授業科目

理学基礎(化学)
Basic Sciences(Chemistry)

担当者

教授   川本 達也
前 水3
准教授 鈴木 健太郎
後 水3
講師   岩瀬 充璋
前 水3
後 水3

単位

1

到達目標

本講義の到達目標は、受講生が①化学の基本的な概念や原理・法則を理解し、②基礎的・基本的な問題を理解し解答を得ることができるようになること。そして以降の大学教育の理解が速やかに進むことができるようになる力を身につけることを目標とする。
また、理学部化学科のカリキュラムポリシーに従い、幅広い教養、コミニュケーション能力、情報処理能力、および理学の基礎から高度な化学に至る化学の基礎と技術を習得し、それによって社会の中核として活躍できる人材を育成するためのカリキュラムを作成しており、本講義はそのなかで、化学の基礎として高校の化学から大学の化学の授業への橋渡しの役割を持つものである。

授業内容

この講義では下記の使用書に沿って、化学の講義と課題演習を行う。高校の化学から大学の化学への基礎力を培う授業をおこない、高校で学習した化学の不足分を補うとともに、高校の化学から大学の専門科目への導入部分を講義し、演習する。
なお、使用書は紀伊国屋書店のe-booksからダウンロードソフトKinoppy使いダウンロードするか、受講登録後dotCampusからダウンロードしておく(いずれも無料)。

授業計画

各回の授業内容は一応次のように予定している。授業の進捗状況により内容は前後するが、下記使用書で予定の項目・箇所を予習し、関連する問いを解答しておくこと。各回共通の予習として該当の章をあらかじめ読んだ上で、当該箇所の内容をつかみ、関連する章末問題を解答しておく。そして解答できないところをチェックしておくことが不可欠である。1時間以上の時間をかけたい。このような予習学習をした上で授業に望んでいるものとして講義を行う。理解を得ないとき、あるいは深まらないときは高等学校の教科書などを参考に学習して授業に臨み、質問が出来る状態にしておく。授業中での質問も受け付ける。毎回10分程度の小テストを行うので、その理解できなかったところを解答できるようにしておく。
01.ガイダンス 導入とシラバスの記載事項の確認をおこなう、物質の成り立ちと周期表の説明(第1章)
 歴史上の有名な法則、原子の発見などを扱いながら、周期表の確立、および周期表の具体的説明、元素の類似性の説明を行う。
  「予習」原子の構成、特に電子配置をしっかりと記憶すること。
02.原子軌道と化学結合について(第2章) 
  原子軌道の構成と、それが混成して混成軌道ができることを扱う。化学結合はイオン結合、共有結合、金属結合がある。
  「予習」原子軌道を基に混成軌道まで扱うので、s軌道、p軌道をしっかりと学習しておくこと。原子の周りを回っている電子は雲   みたいなものであることを認識すること。
03.組成式・分子式・構造式について(第1章)
  原子、分子、イオンや組成式で表されるいろいろな物質を提示する。そしてそれぞれの質量を原子量といい、それを使って物質の質量  を比較する。これが化学を理解する基本となる。「予習」章末問題の諸種の物質の式量を求めておく。
04.物質量(モル)とは何か。気体の圧力・温度による体積変化について(第1章)
  原子や分子は極端に小さいので、集団として扱わざるを得ない。その単位がモルというものである。その計算練習を行う。また、気体  の温度、圧力と体積との関係の法則を用いて計算できるようにする。「予習」モル概念を確立したい。章末の計算問題に取り組む。   また、気体の法則の計算問題も学習しておくこと。
05.化学反応式と物質量の関係(第3章)
  物質が反応していくことを扱うのが化学である。化学反応式が的確に書けること。またその量的関係を正確に理解するようにする。   「予習」化学反応式が正確に書けなくてはその先の計算はできないので、章末問題で化学反応式を作れるように練習しておく。
06.溶液の性質と濃度の計算(第2章)
  化学反応させるときは定量的な扱いが必要であるので、正確に計算できることが重要である。「予習」化学反応は溶液で行うので濃度  が関係する。しっかりと正確な濃度の溶液を作ることができるように章末の練習問題に取り組む。
07.酸と塩基および塩、水素イオン濃度の計算(第3章)
  水素イオンの授受による反応が中和反応で、その中和反応の定量化、およびその結果の処理、水素イオン濃度よりpHの計算ができる  ことなどを学習する。「予習」使用書の中の対数の記述を読み、それを理解した上でpHの計算問題に取り組んでおく。
08.酸化と還元の反応(第3章)
  電子の授受による酸化・還元反応を扱い、その反応の定量化をし、その結果処理をする。酸化剤、還元剤の種類、反応の扱いにも触れ  る。「予習」酸化数の計算ができるようにする。また、酸化、還元のイオン反応式を酸化数の変化で捉えらえるように練習する。
09.化学反応の速度を決める要素(第3章)
  反応速度の求め方、およびその扱い方の練習を行う。「予習」反応速度の実際の求め方を章末問題で解答しておく。
10.化学平衡と平衡定数、平衡移動の法則(第3章)
  可逆反応における平衡状態での法則、および平衡移動の法則を講義する。「予習」平衡状態とはどんな状態かを図を基に考える。そし  て計算問題を行っておく。
11.有機化合物について、炭化水素の性質(第5章)
  一番簡単な炭素と水素の化合物で、有機化学の基本を学習する。「予習」炭素数が6までのアルカンを理解し、その中の異性体が何種  類のものができるか、そしてその名称をつけられるように練習しておく。
12.酸素を含んだ有機化合物の例と反応(第5章)
  酸素を含むと複雑な化合物になる。アルコール、アルデヒド、カルボン酸などの種類と性質を扱う。「予習」いろいろ異性体が出て   くる。区別できるように章末問題に取り組む。
13.芳香族化合物の種類と応用、高分子化合物の例(第5章)
  ベンゼンから染料までを扱う。「予習」いろいろな化合物の名称を覚える。そして構造式を分子式にしてみよう。化学反応式をしっか  り理解する。
14.化学と環境の関係、理学基礎(化学)のまとめ(第7章)
  環境の汚染を考えるのは化学の仕事であろう。いろいろ環境に関する問題点がある。「予習」この章全体を読んだ上で、何が一番の問  題か、それを解決するにはどのようにすればよいかを考える。

