授業科目

基礎制御工学
Introduction to Control System

担当者

教授   新中 新二
前 月2

単位

2

到達目標

「基礎制御工学」では、当学科カリキュラムポリシーに従い、制御システムに関し、システムの表現、システムの応答と性能評価、システムの安定性、システムの設計を教育する。本授業の到達目標は、受講生が、1次遅れ系で近似代表される相対次数1次の制御対象に対して、制御システムの基本性能(安定性と速応性)を踏まえた上で、Pコントローラ、PIコントローラを設計できるようになることである。

授業内容

制御技術は、電気的、機械的、熱力学的などの変化の制御を必要とする場面において、共通に必要とされるシステム技術である。電気的制御は、発電・送電の制御に限るものではない。ロボットに代表される各種産業機械の制御は、直接的には、機械を駆動するサーボモータの制御、すなわちモータに印加される電圧・電流の制御である。電気自動車(バッテリ車、ハイブリッド車)の主駆動制御も同様である。また、熱力学的な制御も、直接的には、電装品の電圧・電流に関する電気的制御であることが少なくない。
本授業においては、各種実用システムの高効率化・高性能化において不可欠な制御技術の基礎を、広範な応用を誇るサーボモータの制御を中心的な例として用い、具体性を持たせて授業する。なお、授業内容の理解には、少なくとも4時間程度の予習復習が必要である。
本授業の修得なくして制御分野での卒業研究の遂行は不可能であり、将来「パワー・メカトロニクス研究室での卒業研究」を考慮している学生には、本授業の修得が必須である。

授業計画

授業の主要項目としては、以下を予定している。講義は、系統的に進める。当日の講義内容の理解には、前講義内容の理解が不可欠である。講義内容を毎回4時間程度は予習・復習しておくこと。
第1回 科目ガイダンス、制御システムの概要
第2回 ラプラス変換の復習
第3回 伝達関数によるシステム表現
第4回 ブロック線図によるシステム表現
第5回 時間応答によるシステム性能の評価
第6回 周波数応答(ボード線図)によるシステム性能の評価
第7回 周波数応答(ベクトル軌跡)によるシステム性能の評価
第8回 まとめと中間試験
第9回 安定性の概念と極によるシステム安定判定
第10回 フルビッツ法によるシステム安定判別
第11回 ナイキスト法によるシステム安定判別
第12回 安定余裕と位相余裕によるシステム安定度の評価
第13回 P制御器による制御システムの計画・設計
第14回 PI制御器による制御システムの計画・設計
本授業は、電気主任技術者資格取得に要する以下の学科目の概要を含む。
1.制御系の表現、2.制御系の応答、3.安定判別、4.系の性能、5.系の計画

授業運営

上記の内容を系統的に講義する形で授業を進める。欠席すると、後続内容の理解が大変困難となる。使用する主たる数学はラプラス変換であり、これなくして制御を理解することはできない。受講生は2年次の「基礎電気数学Ⅱ」を通じラプラス変換を修得しているものとして、授業を進める。授業は、主としてパワーポイントを利用し、補助的に板書を利用する。板書の内容は、適時、ノートにとること。
国際化への対応力を付与すべく、講義は原則として英語で行なう。ただし、受講生の英語講義への慣れを考慮し、テキスト、パワーポイントは日本語とし、さらには、14回授業の内の前半では日本語で説明した後に英語で説明するようにする。後半授業では、全内容を英語で説明するようにする。受講生の受講様子に応じ、日本語と英語の比重を調整することもある。
パワーポイントを含む授業内容の写真撮影は禁止する。授業中の飲食、私語雑談、携帯・スマートフォンの使用を禁止する。

評価方法

中間試験(50%)、期末試験(50%)。ただし、講義を4回以上欠席した者は、評価の対象としない。

オフィスアワー

場所:23-613室、時間:火曜日 17:30~18:30(予約があれば、これ以外でも対応する)。

使用書

新中新二『システム設計のための基礎制御工学』第一版[コロナ社]2009年

参考書

新中新二『フーリエ級数・変換とラプラス変換』第一版[数理工学社]2010

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