授業科目

統計学
Statistics

担当者

講師   大澤 秀雄
後 金3/金4

単位

2

到達目標

本学の教育理念に照らして、社会科学における研究のみならず、受講生が社会一般でも広く使われている統計について学び、データ処理と基本的な統計の考え方を理解し、分析する力を身につけることを目標とする。そのため、本講では次の項目についてポイントを置く。
1). 統計調査の目的が母集団の情報を得ることにあることを理解し説明できる。
2). そのための基本的な統計処理を選択し、実行できる。
3). 統計処理の結果から母集団に対する信頼度高い推測法を理解し説明できる。
4). 母集団に対する推定および検定の基本的な考え方を理解し説明できる。

授業内容

社会データは、ランダム性を含んでおり得られた値は偶然の産物である。そこからいかにして、信頼性高く情報を獲得できるかが問題であり、そのための基礎知識としての統計学を学習する。基本的に講義形式で進めるが、シラバスの予習内容を 1 時間程度は行い、さらに統計学は実際にデータ処理を行うことにより、理解が深まるものなので復習として問題演習を 1.5 時間程度は行うように努めること。毎時限で時間のある限り演習も行い、提出させる予定である。その際に、煩雑な計算が理解を妨げることを避けるため、状況に応じてPCの表計算ソフトExcelを利用することも考慮する。統計学は数理的要素が強いが、本講では数式ではなくグラフなどを多用しその点を補填していく。

授業計画

各回の講義内容は次のように予定しているが、状況に応じて若干前後したり、変更もありうる。予習として、 (1) 授業前に使用教科書の該当箇所の内容を一読しておくこと、 (2) 使用するデータがある場合、予め必要な計算処理を行っておくことが望ましい。また、復習についてはPCなどを利用して操作を繰り返し、どのような目的で処理をしているのか振り返って考えておくことが有用である。加えて、前の回の演習問題については、もう一度やり直して、わからない場合は質問するなどして解決すること。なお、予習・復習を合わせて各回 4 時間程度必要と思われる。
 各回のテーマは以下の通りである。
01 ガイダンス、統計の意義、統計データの処理について
シラバスに対する確認を含め、本講義に対するガイダンスを行う。また、基本的な統計分析における考え方を学び、収集されたデータの処理法を考える。
【予習】使用書の序章を読んでくること。
02 データの度数分布とその特性(1)
収集されたデータ系列から必要な統計指標の求め方とその意義を学ぶ。
【予習】使用書のデータとその処理についての部分を読み、用意されたデータの必要な計算をしてくること。
03 データの度数分布とその特性(2)
データのバラツキを視覚化する方法と度数分布表の統計値について学ぶ。
【予習】使用書の度数分布とその特性に関する部分を読み、用意されたデータの必要な計算をしてくること。
04 データ処理の演習
1~3についてデータ処理の演習を行う。それにより統計処理およびデータに対する理解を深める。
【予習】1~3の復習を十分にし、またExcelを利用したり、電卓の基本的な操作をやっておくこと。
05 母集団の分布、正規分布
データを収集した母集団に対する推定を考える。母集団の分布の基本となる正規分布についてグラフを通して学ぶ。
【予習】使用書の正規分布の部分に目を通しておくこと。
06 母集団と標本
データ処理により母集団の特性量に対する推定値を出せるようにする。母集団の状況により、推定法が変わるのでそのために必要となる事項を学び、それを応用できるようにする。
【予習】使用書の母集団と標本の部分を読み、指示されたデータの統計値を計算しておくこと。
07 母平均に対する推定
母集団の中心的な位置指標である母平均に対して、信頼度を付して推定する考え方とその手法を学ぶ。
【予習】使用書の推定に関する部分を読み、統計における信頼度に対するイメージを捉えておくこと。
08 母平均に対する検定
母集団の中心的な位置指標である母平均に対して仮説を立て、その信憑性を判定する仮説検定法の考え方と手法を学び理解する。
【予習】使用書の仮説検定に関する部分を読み、検定法の考え方に触れておくこと。
09  推定と検定の演習
5~8について、母平均推定・検定の演習を行う。それにより推測手法に対する理解を深める。
【予習】5~8の課題などの復習を十分にし、また電卓の基本的な操作を再確認しておくこと。
10 相関分析
2変量データの関係性を表す相関の考え方を理解して、母集団における2変量の相関分析の基礎を学ぶ。
【予習】使用書の相関に関する部分を読み、相関についての理解をしておくこと。
11 回帰分析
相関を示した2変量データから母集団において、一方の変量から他方の変量の動向を説明したり推測する考え方と手法を学び理解する。
【予習】使用書の回帰の部分を読み、回帰の考え方に触れておくこと。
12 相関・回帰分析の演習
10、11 の内容についての演習により相関回帰の考え方と手法を学び理解する。
【予習】10,11の演習をやり直し、相関・回帰の考え方に触れておくこと。
13 統計の総復習
ここまで学んだ統計分析手法を総復習する。特に推定・検定および相関・回帰の演習した内容を中心に講義全体の内容を再確認して理解を深める。
【予習】1~12の内容を十分に復習して、特に推定・検定および相関・回帰に精通しておくこと。
14 まとめ
最新の社会データを用いた分析を行い、あわせてこれまでの演習を中心に総復習を行う。本講義全体の質問を受け付ける。

授業運営

基本的に講義形式で行うが、詳細については初回講義時に改めて説明する。通常はパワーポイントを用いて解説するが、その講義資料は前もって所定の方法で掲載するので使用書を参考にして資料の空欄をできる限り埋めておくことが望ましい。課題の演習では電卓での計算が必要になる。少なくとも根号計算ができるものを準備することが必要であるが、操作することが目的ではないので、自ら繰り返し練習して操作に慣れるようにすること。試験においても電卓は必需となる。演習時における提出物は必ず出すこと。使用書にについては最初の講義時に指示する。また、3時限目は理系の学生が多いので数式による説明も行うので、その点にも留意してもらいたい。数式が苦手の人は4時限目をとることが望ましい。

評価方法

ほぼ毎回出題する練習問題:10%、演習時のレポート20%(提出物が欠けている場合、単位は認定しない)、期末試験 70% を基本とする。期末試験については解答のポイント、講評を演習の時間に解説するので良く参考にして欲しい。

オフィスアワー

授業後に質問を受け付ける。

参考書

大澤 秀雄『新・基礎から学ぶ統計学』第2版[梓出版社]2015年

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