授業科目

物理学実験
Experiments in Physics 

担当者

教授   水野 智久
前 月3-月4-月5
後 月3-月4-月5
助教   星野 靖
前 月3-月4-月5
後 月3-月4-月5
講師   朝日 一
前 月3-月4-月5
後 月3-月4-月5
講師   岩佐 泉
前 月3-月4-月5
後 月3-月4-月5
講師   小林 敏夫
前 月3-月4-月5
後 月3-月4-月5
講師   齋藤 和之
前 月3-月4-月5
後 月3-月4-月5

単位

3

到達目標

電気・電子・光物理学・音波・力学現象を中心に主題を選び、その測定実験を行う。測定を通じて現象についての理解を深め、また測定用機器(電圧計、電流計、テスター、オシロスコープ等)の取り扱いに慣れることを目標とする。数理・物理学科の物理コースの学生は必修である。

授業内容

 10回の個別実験テーマと2回の発表会、1回のオリエンテーションと1回の試験/まとめから構成され、合わせて14回である。
履修者はローテーションを組んで毎週異なるテーマを履修する。実験データの取り方、結果のまとめ方及びその発表の仕方も重要視し、発表の機会を各人が持つようにする。この発表は卒業研究以外では経験できない唯一のイベントであり、社会に出てから経験するであろうプレゼンテーション(企画発表)の予行演習ともなるものである。
 この科目は中学校理科の教職課程をめざす者にとっては必修である。

授業計画

 予習として、あらかじめ実験テキストを読んでおくこと。また、復習として、レポート作成時に、実験内容をより深く理解することを勧める。なお、予習・復習を合わせて各回あたり約2時間の自己学習を想定している。

現在のところ、以下の10テーマと2回の発表会を予定している。第1回目はオリエンテーション、7回目と14回目は発表会,8回目は試験を予定している。
1.オリエンテーション
2.半導体と金属の電気抵抗の温度依存性
  半導体や金属はそれぞれ異なる電気抵抗の温度依存性がある。すなわち、金属は温度が高くなればなるほど抵抗値は増加し、半導体は逆の傾向である。この特性を実際に実験することにより経験し、どうしてそのような現象が起きるのか理解する。
3.台車による力学実験
  傾斜したレールの上に置いた台車を使用して、台車の位置や速さ、加速度等の時間変化を追跡し、力学の基本的法則を理解する。また、高等学校では無視しがちである「摩擦」や「空気抵抗」が物体の運動にどのくらい影響を及ぼしているか実験を解析することで実感する。
4.半導体ダイオード
  半導体の基本であるP型半導体とN型半導体が接合されると電流が一方向にしか流れない整流特性が観測できる。シリコンダイオードおよび発光ダイオード(LED)の特性を測定して、PN接合ダイオードの整流特性と発光特性について理解する。
5.単振子の解析
 これは近代物理学の基礎になった単振子の実験である。すなわち振子の周期が重さに無関係であること(等時性)を確認し、振子の長さに対する依存性を調べる。またこの実験の過程で統計的検定法、非線形微分方程式のPCを用いた解法なども学習する。
6.光の回折干渉
  レーザ光や微小スリットを使い、ヤングの干渉実験に代用される光の回折干渉実験を行い光の波動としての性質を理解する。同時に、干渉による光の光強度分布をEXCELで計算し、実験結果と比較検討する。
7.第1回発表会
8.中間試験と解説・レポート指導
9.コンデンサーの容量測定とCR回路の基礎
  基本的な電子回路部品であるコンデンサーの静電容量の測定を通じてその特性を 理解する。コンデンサーは電荷を溜めることができるという性質が有り、溜める能力 は静電容量で表される。コンデンサーと抵抗からなる簡単な電気回路を構成し、コンデンサーを流れる電流を測定することによって静電容量を求める。さらにコンデンサーを流れる電流が何によって決まるのかを理解する。
10.比電荷の測定
  単独では測定が難しい電子の質量や素電荷の値でも比電荷(電荷/質量)という物理量ならば簡単な装置で計測できる。データの解析の仕方や統計処理の方法も学ぶ。
11.音速の測定とリサージュ図形の観測
  空気中を伝わる音の速さをスピーカーから出力される約20kHzの音波信号と、スピーカーとの相対位置を変化させたマイクロホンの出力信号をオシロスコープで観測することにより音速を精密に測定する。
12.フランクヘルツの実験
  フランクヘルツの実験は、原子中の電子のエネルギは離散的な値を持つというボーアの仮説を検証した実験である。本実験では具体的な原子として、He, Ne, Arの3種類の希ガスを用い、原子が実際に離散的なエネルギー準位を持つことを確認する。さらに各原子の第一励起エネルギーを測定し、その大きさの傾向を考察する。
13.ガイガー・ミュラー計数管による放射線の測定
  放射性同位元素であるセシウム137がβ崩壊とγ崩壊する過程で出てくるβ線(電子線)、γ線をガイガーミュラー計数管という測定器によって計測する。アルミニウム板によるこれらの放射線に対する吸収の度合いを計測し、各放射線に対する放射能の意味を考える。
14.第二回発表会

授業運営

 実験はいうまでもなく体験することに意味がある。従って、全項目に必ず出席して実験を行わなければならない。なお、レポートについては発表(2回)したテーマは免除する。
 レポート提出方法及び細部の運営上の相談は、星野靖特別助教、青木孝教務技術職員が受付ける。

評価方法

成績はレポート71%、発表14%、試験14%による。
なお、実験を2回以上欠席した者は、評価の対象としない。

オフィスアワー

物理学実験準備室にて、授業終了後に行う。メールでも対応する

使用書

『物理学実験I 自作テキスト』

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