授業科目

生態学
Ecology 

担当者

准教授 鈴木 祥弘
前 木1

単位

2

到達目標

生態学Iの単位取得者を対象に、受講生が以下の4点を理解することを目的として講義を行う。

1. 生態学の基本概念の理解
2. 生態系の成り立ちと特徴
3. 生態系内のエネルギーの流れ
4. 地球生態系の物質循環

授業内容

1.基本概念の理解
 あらゆる生物は,周囲の生物(生物的環境)や物理的・化学的 環境(非生物的環境)に対応し、それらに影響を与えながら生存している。周囲の環境と隔絶した状態で生き続ける生物がいないことを考えると、生物的、非生物的環境を考慮することなく生物学の諸問題を考えることは、無意味であると言っても過言ではない。生態学の基本概念の理解は、自然の中の生物を学ぶために不可欠である。生態学Ⅱは、生態学Ⅰで学修した用語を、概念としてしっかりと理解することからはじめる。
2.生態系の成り立ちと特徴
生態系について考えていただく。それぞれの生物個体は、他の生物にとっての生物的環境の一部でもあり、多くの生物によって形成される生物的環境は、非生物的環境とともに生態系(システム)を形成している。生物個体と周囲の環境の関係を考えることから、生態系について理解を深めてもらう。
3.生態系内のエネルギーの流れ
生態系内のエネルギーフローを食物連鎖と関連付けて概説する。地球上には様々な生態系が存在する。この生態系の中をどのようにエネルギーが流れているかを考えることは、さまざまな生態系の成り立ちと特徴を整理して捉えるための基礎となる。単純化した食物連鎖ばかりでなく、食物網を形成する実際の生態系にまで理解を広げていただく。
4.地球生態系の物質循環
地球全体を一つの生態系としてとらえて、生態系内の物質循環を概説する。地球温暖化の原因とされる大気中の二酸化炭素濃度の変化などについても、詳細に説明する。

以上4つの点から、生態系に関する基本的概念を深く理解することを本講義では目指している。

授業計画

I.生態学の基礎概念
 1.授業の概説 -科目選択のヒント-
 2.生態系の階層性と環境

II.生態系の成り立ちと特徴
 3.生物の環境への対応 A.非生物的環境
 4.生物の環境への対応 B.生物的環境
 5.一次生産とバイオーム A.一次生産と制限要因
 6.一次生産とバイオーム B.陸上バイオーム
 7.一次生産とバイオーム C.その他のバイオーム

III.生態系内のエネルギーの流れ
 8.消費と食物連鎖・食物網
9.栄養段階とエネルギー効率
10.分解者と腐食連鎖

IV.生態系内の物質循環-地球生態系を例に-
11.リザーバーとフラックス
12.炭素循環
13.窒素循環と硫黄循環

14.理解の確認(IIIとIVの各項目を中心に)

毎回dotCampusをとおして予習・復習のための課題を課す。

授業運営

選択科目であり、生態学や関連分野に興味のある学生であることを前提とする。
主体的な学習が必要である。
環境保全に関する講義は一切行わない。
本講義は生物学概論IとⅡ、生態学Ⅰを履修済みであることを前提とする。
生物科学演習AとCを履修済みであることが望ましい。

授業は板書で行う。ノートを取りながら、授業時間中に講義の内容を吟味していただきたい。
2単位90時間に相当する学修が行えるように課題を出す。
指定した教科書、参考書の関連部分を予習したことを前提に授業を行う。
dotcampusによる課題もある。復習による理解の充実の指標としてもらいたい。

受講期間中は、登録したメールでの連絡や掲示板などにも留意すること。
授業中のインターネットの利用を歓迎する。大学のネット環境を十二分に活用してもらいたい。

この科目に90時間の時間を割けることを前提とする。
余裕をもって受講していただきたい。

評価方法

授業期間中の課題(50点)と期末の試験(50点)により評価する。
期間中の課題には、dotcampusも利用するので、大学から配布されたメールアドレスなどについて、確認しておくこと。

オフィスアワー

授業後1時間。
dotcampusによる質問は随時受け付ける。

使用書

A.Macchenzie 他『生態学キーノート』[シュプリンガー・フェアラーク東京]
三村徹郎 鶴見誠二『植物生理学』[化学同人]
課題や自習に必要

参考書

鈴木 款『海洋生物と炭素循環』[東京大学出版会]
Lalli&Persons『生物海洋学入門』[講談社サイエンティフィク]
課題や自習に必要

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