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 授業科目
 Course Title
ヨーロッパ経済論
European Economy 
 担当者
 Instructor
講師   喜田 智子  前学期 火曜日4時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
国際的感性とコミュニケーション能力/International sensibilities and communication capabilities
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標
本講義の目的は、「EU統合の歴史および現状」について理解することにあります。EUを支えている中心的な制度(単一市場、ユーロ、共通政策)の形成と発展について学習し、その上で、現在EUが抱えている課題について考察します。
本講義の達成目標は、以下の3つです。
①EUの基礎的な知識を習得する
②他の共同体とEUの違いを理解する
③ニュースや新聞などで報じられるEUの動向への関心が高まる
なお、本講義では、「マクロ経済学」や「国際経済学」で扱う知識が最低限あると望ましいので、これらの科目を履修しておくことを推奨します。



 
授業内容
【授業内容】
 EUは、第2次世界大戦後から60年以降にわたり経済統合を推し進め、現在28ヵ国が加盟しています(イギリスは3月末に離脱予定)。EU加盟国間では、人、物、サービス、資本が自由に移動することができ、一方、対外的な問題(貿易、環境問題、安全保障など)に対しては、歩調を合わせ、EUとしての1つの声明を出すことで、そのプレゼンスを高めてきました。
 ただし、このようなEUの姿は、決して順調に形作られたものではありません。EUの形成には、常に自国の利益を求める側と、EU全体の利益を優先する側のせめぎあいがありました。2000年代に入っても、中・東欧の加盟、リーマン危機、ユーロ危機、そしてイギリスのEU離脱など、EUは多くの問題と向き合い、現在も試行錯誤を繰り返しているのです。
 本講義では、EUとはどのような共同体なのか、どうして発足し進展したのか、またどのような課題があるのかを中心に進めていきます。具体的には、『現代ヨーロッパ経済(第5版)』の第1章から第5章を中心に講義をおこないます。

 
授業計画
予習:次の授業にあたる教科書の該当箇所を読んでおき、疑問点などをまとめておくこと
復習:配布資料や板書内容の整理をすること、授業ででた興味のある部分について独自に調べること
01.ガイダンス
  講義の概要と授業の進め方、評価方法を話す。
02.EUの統合 (教科書第1章)
  そもそも地域統合とは何か、そのなかでEUはどのような特徴があるのかを把握する。
  キーワード:地域統合、深化と拡大
03.EUの諸機関 (教科書第1章)
  EUは、どのような組織によって管理・運営されているのか学ぶ。
  キーワード:EU法、欧州理事会、欧州委員会、閣僚理事会、欧州議会、Brexit
04.EU単一市場① (教科書第2章)
  単一市場の原型である関税同盟とはどのようなものか学ぶ。貿易創出効果と転換効果の理論を理解する。
  キーワード:関税同盟、域内関税、対外共通関税
05.EU単一市場② (教科書第2章)
  関税同盟と単一市場とはどのような違いがあるのか比較した上で、市場統合のプロセスを学ぶ。
  キーワード:単一欧州議定書、非関税障壁、相互承認
06.EU単一市場③ (教科書第2章)
  単一市場がスタートしてから改革までの概要をつかむ。
  キーワード:シェンゲン協定、汎欧州生産ネットワーク
07.EUの共通政策 (教科書第3章)
  EUを積極的な統合の側面から見てみる。共通通商政策および競争政策について学ぶ。
  キーワード:GATT/WTO、メガFTA
08.EUの共通政策 (教科書第3章)
  共通農業政策や構造政策について学ぶ。さらに、これら共通政策をファイナンスするEU財政について理解する。
  キーワード:CAP改革、独自財源、構造基金
09.通貨統合の展開 (教科書第4章)
  現在19の国が加盟しているユーロは、どのような理論の下で構想され、どのようなプロセスで導入されたのか学ぶ。
  キーワード:IMF固定相場制、変動相場制、スネーク
10.ユーロ制度および金融政策 (教科書第4章)
  80年代以降の通貨統合の加速とユーロ圏の拡大を知り、現在のユーロシステムについて学ぶ。
  キーワード:経済政策の三角形、ユーロ加盟の4条件、ユーロ中央銀行制度、ECB
11.リーマンショックおよびユーロ危機におけるEU経済 (教科書第5章)
  2008年のリーマン危機、ギリシャ危機、ユーロ危機はなぜ起きたのか、EUの経済にどのような影響を与えたのか学ぶ。
  キーワード:グローバル化、リージョナル化、リーマン危機
12.ユーロ制度の見直し (教科書第5章)
  ユーロ危機をさらに細かく検証し、ユーロ制度の不備についてまとめる。
  キーワード:小国危機、ソブリン危機、トロイカ
13.新たなユーロ制度と残された課題 (教科書第5章)
  危機時のECBの対応とユーロ制度の改革について学び、現在の進捗を述べる。
  キーワード:OMT、TARGET2、量的緩和
14.前期授業のまとめ
  これまでの授業のまとめをおこない、質問等に答える。
※授業の進行度によって、スケジュールを変更する可能性があります。
 
授業運営
全て講義形式でおこないます(私語は厳禁)。初回の授業時間中に説明しますが、授業時にはパワーポイントを使用します。授業中は講義を聞いて、重要な考えや疑問等をメモしてください。不明な用語や疑問に思ったことは、授業中もしくは講義後のオフィスアワーで質問すること。
授業に持参するものは教科書と前日までに「dotCampus」に掲載したパワーポイントの資料です。

 
評価方法
原則、期末テストでの評価100%とします。なお、授業期間中に中間テストを実施します。期末テストの対策としてください。
 
オフィスアワー
講義終了後、教室で受け付けます。
 
使用書
田中素香・長部重康・久保広正・岩田健治『現代ヨーロッパ経済』第5版[有斐閣アルマ]2018年


 
 
 
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