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 授業科目
 Course Title
中級マクロ経済学
Intermediate Macroeconomics
 担当者
 Instructor
教授   玉井 義浩  後学期 金曜日2時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力/Judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標
マクロ経済学で扱う項目は、景気、消費と貯蓄、企業の設備投資、財政政策、金融政策、物価、失業、経済成長、為替レートの決定、などあらゆる問題に及びますが、これらの問題は、すべて「現在の消費」と「将来の消費」の交換という問題に絡んでいます。
 こうした、時間を超えた交換の問題を、「動学問題」と呼びます。マクロ経済学の諸課題を深く理解するには、動学の考え方が不可欠です。
また、マクロ経済学では経済を「一筆書き」のように描写するために、個々の財の価格や生産量ではなく経済全体の「物価」「GDP」といった、集計量を扱いますが、異質のものを「足し合わせる」ことは、「集計」という一言で済ませられない問題を含んでいます(1+1=2だからといって、「1円+1ドル」の答は「2」になりませんよね。異質のものは単純に足すわけにはいかないのです)。
専攻基本科目のマクロ経済学では、この「集計」にまつわる問題点や「動学」を深く扱うことはできませんでした。そこで、この「中級マクロ経済学」では、マクロ経済学の論点を「動学」「集計化」を軸に深く掘り下げて学びます。ねらいは、
1. 動学的思考に習熟すること、
2. 物価やGDPなど,マクロデータについて不可避的に発生する「集計化」の根拠となる経済理論を、動学とミクロ経済学の観点から理解すること、
3. 公務員試験の経済理論分野の問題を解くのに必要な「微分・積分」を用いた議論に習熟することを到達目標とします。
 授業では「微分・積分」を用いますが、微分・積分の予備知識は不要で、必要な数学的手法は授業の中で説明します。
 
授業内容
【授業内容】
 GDPなどの経済統計が念頭におくマクロ経済の動的構造、家計の消費と貯蓄の選択、企業の投資と金融市場についての問題を一通り学んだ上で、統計から得られた経験則と、短期的の経済モデル、厚生経済学に立脚したマクロ経済学の諸命題を学びます。
 その上で、長期的なGDPの動的変化すなわち経済成長、動学に立脚した貨幣の機能を学びます。

【実務経験のある教員による授業科目】---------------------------------------------------
政府系金融機関の研究所の研究員としての経験をもとに、景気の推移や現状、財政・金融政策についての理論・実証両面の知見を伝え、理解をより深められるように授業を展開します。
 
授業計画
各回(全14回)の具体的内容は以下を予定していますが、進捗の関係で若干前後する可能性があります。
なお、第13回と第14回については、オンデマンド教材の自習+課題(簡単な練習問題)の提出にて行います
(詳しくは以下の「授業運営」を参照)。

第1回 ガイダンスとシラバス内容の確認/マクロ経済学の舞台設定:GDPと国富
第2回 集計量(1):価格指数, 平均変化率
第3回 集計量(2):数量指数, 微分の基礎
第4回 古典派の第1公準・第2公準, 積分
第5回 完全雇用と不完全雇用, 合成関数
第6回 消費関数の理論的基礎, 動学的最適化
第7回 投資関数の理論的基礎, 離散時間と成長率
第8回 総需要曲線, 時間の無限小分割と成長率
第9回 総供給曲線, 連続時間と成長率
第10回 経済成長(1):ハロッド=ドーマーモデル
第11回 経済成長(2):ソロー=スワンモデル
第12回 経済成長(3):内生的成長理論
第13回 財政の維持可能性
第14回 動学と貨幣
 
授業運営
授業で使用する教材は、すべて授業担当教員(=玉井義浩)がPDFファイルとして作成し、Teamsにアップロードします(市販書籍を教科書に指定することはしません)。
この科目のオンライン授業は以下のように運営します。

第1回:
コアタイム(金曜2限)開始時10:50よりZOOMにて授業運営・授業計画についてガイダンスを行なった後、
ライブ授業をします(ガイダンスと授業の全体の所要時間の予定は60分程度)。
その後、40分程度の補足動画(授業の一部を構成します)をMS365のStream にて配信します。

第2回から第12回
これらの回の基本的なサイクルは以下の通りとします。
1. コアタイムの1週間前
Teamsに予習教材(レジュメ)をアップロードします。
これは授業の「予習部分」であり、授業本体ではありませんが、
(1) 次の授業回への「問題提起」
(2) 次の授業回の「あらすじ」
(3) 次の授業回の論点や数学的手法を理解するための「例題」
を含みますので、目通しし、例題にも取り組んでください
(予習教材の例題は評価の対象外で、解けなくても問題ありませんが、
「最後まで解けなくてもとりあえず紙と鉛筆を使ってやってみる」ことが、
以下の「オンデマンド動画」と「ライブ授業」の理解、
確認テストでの高得点取得に役立ちます)。

2. コアタイム授業の3日前
MS365のStream に、「オンデマンド動画」(40〜45分程度)を配信し、
同時に「オンデマンド動画の確認テスト」(小問を3題程度:成績評価対象)をFormsに配信します。
この、「オンデマンド動画」とその「確認テスト」が授業本体の前半部分となります。
オンデマンド動画の内容は、予習教材(例題を含む)の音声つき解説と、その発展的内容です。

3. コアタイム当日
オンデマンド動画では説明しつくせない部分について、
コアタイム金曜2限開始時刻(10:50)より45分程度、ZOOMにてライブ授業を行います。
また、「ライブ授業の確認テスト」(6点満点:成績評価対象)をFormsに配信します。
この、ライブ授業およびその確認テストが、授業本体の後半部分となります。
授業中は、受講生からの質問をチャットで随時受け付けます。
質問への回答は、ライブ授業中あるいは直後か、後日全員向けの文書をTeamsにアップロードするか、
のいずれかの方法で行います。
また、ライブ授業のレジュメに、復習の具体的な指示を示します。


第13回と第14回
これらの回については、改訂学年暦の都合上、オンデマンド動画(それぞれ60〜80分程度)の視聴とその内容理解についての確認テストへの回答のみとし、ライブ授業は実施しません。
 
評価方法
「授業運営」で言及した
1. オンデマンド動画の確認テスト (第2回〜14回)
2. ライブ授業の確認テスト (第2回〜12回)
の合計得点をベースとした「絶対評価」にて評価します。
 
オフィスアワー
質問は随時メール
tamai-y@kanagawa-u.ac.jp
にて受付ます。
 

参考書
浅子和美・加納悟・倉沢資成 『マクロ経済学』[新世社(新経済学ライブラリ)]2009年

 
 
 
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