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 授業科目
 Course Title
交通論
Transportation Economics 
 担当者
 Instructor
教授   齊藤 実  前学期 火曜日1時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力/Judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標
 本講義の到達目標は、受講生が、①歴史的な交通の発展をふまえて現代の交通の基本的な仕組みを把握し、②交通の発達がもたらす利便性と経済的効果について正しく理解する、③反面で現代の交通がもたらす環境問題や安全性の問題など交通がもたらす負の側面も正しく理解する、等々を通じて現代の交通について体系的に理解できるようにする。
 また、経済学部のカリキュラム・ポリシーに従い、現代の経済現象を正確に認識し、実践的に対応する能力を培い、経済学・商学の基礎学力と応用力が身に着けられるようにカリキュラムを編成しており、本講義ではその中で、他の科目としてロジスティクスⅠ、Ⅱを履修することが望ましい。

 
授業内容
 この講義では、下記の授業計画に沿って、現代の交通の基本的な仕組みを理解したうえで、現代の経済社会が直面する交通のさまざまな諸課題について明らかにしていく。講義では交通の歴史的な発展も説明するが、主たる対象は現代の交通であるために、それぞれのテーマに応じて講義の中で適宜新聞や経済誌の記事を取り上げて解説を行う。交通においては大きく旅客輸送と貨物輸送に別れるが、貨物輸送に関してはロジスティクスⅠ、Ⅱで専門的に取り扱っており、本講義では貨物輸送に関しては必要最低限の説明となる。

【実務経験のある教員による授業科目】
民間の総合研究所(シンクタンク)での研究員としての経験から、専門分野における分析・研究で蓄積されたデータとその活用のノウハウを含めて、交通論を講義する。
 
授業計画
 各回の講義の内容は一応次のように予定しているが、時間の関係で若干前後する場合もある。
 講義では特にテキストを使用しないが、必要に応じて新聞、経済誌の記事や統計資料を提示する。講義ごとの予習項目を下記各回に【予習】として示すので、それについて取り組むこと。また、復習として、講義で説明した事柄に対して、講義後に新聞や経済誌等を検索しさらに具体的な事例を取り上げて理解することが重要である。
 なお予習・復習あわせて各回あたり約4時間の自己学習を想定している。
1 ガイダンス/交通の仕組み (1)交通サービスの特徴
   まず、シラバスの記載事項について確認する。そのうえで、交通論の特徴を説明する。さらに、地理的移動を実現するために交通サービスが必要であるが、その交通サービスの特徴を理解する。
2 交通の仕組み (2)交通サービスの生産
   交通手段によって特性の異なる交通サービスが提供されており、それぞれの交通手段の特徴について理解する。【予習】後掲参考書①第2章の1を読み、無形財である交通サービスの生産に関する特徴を事前に把握する。
3 現代の交通とモータリゼーション (1)交通手段の歴史的発達と現代
   経済の発展に伴って交通手段がどのように発達してきたのかを把握し、それをふまえたうえで、特に現代では自動車交通が重要になっていることを理解する。【予習】後掲参考書③第1章の0109を読み、交通の歴史的な発達の過程を事前に把握する。
4 現代の交通とモータリゼーション (2)我が国におけるモータリゼーションの進展
   現代の交通においてモータリゼーションが著しく進展しており、自動車産業の発展とともに我が国においてモータリゼーションがいかに進展したのかを理解する。【予習】後掲参考書③第8章の0802を読んで、モータリゼーションの進展を事前に把握する。
5 現代の交通とモータリゼーション (3)モータリゼーションの利便性と負の側面
   モータリゼーションは現代社会に大きな影響を与えており、一方において移動の利便性に大きく貢献したが、他方でさまざまな負の側面をもたらしたことも理解する。【予習】後掲参考書12章の1を読んで、モータリゼーションがもたらす負の側面を事前に調べる。
6 大都市と地方の交通問題-経済発展におけるモビリティーと地域間格差-
   交通に関する諸問題は、都市と地方によってその様相が大きく異なっている。交通において特にモビリティ(移動可能性)が重要となっており、その意味を理解する。【予習】後掲参考書③第1章の0112を読んで、わが国で高度経済成長以降に経済社会にどのような変化が起きたのか事前に把握する。
7 大都市の交通問題 (1)過密化する大都市における交通問題の実態
   大都市の交通問題に焦点をあて、過密地域において交通の集中に伴って生じる交通混雑や交通渋滞などの諸問題を理解する。【予習】後掲参考書③第9章の0901を読んで、都市交通の問題を事前に把握する。
8 大都市の交通問題 (2)貨物輸送の課題1
   貨物輸送はトラック運送業を中心として担われているが、都市の物流においてどのような課題が存在しているのか理解する。【予習】インターネットを利用して、トラック運送業や鉄道業が抱えている問題を事前に調べる。
9 大都市の交通問題 (3)貨物輸送の課題2 
   ネット通販の成長によって宅配便の輸送が拡大しているが、貨物輸送において輸送の効率性が低下している問題を理解する。【予習】インターネットで国土交通省のホームページを検索して、宅配便における再配達問題と対応策について事前に調べる。 
10 地方の交通問題 (1)過疎化する地方と交通弱者の存在
   地方ではモータリゼーションの進展が著しいが、過疎地域を中心に交通弱者の問題が深刻化しており、交通弱者が発生するメカニズムとその実態を理解する。【予習】後掲参考書①12章の2、3を読んで、地方において過疎化が進んでいて、交通サービスが減少している実態を把握する。
11 大都市と地方の交通問題 (2)地方の交通問題の対応策
   バス事業や地方鉄道など地方の交通機関による再生に向けた取り組みを理解するとともに、交通弱者等の地方の交通問題に対する国や地方自治体の対策を理解する。【予習】インターネットで国土交通省の地方交通に関する施策について検索して、地方鉄道や地方バス事業が交通サービスを維持するために実施している取組を事前に調べる。
12 交通と環境問題 交通と地球温暖化・大気汚染の関係
   交通の発達は地球温暖化や大気汚染等の環境問題をもたらしており、交通がどのような形で環境に深刻な影響を与えているかを理解する。【予習】後掲参考書③第13章の1301~1303を読んで、地球温暖化の実態、大気汚染について事前に把握する。

 
授業運営
 全て講義形式による。授業運営の詳細については、初回授業時間中に改めて説明する。講義ではパワーポイントを使用する。「dotCampus]に講義で使用するパワーポイントスクリーンと同じ内容の資料をあらかじめ掲載するので、それを活用すること。 授業計画に沿って講義するなかで、必要に応じて関連する新聞記事、経済誌などを解説する。理解の程度を把握するために小テストを適宜講義内で実施する。



 
評価方法
 レポートの作成を求めこれを主要な評価対象とする。さらに講義中に行う小テストも評価対象に加える。成績評価基準は、レポート60%、小テスト40%とする。レポートの評価基準としては、課題の意図を正しく把握し正確な事実把握を行って論理的に説明しているものを高く評価する。



 
オフィスアワー
 大学が封鎖されているためにオフィスアワーは設定できないが、質問や指摘はメールで連絡してください。
 
使用書
 特に指定しない。
参考書
①田邉勝巳『交通経済のエッセンス』[有斐閣]2017年
②杉山武彦監修『資本市場と社会資本の経済学』[有斐閣]2010年
③日本交通学会編『交通経済ハンドブック』[白桃書房]2011年

 
 
 
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