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 授業科目
 Course Title
憲法概説
Essentials of Constitutional Law 
 担当者
 Instructor
講師   臼井 雅子  後学期 金曜日3時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力/Judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標
 本科目における履修生の皆さんの到達目標は、
1.日本国憲法の2つの部分(人権規定と統治機構)のうち、人権規定についての知識を身につけること
2.人権保障に関する考え方、および問題について理解すること
3.問題点等に関する自分なりの意見や問題の解決策をもち、それを理由とともに表現すること
とする。
 また法学部のカリキュラムポリシーに従い、法学一般の基礎知識も併せて説明する。ただし、教養系「日本国憲法」でも概略を講ずるので合わせて学びたい人はそちらの履修もお勧めする。さらにさまざまな法分野についても知識を深めたければ教養系法学も履修されたい。

 
授業内容
 憲法は人権規定と統治機構の2つの構成部分があるが、概説Ⅱではこのうち人権規定について講義する。
 国は、憲法に記された人権を保障することを約束しているのだが、どんな人権がどの程度保障されているのか、現状はどの程度保障されているのか(いないのか)を理解してほしい。下記の指定テキストの前半部分の第1章から第11章の内容である。

*なお、もう一つの部分、統治機構については前期の憲法概説Ⅰで講義する。

本授業は、アクティブラーニングを取り入れている。
 
授業計画

 予習:必ず講義予定の章節を前もって読むこと(読むスピードによるが1時間程度)、および特に注意深く講義を聴きたいところをチェックするか項目リストを作る(30分程度)。
 復習:まず自分の頭の中で講義内容もう一度思い返してみて(20分程度)、それからテキストやノートを読み返すこと。自分なりのまとめノートを作り直して復習するのが望ましい(2時間〜2時間30分程度)。また、下記の授業運営に述べるように、講義に関連するレポートテーマに取り組むことも復習につながる。
 原則として下記計画に沿って講義をしてゆくが、計画はおよその目安である。また憲法が関わる問題は、政治や社会の中の重要な問題となっていることがある。そうした重要なニュースや、判決、トピックスなどが出た場合には、事前に通知の上講義内容を変更し、その判決やトピックスなどの解説をすることもありうることをご了解願いたい。

以下、14回分の講義予定を記載する。ただし実際の講義回数は12回であるので、14回分の内容を12回で実施することになる。どのように12回に割り振るかは、第1回講義の際に公開するガイダンスペーパーに記載するので、よく注意されたい。

1. ガイダンスとシラバス内容を確認する。また憲法のなりたちや人権のなりたちについて説明する。
2. 人権総論(1):人権の成立、種類、人権保障主体について
 予習:人権の種類と内容を整理し、誰が人権を保障されているのか確認する。復習:誰がどの程度の人権を保障されているのか、または制限されているのか注意深く整理する。
3. 人権総論(2):人権のあり方と公共の福祉、第三者効力、人権の国際的保障
 予習:公共の福祉とは何か及び憲法の保障はどんな場合に行われるのか確認し、整理する。復習:人権保障にどんな限界があるとされているのか考察する。
4. 法の下の平等(第4章)
 予習:平等の意味とは何かを整理する。復習:平等と公平・公正とは何かを考察する。
5. 精神活動の自由(1):思想・良心の自由(第19条)、信教の自由と政教分離(第20条)
 予習:思想・良心の自由と表現の自由との関係及び信教の自由の内容を整理する。復習:信教の自由の保障のために政教分離はどうあるべきかを考察する。
6. 精神活動の自由(2):学問の自由(第23条)、表現の自由1(第21条)
 予習:学問の自由が今意味すること及び表現行為の範囲について整理する。復習:自由な研究や表現行為が社会に与える意味を考察する。
7. 精神活動の自由(3):表現の自由2/プライバシーの権利1(第13条)
 予習:表現の自由が制約される場合を整理する。復習:自由な表現と個人のプライバシーとの両立の可能性を考察する。
8. プライバシーの権利2、幸福追求と自己決定権(第13条)
 予習:個人情報保護で求められているものについて調べて整理する。復習:自分のことを自分で決めることの意味を考察する。
9.身体の自由(第18条)、手続的保障(第31条)、被疑者被告人の権利(第33条〜第39条)
 予習:国が個人の身体を拘束することの意味(国家刑罰権)について整理する。復習:国家刑罰権と被疑者被告人の権利保障との関係を考察する。
10. 経済活動の自由:(第22条・第29条)
 予習:経済活動と公共の福祉について整理する。復習:判例において経済活動の自由の保障と公共の福祉との関係について整理しなおす。
11. 社会権(1):生存権(第25条)
 予習:社会権が登場する歴史的経緯を調べて整理する。復習:生存権保障と社会保障制度について考察する。
12. 社会権(2):労働権(第27条・第28条)
 予習:労働者弾圧の歴史を調べ労働権の必要性を整理する。復習:労働権保障と労働法制の必要性について考察する。
13. 社会権(3):教育を受ける権利(第27条)
 予習:教育を受ける権利と教育内容決定権限の議論との関係を整理する。復習:教育内容をどのように決定するべきか考察する。
14. 受益権と参政権(第32条・第17条・第40条)
 予習:国民主権と参政権との関連を整理する。復習:幸福になるために人権保障を求める意味について考察する。

