授業科目

高分子科学
Polymer Sciences

担当者

教授   池原 飛之
後 火2

単位

2

到達目標

 この授業の到達目標は、受講生が高分子の構造、高分子鎖の形態などの基礎的知識を身につけ、それにより分子量とその測定法、高分子溶液、結晶、ガラス、粘弾性、電気的・光学的性質などの基本的性質を理解することである。

授業内容

 高分子は人間の生活に必要な衣食住をはじめ、身のまわりの物質からいわゆる先端材料まで、さまざまな用途に使用されている。高分子は鎖状の長い分子構造をとっており、この形態に起因して高分子特有の性質が現れる。この授業では物理化学的な基礎知識に基づいて、高分子の持つ性質を理解するための基礎的概念を修得することを目的とする。
 まず高分子構造や分子量が高分子の物性とどのような関係があるかについて取り扱う。平均分子量と分子量分布の計算法についても触れる。その後、高分子鎖一本の末端間距離と広がりについて説明し、それらから分子量が測定できることを解説する。
 高分子溶液については、希薄溶液・準希薄溶液や、Θ状態について説明する。その後、高分子鎖が多数集合した状態、つまり結晶、ガラスなどについて取り扱い、高分子物質の熱的、力学的、電気的、光学的性質を解説する。
 通算二回の小テストを行う。

授業計画

以下の計画で行うが、授業の進行状況により各回で扱う内容は前後することがある。

予習としては、指定書の該当部分にあらかじめ目を通しておく必要がある。復習としては、ノートと指定書を再度見直すことで理解を深め、授業中に扱った例題に関しても復習する必要がある。小テストにおいて解答が誤っていた場合は、必ず復習して自らの力で解答できるようにする必要がある。各回約4時間の自己学習を想定している。

[高分子構造]
 1. シラバス記載事項の確認
   一次構造、二次構造と物性
 2. 高次構造と物性
[高分子溶液]
 3. 末端間距離と慣性半径
 4. 理想鎖と実在鎖
 5. 高分子溶液
 6. 固有粘度
 7. 小テスト(1回目)と解説
[熱的性質]
 8. 高分子結晶
 9. ガラス転移
[力学的性質]
 10. 応力、ひずみ、弾性率、粘度
 11. 粘弾性
 12. ゴム弾性
[電気的・光学的性質]
 13. 電気的性質と光学的性質
 14. 小テスト(2回目)と解説

授業運営

 本科目では1、2年次で修得した物理化学の知識と、「高分子科学I」で扱った高分子の基礎的知識が必要である。また、物理学や数学の基礎的な知識も必要である。通算2回の小テストを行う。

評価方法

 定期試験(80%)と2回の小テスト(20%)の結果により評価を行う。

オフィスアワー

 質問がある場合は講義中や講義後に受け付ける。または火曜日の昼休みに研究室(23-722)を訪問してほしい。メールでも受け付ける。ikehara@kanagawa-u.ac.jp

使用書

西久保忠臣編『ベーシックマスター 高分子化学』[オーム社]2011年

参考書

長谷川正木、西敏夫『高分子基礎科学』[昭晃堂]1991年
中濱精一、秋山三郎、辻田義治、堀江一之、野瀬卓平、讃井浩平、土井正男『エッセンシャル高分子科学』[講談社サイエンティフィク]1988年
高分子学会編『基礎高分子科学』[東京化学同人]2006年

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