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 授業科目
 Course Title
ヨーロッパ経済論
European Economy 
 担当者
 Instructor
助教   道満 治彦  前学期 金曜日3時限/金曜日4時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力/Judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
国際的感性とコミュニケーション能力/International sensibilities and communication capabilities
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標
(1)EUの形成の歴史についての基本的な知識を修得する。
(2)EUの制度的な枠組みに関する基本的な知識を修得する。
(3)経済・通貨同盟(EMU)と4つの自由移動の特徴を理解する。
(4)EUの抱える今日的な課題(2つの金融危機、移民・難民問題、ブレグジットなど)とその対策を考える。
 
授業内容
 2016年6月の国民投票で英国のEUからの離脱派が上回った。2019年12月の選挙では保守党が勝利し、英国のEU離脱(Brexit)に向かって、英国およびEUが動き出している。このBrexitや移民・難民問題を契機とした各国のポピュリズムの台頭といったある種の「分断」を捉えるためには、ヨーロッパ、特にEUにおける「統合」がどういう形で行われてきたのかを知る必要がある。
 ヨーロッパにおける経済活動の大部分は、EU(European Union=欧州連合)という独自の地域経済統合が生み出した単一市場と共通ルールの下で営まれている。それらの単一市場と共通ルールは、1980年代末から始まる「経済通貨同盟(EMU)」というプロジェクトの一環として形成されてきた。EMUは、「4つ(財・サービス・人・資本)の自由移動」に象徴される単一市場に、競争政策、構造政策、および、財政政策協調を加えた「経済同盟」と、単一通貨ユーロの導入を中心とする「通貨同盟」という2つの同盟から成る。
 ヨーロッパ経済論Ⅰでは、EUの経済・法律・政治・社会の構造が歴史的にどう形成され、それらがEUの抱える今日的な課題につながっているかを学ぶ。
 
授業計画
原則は使用書およびレジュメを用いて授業を行う。本講義を受講するにあたっては、時間外学習(当該範囲の予習・復習やEU・ヨーロッパに関するニュースや記事を見ることなど)を行うことが重要である。本講義は各回当たり4時間の時間外学習を想定している。
なお、履修者の理解度や進行度合い、および時事動向によって、各回の授業内容が前後する場合もある。また、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う遠隔授業実施による授業期間の変更によって、授業内容の一部が変更となる可能性がある。

01. イントロダクション
(内容)講義の概要・進め方・評価方法を示す。「ヨーロッパとは何か」、「EUとは何か」についてを考える。
(時間外学習)新聞やニュースを見て、最近のEU・ヨーロッパの状況を調査する。
02. EUの統治機構と運営
(内容)EUの仕組み(基本条約、その他の法制度、統治機構など)を理解する。
(時間外学習)テキスト第13講~第17講を読み、EUの基本的な仕組みを整理する。
03. ヨーロッパ統合の始まりと欧州石炭鉄鋼共同体
(内容)「平和の共同体」として設立された欧州石炭鉄鋼共同体の形成過程を理解する。
(時間外学習)テキスト第1講を読み、欧州石炭鉄鋼共同体ができた背景を整理する。
04. ヨーロッパ経済共同体と経済統合の発展
(内容)ヨーロッパ経済共同体における関税同盟と共同市場を理解する。
(時間外学習)テキスト第2講を読み、関税同盟と共同市場の成り立ちを整理する。
05. 欧州通貨協力と欧州通貨制度
(内容)欧州通貨協力と欧州通貨制度の概要を理解する。
(時間外学習)テキスト第3講を読み、ユーロ導入以前の通貨協力の仕組みを整理する。
06. 域内市場白書と単一欧州議定書
(内容)域内市場白書と単一欧州議定書が域内市場統合の形成に果たした役割を理解する。
(時間外学習)テキスト第4講を読み、域内市場白書と4つの自由移動の関係性を整理する。
07. マーストリヒト条約とEUの成立
(内容)マーストリヒト条約の発効と欧州連合(EU)の成立についてを理解する。
(時間外学習)テキスト第5講を読み、欧州統合におけるマーストリヒト条約の役割を整理する。
08. 経済・通貨同盟とユーロの形成
(内容)経済・通貨同盟(EMU)とユーロの形成についてを理解する。
(時間外学習)テキスト第6講を読み、経済通貨同盟とユーロ導入の関係性を整理する。
09. 欧州中央銀行(ECB)とユーロシステム
(内容)欧州中央銀行(ECB)とユーロシステムの仕組みを理解する。
(時間外学習)テキスト第7講を読み、ユーロ導入以降のEUの金融政策の全体像を整理する。
10. 2004年のEU東方拡大
(内容)EU拡大の経緯とEUの東方拡大の内容を理解する。
(時間外学習)テキスト第8講を読み、EUの東方拡大の背景と影響を整理する。
11. リスボン戦略と欧州2020戦略
(内容)EUの産業政策としてのリスボン戦略と欧州2020戦略を理解する。
(時間外学習)テキスト第9講を読み、リスボン戦略と欧州2020戦略の意義を整理する。
12. 2つの金融危機・難民問題・ブレグジット
(内容)リーマンショックとユーロ危機という2つの金融危機、移民・難民問題、英国のEU離脱問題(Brexit)などのEUが現在抱える問題を理解する。
(時間外学習)テキスト第10講を読み、現代のEUが抱える問題を整理する。
13. EUの対外関係とメガFTA
(内容)EUと諸外国の関係を理解するとともに、米欧FTA(TTIP)や日EU・EPAの内容を理解する。
(時間外学習)テキスト第12講を読み、日EU・EPA発効による経済影響を整理する。
14. 前期授業のまとめ
(内容)前期授業のまとめを行う。
(時間外学習)これまでの内容を再整理する。
 
授業運営
講義形式で行う。必要に応じて、EUやヨーロッパ各国の動向に関する新聞記事や資料を配布する。私語は厳禁で、減点対象となることがある。また、レポート・課題等の盗用・剽窃や、他人のレポート等のコピペには減点を含めて厳しく対処する。
 
評価方法
期末レポート80%、平常点(課題・小テスト・リアクションペーパー)20%
(※新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う遠隔授業実施のため、1)定期試験による評価部分を期末レポートによる評価に変更し、2)平常点評価の中にオンラインで課題実施を追加した。)

 
オフィスアワー
原則的には講義終了後および金曜日17時~18時に質問等を受け付ける。なお、遠隔授業となることから、初回授業時に改めて指示する。
 
使用書
井上淳『はじめて学ぶEU-歴史・制度・政策-』[法律文化社]2020
ISBN 9784589040602(13桁)
参考書
田中素香・長部重康・久保広正・岩田健治『現代ヨーロッパ経済第5版』[有斐閣]2018
ISBN 9784641221086(13桁)
 
 
 
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