地層の対比や時代の決定等に有効であることを学び、同時に現生生物学との深いつながりが生命科学への強力なつながりを理解することを学ぶ。また現生生物の系統関係、生理学的特性、生態学的特性などと深い関係を有していることを学ぶ。
 この分野は、高校までに学ぶことが少ないので、配布される資料を読んで、知らない用語や地質時代名などを事前に予習すること。
 復習としては、講義時に示した知見を他の生物群の進化史等と比較すること、また分子生物学的な知見で得られている進化史等と併せて比較することを勧める。

授業計画

1.化石とはなにか(化石の定義を学ぶ)
2.化石の生物学(化石の生物学と現生生物の生物学の相違を学ぶ)
3.地球生命の誕生(地球史の中での生命の誕生を学ぶ)             
4.地球の歴史と古生物(地球史と生命史との関係を学ぶ)  
5.進化の生き証人としての古生物(地球生命の進化史と古生物の意義を学ぶ) 
6.時代決定に有効な古生物(古生物の重要な役割の一つとしての時代決定について学ぶ)  
7.環境を語る古生物(地球の古環境を理解する上で古生物の役割を学ぶ)     
8.化石硬組織の解析(化石として保存される硬組織に記録されるさまざまな情報の解析結果を学ぶ) 
9.絶対成長と相対成長(成長様式の中の絶対成長と相対成長の違いを学ぶ)
10.集団の変異の解析(進化の意味を集団の変異の理解から学ぶ)
11.種分類(群集レベルでの生物の種の分類を学ぶ)   
12.マクロ分類(現生生物の情報と化石資料からの情報に基づいて進化・分類史を学ぶ)
13.形態進化の様式(形態レベルの進化様式を学ぶ)  
14.地球生命史における生物多様性変動と大量絶滅(地球史上の多様性の変動と大量絶滅の要因について学ぶ)

授業運営

 全て講義形式による。必要な資料は配付される白黒のパワーポイント印刷物で提供する。必要な情報が白黒では分かりにくいので、dotCampusの古生物学のフォルダーにカラー版PDFをアップします。進捗状況により内容が前後することがあります。
 繰り返しになりますが、この分野は、多くの学生が高校までに学ぶことが少ないので、配布される資料を読んで、知らない用語や地質時代名などを事前に予習すること。
 また復習として、講義時に示した知見を他の生物群の進化史等と比較すること、またさらに現在の生物科学で重要な分子生物学的な知見で得られている進化史等と併せて比較することを勧める。

 なお、講義中の私語、飲食および無用な出入りは厳禁。携帯電話の電源を切るかまたはマナーモードにすること。違反者には退場を命じ、指示に従えない者は定期試験から減点する。さらに、講義中にメールを打つなど特に悪質な違反者には単位を授与しない。以上のルールに納得できない者は履修しないこと。1-7を山口寿之が担当、それ以後を棚部一成が担当します。

評価方法

 期末試験を基準に評価する。持ち込み不可。出席状況は評価の対象にはしないが、講義を4回以上欠席した者は評価の対象としない。

オフィスアワー

 質問や指摘は講義後にもその場で受け付ける。またはメール pt125464@kanagawa-u.ac.jpでも可。

使用書

 必要に応じて、講義中に指摘する

参考書

池谷仙之・北里 洋『地球生物学』[東大出版会]2004年
日本古生物学会編『化石の科学』[朝倉書店]]1987年
 必要に応じて、講義中に指摘する

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