授業科目

原子核・素粒子物理学
Nuclear and Elementary Particle Physics

担当者

教授   粕谷 伸太
前 木2
准教授 川東 健
前 木2

単位

2

到達目標

現代物理学の最先端分野の一つである素粒子物理学とその源流となる原子核物理学についての理解を深め、一般社会人の教養として身に付けることを目標とする。数理・物理学科のカリキュラムポリシーに従い、本講義は物理学の基本科目の先にある先端物理学の一端を紹介し、さらなる知識を得る科目として位置付けられているため、力学・電磁気学・統計力学・量子力学等の基本科目を履修した後に履修することが望ましい。

授業内容

 物質の根源と考えられてきた原子に、さら内部構造があることがわかったのは20世紀になってからの研究成果によるものである。その内部構造中心にある原子核、その構成粒子である素粒子について理論・実験の両側面から広く解説する。原子核パート(担当:川東)では、原子核の基本的概念および崩壊や放射線などの現象面や、粒子の検出および原子力などについて概観する。素粒子パート(担当:粕谷)では、自然界の基本的な構成要素である素粒子と素粒子間に働く相互作用からなる標準模型、および、それを越えた素粒子物理学を概観する。

授業計画

各回予習・復習は講義ノートおよび参考書を下記の事項を中心に1時間程度読んでまとめておくこと。

◎原子核パート
1.原子核の基本的概念
  【予習・復習】原子核とは何か?原子との関係は?大きさや質量など

2.原子核の模型
  【予習・復習】フェルミガス模型・液滴模型・殻模型など様々な模型

3.質量公式
  【予習・復習】ベーテ・ヴァイツゼッカーの公式の各項の意味

4.原子核の崩壊と放射線
  【予習・復習】崩壊・放射線の種類と放射性同位体についての知識

5.放射線の検出と人体への影響
  【予習・復習】放射線を計測する方法と機器、放射線量と人体

6.原子力と核融合
  【予習・復習】ウランの核分裂・原子力発電・恒星中の核融合反応

7.ハドロン・クォークと原子核
  【予習・復習】素粒子とは何か?原子核との関係は?

◎素粒子パート
8.ニュートリノの発見
  【予習・復習】『ニュートリノと重力波』の第2章の該当部分と『素粒子物理学』の第7章の該当部分を
   読んでまとめる。

9.弱い相互作用とニュートリノとクォークの種類
  【予習・復習】『ニュートリノと重力波』の第2章の該当部分と『素粒子物理学』の第7章と第8章の
   該当部分を読んでまとめる。

10.パリティの破れ
  【予習・復習】『ニュートリノと重力波』の第1章の該当部分と『素粒子物理学』の第7章の該当部分を
   読んでまとめる。

11.4つの基本的な力と素粒子の標準模型
  【予習・復習】『ニュートリノと重力波』の第1章の該当部分と『素粒子物理学』の第1章の該当部分を
   読んでまとめる。

12.太陽ニュートリノ問題、大気ニュートリノ問題とニュートリノ振動
  【予習・復習】『ニュートリノと重力波』の第4章と第5章の該当部分と『素粒子物理学』の第9章の
   該当部分を読んでまとめる。

13.重力崩壊型超新星爆発と超新星からのニュートリノ
  【予習・復習】『ニュートリノと重力波』の第5章の該当部分を読んでまとめる。

14.ゲージ粒子・物質粒子・ニュートリノの質量の起源
  【予習・復習】『ニュートリノと重力波』の第3章の該当部分と『素粒子物理学』の第9章と付録Dの
   該当部分を読んでまとめる。

授業運営

講義形式で進める。物理学を専門としない学生も履修する講義なので、難解な量子力学等は使わず、できるだけ平易な解説を行っていく。

評価方法

学期末に出す課題についてのレポートにより評価する。

オフィスアワー

川東:質問等は授業終了後、その場で受け付ける。また電子メール(ken@info.kanagawa-u.ac.jp)にて随時対応する。
粕谷:質問等は授業終了後、その場で受け付ける。

参考書

原康夫『素粒子物理学』第2版[裳華房(裳華房テキストシリーズ)]2003年
永江知文、永宮正治『原子核物理学』第4版[裳華房(裳華房テキストシリーズ)]2000年
日本物理学会編『ニュートリノと重力波』[裳華房]1997年

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