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授業科目

コースワーク
Course Work 

担当者

教授   秋吉 政徳
後 金2
教授   藤岡 淳
後 金2
教授   吉田 稔
後 金2

単位

1

到達目標

本講義の到達目標は,いくつかの職業タイプを例に,受講生が,1.職業に対する理解を深めること,2.社会情勢,就職後の進路先に関する情報を正しく認識できるようになること,3.将来の進路決定を見据えて,学習スタイルと生活スタイルを計画的に定めて継続できるようになること,である.

また,学科のカリキュラムポリシーの「専門知識の獲得」や「創成能力の修得」を達成するために,本講義での具体的な課題として,受講生が職業意識(キャリアデザイン)の観点をもって,学びへの動機付けを明確にし,4年間の学習計画から将来の方針を見据える力を身につけることをおくことをあげる.本講義は,一連のプロジェクト達成型科目(コースワークI~コースワークⅧ)の中に位置付けられ,各セメスターに配置された順に履修することが望ましい.

授業内容

21世紀に入って,身の回りに起こっている状況の変化は多様で,しかも,これまでに経験したことがないようなスピード感を伴っている.したがって,自己実現と社会貢献を目指す場合には,入学後の早い段階から職業意識をもって誠実な学習スタイルと堅実な生活スタイルを維持していくことが求められる.このような観点から,データサイエンティスト,数学教師,セキュリティエンジニアを例に,それらに必要となる知識は何かを理解することで,自身の将来を深く意識するとともに,将来の進路決定に必要となる能力を把握させ,生きる力を蓄える.

なお,この科目は,プロジェクト達成型の学習アプローチを採り,情報システム創成学科のカリキュラムポリシーにおける創成能力の修得に対する基盤を与える(履修要覧における教育課程体系図を参照のこと).

授業計画

各回の授業においては,小テスト,演習,レポートなどを課して知識の確認をする.受講生は座学だけで終わらないためにも,社会,経済などの動向に注意をはらって日常生活を営む姿勢が求められる.したがって,1.各種資料を収集し,電子情報にも広く接して各回の主要内容を復習すること,2.自らの将来の進路を探索する学びの姿勢を維持して,調査を踏まえた予習をすること,3.その都度に行動様式を伴って積極進取すること,が大切である.特に,各回に記載されているキーワードが理解できるよう事前に調べておき,また,それらの位置付けについて復習することが必要である.なお,本計画は修得範囲を明示するものであり,小テスト,演習,レポートなどの与えられ方は変更されることがある.

なお,予習・復習合わせて各回あたり約1時間の自己学習を想定しているが,予習については,職業例単位で複数回分をまとめて行なってもよい(早めに全体像がつかめるので,かえって効果的である).

(導入)
01. ガイダンス/ライフプランと会社生活
ライフプランと会社生活のダイジェストを踏まえて,本科目としての職業意識(キャリアデザイン)への意識付けを行う.
【予習】職業分類,生涯賃金,教育費,住居費,退職金,年金について,その意味と考え方について調べとともに,自身,ライフプランやキャリアデザインについて大まかなイメージを掴んでおく.

(データサイエンティスト)
02. ビッグデータ時代が求める人材
情報洪水から情報爆発に移行してからも世の中のデータ量はますます増加し続けている.このような時代にあって,データを利活用する人材である「データサイエンティスト」について理解し,必要なスキルや知識について学ぶ.
【予習】第三の波(アービン・トフラー),Being Degital (ニコラス・ネグロポンテ)といった情報社会を早くから予言してきた本に触れるとともに,情報洪水/情報爆発/情報大航海の中で起こる事象について調べ,理解する.
03. データマイニングから読み解く世界
大量のデータの中から有意義なデータを発見し,その意味解釈を実行することで,様々な問題が見えてくる.基本的データマイニングアルゴリズムを用いて,企業の財務諸表を分析することでわかることについて学ぶ.
【予習】財務諸表について,配布資料を元に概要を理解する.
04. 機械学習が切り開く世界
データマイニングと同様に大量のデータを用いる機械学習では,予測や分類をこれまでにない精度で行うことが可能になってきている.ニューラルネットワークを用いて,企業の財務諸表から予測できることについて学ぶ.
【予習】人工知能の歴史と技術につき,ダートマス会議,第一次ブーム,第二次ブーム,第三次ブームについてそれぞれ解説されていることを調べて,まとめる.

