授業科目

分子生物学
Molecular Biology

担当者

教授   泉  進
前 木4

単位

2

到達目標

 受講生が、真核生物における①シグナル分子の情報が標的細胞に受容される機構、②真核細胞遺伝子の転写機構、③RNAのスプライシング機構、④遺伝子発現の各段階における調節機構、および④抗体産生に関わるDNA再編成機構を理解することを到達目標とする。生物学概論Ⅰ、基礎遺伝学、基礎生物化学、基礎遺伝学、および分子生物学Ⅰを履修済みであることが望ましい。

授業内容

 多細胞生物の細胞は、周辺に存在する数百種におよぶシグナル分子に常に接している。そして動物では、ホルモンを始めとした膨大な数のシグナル分子が共同して発生・成長、生理機能、行動などを調節している。本講義では先ず、細胞が利用するシグナル分子の種類とそれらの化学的性質ならびに情報が伝達するしくみの一般的原理について説明する。次いで、G蛋白質連結型受容体、酵素連結型受容体を介した情報伝達について詳しく紹介する。また、多細胞生物の個体を構成するほとんどの細胞は同一のゲノムを含むが、発生過程に於いて,個々の細胞は遺伝子の発現を調節し変化させて組織を分化させていく。本講義では真核細胞の様々な遺伝子発現制御機構を例にあげ、その詳細について解説する。

授業計画

 真核細胞における情報伝達について説明した後、真核細胞遺伝子発現の各調節段階について具体例を挙げ、その詳細な機構について説明する。予習として事前に配布された各回の予習として参考資料に予め目を通し、分からない用語等について自分なりに調べておくこと。また、復習として各回の授業の要点をノートに整理することを勧める。
1. シラバスの記載事項についての確認
  細胞の情報伝達Ⅰ(細胞が用いるシグナル分子および細胞間情報伝達の一般原理)
2. 細胞の情報伝達Ⅱ(Gタンパク質連結型受容体を介した情報伝達)
3. 細胞の情報伝達Ⅲ(酵素連結型受容体を介した情報伝達)
4. 真核細胞遺伝子の構造
5.DNAとタンパク質間の相互作用
6.真核生物の普遍的転写機構
7.転写レベルにおける遺伝子発現調節機構
8.染色レベルにおける遺伝子発現調節機構
9. 一次転写産物の修飾機構
10.RNAスプライシングと遺伝子発現調節
11.細胞質における遺伝子発現調節Ⅰ(翻訳レベルにおける遺伝子発現の調節)
12. 細胞質における遺伝子発現調節Ⅱ(mRNAの安定性による遺伝子発現の調節)
13. タンパク質の局在による遺伝子発現の調節
14. 抗体産生とDNA再編成

授業運営

 講義はPowerPointを利用し多様な資料を例示しながら進める。例示の内容をプリントし配布するので、各自、予習ならびに復習をすることで講義の流れをしっかりとつかむよう努力して欲しい。講義の内容を理解してもらうためにも参考書の購読を推奨する。講義中の私語、飲食、写真撮影及び無用な出入りは厳禁。携帯電話、スマートフォン等は必ず電源を切ること。指示に従えない者には退室を命じる。以上のルールに納得できない者は履修をしないこと。

評価方法

 小テストまたはレポート40%、期末試験60% の割合で評価する。講義を4回以上欠席した者は評価の対象としない

オフィスアワー

 特に定めず、2-114室又は2-246室に在室時には常に対応する。

使用書

B.Albertsら『Essential細胞生物学』[南江堂]
B.Albertsら『細胞の分子生物学』[ニュートンプレス]

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