授業科目

人間工学
Ergonomics

担当者

教授   久宗 周二
後 木2

単位

2

到達目標

 本講義の到達目標は、受講生が、技術者として必要な産業システムにおける人間工学の基礎知識と視点を習得し、日常生活および産業場面で身近な問題・対象に活用できる実践力を養うことである。

授業内容

人間工学とは、システムにおける人間と他の要素との相互作用を科学的に理解する専門分野であり、人々の安全・安心・快適性・健康の保持と向上に貢献する実践科学である。本講義では、「人間工学Ⅰ」で学修した知識・方法論・視点をふまえて、産業システムにおける人間工学を対象とする。すなわち、本講義では、人間の諸特性を理解し、仕事、道具・機械、環境、組織等との相互作用の適正化、作業性・快適性・健康、生産性(効率・品質)・安全性など人間の安寧と産業システムの総合的性能を最適化して、人間・機械・環境の調和を図るためにはどうすべきかを学ぶ。
 授業内容は、下記の授業計画に示すように、労働の場における人間工学および人にやさしいモノづくりに関して、社会的関心・ニーズの高い課題を中心に取り上げる。

授業計画

各回の講義内容は次のように予定しているが、時間の関係等で若干前後する場合もある。
また、2年次前期までに学んだ「人間工学Ⅰ」等の関連内容を理解しておくことが望ましい。予習・復習としては、講義時に示した理論・知見などを身近な問題・事例に当てはめて考察してみること、および、周辺科目(人間工学Ⅰ、環境マネジメントⅠ・Ⅱ、労働安全衛生、ヒューマンインタフェイス、ユーザビリティ工学など)の関連項目について学ぶことを勧める。各回の講義内容は次のように予定しているが、時間の関係等で若干前後する場合もある。
 また、関連内容をめぐる報道(新聞記事・ニュース等)に広く目を向け、自ら調べようとする姿勢をもつことが望ましい。

Ⅰ.序論
1. 人間工学とは:対象範囲、目的と意義、産業システムにおける人間工学
Ⅱ.労働の場における人間工学
2. 人間の仕組みと作業負担:身体的特性・身体活動、作業負担・疲労、労働時間・勤務制
3. 働く人の健康と働きやすい職場:労働安全衛生の三管理と人間工学の役割
4. 作業の人間工学的設計(1):職場・職務の設計とQWLの向上、作業条件の改善
5. 作業の人間工学的設計(2):動機づけ、メンタルストレスとメンタルヘルス、組織・マネジメントにおける人間要因
6. 作業環境の設計と管理(1):温熱・騒音・照明など物理・心理的環境の測定と評価
7. 作業環境の設計と管理(2):作業性・健康障害の評価と許容基準、環境設計・改善のアプローチ
8. オフィス作業の人間工学:オフィス環境の快適性、VDT作業のガイドライン
9. 産業安全と安全管理:労働災害、労働安全衛生マネジメントシステム、安全文化
Ⅲ.ひとにやさしいモノづくり
10. 製品・システム設計における人間工学:ユーザビリティとは、人間の認知・行動モデル、人間中心設計バリアフリーとユニバーサルデザイン
11. ユニバーサルデザインと人間工学的設計 (1):高齢者の安全・配慮すべき事項と実践
12. ユニバーサルデザインと人間工学的設計 (2):障がい者の安全・配慮すべき事項と実践
13. 製品安全と人間工学的設計:製造物責任法とは、誤使用への対応と製品安全化
14. 総合試験、まとめ:産業システムにおける人間工学の目標と動向

授業運営

講義形式を中心とし、生活・産業場面における事例紹介、身近な問題に関する演習およびレポート課題を通して、人間工学に対する関心と理解を深められるように計画している。
 詳細については、開講時に説明する。

評価方法

評価方法は、最終試験(参照不可、記述式試験) 50%、レポートおよび授業中の演習課題など50%として総合評価する。評価基準の詳細は、開講時に説明する。
 なお、講義を4回以上欠席した者は、評価の対象としない。

オフィスアワー

 火曜日 昼休み (12:30-13:30)、23号館627室。簡単な質問等は、講義時間後や在室時はいつでも受け付ける。
 メールでの問い合わせは、hisamune@kanagawa-u.ac.jpでお願いいたします。

使用書

小松原明哲・辛島光彦『マネジメント人間工学』初版[朝倉書店(経営システム工学ライブラリー)]2008

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