授業科目

生物科学特論
- 有用藻類の基礎生物学 -
Current Topics in Biological Science 

担当者

講師   内田 英伸
前 集中

単位

1

到達目標

地球上の多くの生物は光合成生物が生産する糖などの化合物をエネルギー源としている。光合成生物には陸上の植物とともに、水圏の藻類が存在する。人類が地球上に生存し続けるためには、大気CO2を削減して気候温暖化を低減したり、水資源を再生させることは重要である。本講義では、これらの、現代社会における課題を解決する手がかりとして、藻類に関する専門的知識を獲得することを目指す。

授業内容

有用藻類の利用法を概説し、それを裏打ちする代謝化合物について講義する。さらに、関連する細胞学、遺伝学、分類学、生態学的な基礎知識について高等植物と対比し、触れる。授業の進捗状況により、第2日目7限の授業項目を第1日と第2日目に分けて行う。

授業計画

第1日目
1.藻類の多様性と系統(光合成色素、鞭毛と鞭毛装置、有性生殖、葉緑体、分子系統学)
2.光合成生物の構造(原核生物と真核生物、細胞・組織・器官、細胞内小器官、物質貯蔵のための器官・組織)
3.光合成生物の遺伝情報(ゲノムとは、核ゲノム、オルガネラゲノム、メンデル遺伝、細胞質遺伝、遺伝子導入、相補実験、トランスクリプトーム解析)
第2日目
4.環境と藻類(炭素循環、大気CO2の削減、水質指標生物としての藻類、食品となる藻類、有害な藻類)
5.光合成生物の代謝(光合成、電子伝達と炭酸固定、光呼吸、二次代謝)
6.バイオ燃料とは(開発の背景、カーボンニュートラルという概念、トリアシルグリセロール・テルペノイド、バイオ燃料の問題点)
7.藻類の採集・培養・標本作成・同定の概略

予習:シラバスに書かれた用語を確認する。図書館などで下記の参考図書を探し、関連する図表を探す。興味をもった図表のコピーをとる。
  『藻類30憶年の自然史』:藻類の多様性と系統に注目。
  『植物生理学概論』:光合成、電子伝達系、炭酸固定、ルビスコ、光呼吸に注目。
  『基礎から学ぶ植物代謝生化学』:イソプレノイドに注目。

復習:予習でピックアップした図表の脚注を繰り返して読み、その内容を理解する。
   インターネットでバイオ燃料の研究開発を行っている会社について調べてみましょう。 

授業運営

パワーポイントを使用し解説する。必要に応じ、こちらで資料プリント、標本を用意する。鉛筆を持参してください。

評価方法

授業への参加度(50%)と課題レポート提出(50%)による。課題は、パワーポイント、ワード、エクセルなどのファイルにまとめ、Emailに添付して送信してもらいます。

オフィスアワー

休み時間、授業終了後などに教室にて質問を受け付けます。質問は9月3日までEmailでも受け付けます。講師のEmailアドレスは、授業中に連絡します。

参考書

水谷正治,士反伸和,杉山暁史『基礎から学ぶ植物代謝生化学』[羊土社]2018
井上勲『藻類30憶年の自然史』第2版[東海大学出版社]2007
櫻井英博、柴岡弘郎、高橋陽介、小関良宏、藤田知道『植物生理学概論』改訂版[2017 ]2017

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