(数学教員)
05. 計算とは算数のことで,考えることが数学
数学とは,単なる計算手続きのことではなく,意味を伴ったものであることを学ぶ.そのために,離散数学の基本事項をそこでの定理の証明にさかのぼって復習する.受講者自身が簡単な定理の証明にとりくむ.
【予習】有限集合,半順序集合,全順序集合,上界集合,下界集合,上限=最小上界,下限=最大下界などの定義と付随する定理,例を調べる.
06. 数学が言葉の一種であることの確認
先の5.で学んだように,数学は簡単な文法事項をあたえて,次々に意味のある文章をつくる枠組みである.これを,より明確に理解するために,束,ブール代数,群論の基礎を学ぶ.
【予習】自然数と整数の集合が,順序集合となっていることを確認する.束,ブール代数,群の公理を調べる.
07. 情報システム技術者が数学的考察力をもつことの意味
非可換群,可換群,部分群の定義と意味を理解する.これらの,情報工学,情報科学で応用例を学ぶ.5., 6., 7.の講義を通して,証明のない主張は定理になれないことを学び,それを通して,与えられているソフトを無批判に使うのではなく,論理(数学的考察)に基づいて,それらが正しいことを検証しながら使用することが重要であることを理解する.
【予習】非可換群,可換群,部分群の公理を調べ,その意味を理解し,応用対象を調べる.

(セキュリティエンジニア)
08. IT化社会における脅威
IT化社会における情報セキュリティの重要性について,どのような脅威が存在し,それらに対してどのような対策がなされているを学ぶ.
【予習】マルウェア,フィッシング詐欺,ファイアウォール,TLS/SSLなどのキーワードを手掛かりに,IT化社会における脅威と情報セキュリティ対策の必要性について調べる.
09. セキュリティ対策としての暗号技術
情報セキュリティ対策の中核をなす暗号技術について,どのような原理で秘匿や認証が実現されているのかを学ぶ.
【予習】共通鍵暗号,公開鍵暗号,メッセージ認証子,ディジタル署名などをキーワードに,秘匿と認証,および,共通鍵技術と公開鍵技術の違いについて調べる.
10. 暗号技術の安全性
暗号技術の安全性に関して,どのような考え方が用いられているのか,また,それを満足する方式はどのように構成されているのかを学ぶ.
【予習】選択暗号文攻撃,選択メッセージ攻撃,識別不可能性,偽造不可能性などをキーワードに,それら安全性の意味と考え方について調べる.

(プロジェクト課題)
11. ライフプラン選択
これまでの学びをもとに,自身のライフプランを演習形式で設計する.また,財務諸表を例に,企業分類(クラスタリング)について学ぶ.
【予習】生涯賃金,財務諸表,企業分類について,その意味と考え方について調べる.
12. 業種/職業選択
設計したライフプランをもとに,希望する業種やなりたい職業を演習形式で把握する.また,財務諸表の統計分析について学ぶ.
【予習】業種,職種,統計分析について,その意味と考え方について調べる.
13. 専攻科目選択
把握した職種をもとに,その職種に必要となる能力を学科の専攻科目を例に演習形式で分析する.また,ネット上に公開されている財務諸表の信頼性について学ぶ.
【予習】情報環工学,最適化科学,知能社会システム,認証,改竄について,その意味と考え方について調べる.

(まとめ)
14. 臨時試験および解説/質疑応答/発展課題の提示
これまでの授業における主要事項に関して知識や考え方を確認するとともに,今後の職業を見据えた知見について学ぶ.

授業運営

各回の授業においては小テストを行って解説等をする.答案シートは復習のために,また「第六部 まとめ」のためにも保存しておくこと.
1.積極的な姿勢で全出席すること.10分以上の遅刻や途中無断退出した場合,欠席とみなす.
2.無断欠席および課題を一つでも提出しない場合,不合格になることがあるので十分注意されたい.

評価方法

学習行動(40%),テスト・宿題などの提出物(30%),まとめの課題[精選問題に関する臨時試験など](30%).

オフィスアワー

各教員が個別に指定する.

使用書

参考資料は,必要に応じて配布する.

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