授業科目

建築の構工法
Building Construction and Construction Method

担当者

教授   島崎 和司
後 金2

単位

2

到達目標

 建物の安全性や使用性、快適性などの要求性能を満足させるため、各種の構工法が用いられている。本講義の到達目標は、受講生が、快適で安全な空間を創出し得る実践的な専門技術者をめざし、建築の設計・生産・維持管理の観点より建築物の要求性能を満足させる方法の基本的な知識を理解することである。

授業内容

 本講義では、下記の使用書(テキスト)に従って、建築設計・生産の基礎知識として建築構造形式の種類、構成、構築法などの構造システム体系や各部構造について概説する。

授業計画

 建築物の要求性能のうち、必要条件である安全性を満足させるため、建物を支えるための構造形式や、屋根・壁・床などの各部構造は、その規模や形状により各種のものがある。設計としては、要求性能を満足させる最適なシステムを選択しなければならない。そのためには、それらのシステムについての設計・生産・維持管理に関する知識が必要である。本講義では、それらの概要を理解するために、以下の順序で講説する。毎回の授業のパワーポイントはあらかじめHPに掲載されるので、その内容を見て予習しておくこと。なお、予習復習合わせて4.0時間の自己学習を想定しており、復習については、小テストの準備に要した時間を含めて良い。
 また、復習としては、新しく習った用語の確認と、各構法の基本的な特性について整理したノートを作成すること。
1 ガイダンス。構造設計の概要や、地震被害例を通じて構工法を学習する必要性について理解する。また、日本の断層を紹介したビデオにより日本の建物の設計において重要な耐震設計の必要性について理解する。
2 荷重外力と構造原理について、建物が安全であるために考えなければいけない荷重外力を理解し、構造的に安全であるために構造物をどのように理想化して解析するのかを理解する。また、その特殊な例として空間構造とシェルがあることを知る。
3 建物を支える地盤と基礎について、地形図や地盤調査により地盤が建物を支えられることをどのように調査するか理解する。また、地盤調査の結果から、基礎構造の種類を決定して、どのように支えるかを理解する。
4 木材、木質構造の特徴
5 木材、木質構造の各種構造種類、各部の名称を理解し、覚える。また、木質構造が、荷重、外力に対して安全であるために、どのような事を考慮しなければいけないかを理解する。
 ・ 屋根組み、床組みの仕組みと床荷重の流れ(どのように基礎に伝わるか)
 ・ 地震・風と壁量、壁の配置
 ・ 金物の使用位置と理由
6 鋼構造の特徴と欠点
7 鋼構造の強度、靱性、熱、さび、座屈に関して理解して覚える。また、
 ・ 主要構造部材の形とそれが用いられる理由
 ・ 構造部材の接合の方法とそれが用いられる理由、適性
 ・ 耐久性、耐火性を確保するための方策
 について理解する。
8 鉄筋コンクリート構造の特徴と欠点、クラックに関して理解して覚える。
9 鉄筋コンクリート構造の
 ・ 主要部材の鉄筋の配置
 ・ 補強鉄筋の種類とその使用目的
 ・ 耐久性を確保するための方策
 について理解する。
10 鉄骨鉄筋コンクリート構造の特徴と設計・施工上の注意点について理解する。
11 特殊コンクリート構造、プレストレストコンクリート構造の特徴や製作方法について理解する。
12 各部(屋根、床、壁、天井、階段)の名称、要求性能、安全と快適性に関してそれぞれ求められるものについて理解して覚える。とくに、
 ・ 陸屋根の防水工法の種類と特徴
 ・ カーテンウォール工法とはなにか
 については、少し深く理解する。
13 建築におけるプレファブリケーション、工業化工法の種類と概要を理解する。
14 新しい構法として、 免震構造と制振構造の原理と耐震性能の概要を理解する。まとめと復習

授業運営

 授業は教科書・プロジェクター・ビデオを用いた講義形式で進め、実際の構造物の構造システムとその仕組み・生産手法について解説する。途中5回程度、建築を学ぶにあたって必要な建築システムの名称を覚えるための小テストを行う。

評価方法

 本講義では、主なシステムや各部構造についての名称を知っていることを評価するため、授業中に5回程度行う小テスト(40%:出席確認できない場合は評価しない)と、構造形式と建築生産、各部構造の機能や成り立ちを理解していることを評価するための期末試験(60%)で総合評価する。

オフィスアワー

 木曜日3限12-35室
 メールアドレス:shimazaki@kanagawa-u.ac.jp

使用書

日本建築学会『構造用教材』[丸善]2014年

参考書

武田雄二他『建築学テキスト 建築構法』[学芸出版社]2005年
江上外人他『建築一般構造』[共立出版]2001年
日本建築構造技術者協会編『図説 建築構造のなりたち』[彰国社]
日本建築学会の『施工用教材』を、工法の参考書として勧める。

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