 
授業運営
授業は、資料・課題提示型方式で行う。テキストを使う予定であったが、新著が諸般の事情により発行が遅れ、後期授業に間に合わなくなった。そのため、前著「日本国憲法への招待 改訂版」(臼井雅子著・同友館)をPDFファイルとして配信する。また説明を補うペーパーも同様に配信する。

資料公開や課題提示(と課題の提出も)は、Microsoft Teamsで行う。Teamsは専用のアプリがあるので(PC・タブレット・スマホのどれでも使用できる)ダウンロードすることをお勧めする。

前著PDFと追加資料や追加説明のペーパー(PDF)をTeamsのファイルタブの中のフォルダにアップして公開する(できるだけ講義日前日(木曜日)に公開する予定である。)各回ごとにフォルダを作成し、その中に入れて行く。

なお、用意が可能なときは、数分〜10分程度の解説音声もアップする予定でいる。

質疑応答は、Teamsのメンション機能もしくはチャットで行う。
こちらからお知らせがあるときは、WebSt@tionのお知らせ配信機能を使って行う。また、短いちょっとした連絡はTeamsにメンション(投稿)する。

講義日には、テキストや資料を元にした小テスト(短文記述式)を各回2題程度出題するので、指定された期日・時間までに解答を提出すること。この小テストの提出は、出欠確認も兼ねるので必ず提出してほしい。提出しない回数が多くなると、成績評価の対象から外れることになるので注意されたい。

また、小テストとは別に、講義内容に関連したレポート課題を毎回出す。レポートは第2回めの講義から第12回めの講義まで、ほぼ1題ずつ合計11題ほど出す予定である。レポートは全て提出する必要はないが、学期中に3通以上は提出すること。どの課題の時にレポートを作成して提出するかは自分で決めてよい。ただし期限日を指定するので、期限が過ぎたらその課題のテーマで提出することはできない。

小テスト・レポートともに、Teamsの課題タブから提出してもらう。あらかじめ作成した文書をアップしてもらうことになる。小テストもレポートも課題タブの中に表示されることになるので、提出先を間違えないように注意してほしい。

小テスト・レポートともに成績評価の対象となる。詳しくは、以下の評価方法を参照のこと。また、ガイダンスペーパーでも説明する。


以下の部分は、対面授業を前提とした記述であるので、読まなくてもよい。
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1. 授業は指定テキストを元に講義形式で行う。第1章から第11章までの内容(章立ての順序通りではないが)の概略を解説してゆく。人権を理解するには裁判所の判決(判例)も見る必要があるためできるだけわかりやすく説明するが、テキストの隅々まで目を通すことまではできない。したがって受講生の皆さんには、(1)予習としてテキストの講義予定ページをあらかじめ読んでおくこと、(2)復習として授業後には今一度テキストやノートを読み返すことを行ってほしい。自分なりのまとめノートを作成するとなおよい。
2. 講義内容に関連する重要な問題点などについて、毎回課題を出す。レポートとして講義期間内に最低3通提出してほしい。その際、自分の考えを理由も添えて書いてほしい。
3. 授業時には、時々履修生の皆さんに向けてこちらから質問を出す。その質問には、知識を問うもの、以前の授業の復習、意見を問うものが含まれる(答えてくれた人には以下の評価方法に述べるように、ボーナスポイントとして加点する)。
4. テキストの他に必要に応じて資料を配布することもありうる。

なお、ノートパソコンを持ち込んで入力してノートを取ることは許可する。電子辞書は持ち込んでもかまわないが、辞書を引くよりも話をよく聴くこと、自分の頭で考えることを第一としてほしい。

 
評価方法
(1)レポート (1通につき評価割合25%、3通で75%とする)
  分量:1200字以上(上限なし) 条件:参考資料を3つ以上挙げること。本文の後に参考資料リストを必ずつけること。また、参考資料の説明記述やそこに述べられている意見が同じような内容のものばかりを調べるのではなく、異なる意見や説明をしているものを探し、多様な意見や説明をバランスよく調べてそれを元に作成すること。また、結論として自分の意見をあげること(そのためにはなぜその意見になったか明確な根拠を示す必要がある)。
  分量が少なすぎる、参考資料をあげていない、参考資料の内容に偏りがある、論旨が不明である、と判断された場合には減点する。

(2)小テスト(全12回分で25%)
 解答はテキストや資料に沿って行ってよい。短文式だが各問おおむね80字以上で解答すること。

レポートは4通以上提出してもかまわない。
最初の3通のレポート+小テストの点数を出した後、4通め以降のレポートの点数は上乗せ加点する。

評価方法や、レポートの書き方等の説明も、第1回めの授業の資料として配布する。

 
オフィスアワー
質問/相談/連絡については、Teamsまたはメールで受け付ける。メールアドレス:pt128414zw@jindai.jp

 

参考書
渋谷秀樹『憲法への招待 改訂版』[岩波新書]2012年
尾崎哲夫『はじめての憲法 総論・人権』[自由国民社(3日で学ぶ法律入門)]
池上彰『池上彰の日本国憲法入門』[ちくまプリマー新書]2015年

 
 
 
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