授業運営

下記使用書にもとづく講義と課題演習の授業をおこなう。授業運営の詳細については初回授業において説明する。授業時にはパワーポイントを使用し、そのスクリーン縮刷版を授業時に配布するので利用し理解に役立てる。講義を聴いて不明な用語・疑問などを記録しておき、授業中でも、授業終了時にでも質問すること。授業内容に関する小テスト(10分程度)をおこなう。小テストの内容は大事な事項を取り上げるので、復習するときの参考にすると良い。小テストで解答できなかったところは良く調べ、解答を作っておく。次回の授業の初めに採点済みの前回小テストを返却する。その模範解答をパワーポイントで提示し解説するので、確実に理解が深まるであろう。また、時間内に終了しなかった教科書の問題は自分で解答し、巻末の解答と照らし合わせて確実な知識にする。

評価方法

学習への取り組みと小テストで20%、および定期試験を80%で総合的に評価する。出席状況は評価の対象としないが、14回の授業のうち5回以上の欠席があるときは、期末試験を受験しても評価しない。やむを得ない事情で出席できないときは、該当担当者の診断書、理由書などを提出する。その時間は出席扱いとする。なお、定期試験の内容に関する問い合わせは、採点後に個別に受け付けるので、今後の学習に活用して欲しい。

オフィスアワー

水曜日の15:10以降6号館講師控室へ。質問、指摘は随時受け付ける。

使用書

神奈川大学理学部理学基礎編集委員会編『基礎からの一般化学』第2版[紀伊國屋e-books]2017

参考書

『高等学校化学教科書』[数研出版、東京書籍]

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