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 授業科目
 Course Title
アメリカ経済論
American Economy 
 担当者
 Instructor
講師   戸田 壯一  前学期 水曜日3時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力/Judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標
 本講義の到達目標は、受講生が ①アメリカを見る視点としてアメリカの国土・人種と人口連邦と州さらにはアメリカの価値観を把握すること、②初期の開拓者(アメリカ史の出発点)から独立戦争に至る過程を学ぶこと、③西漸運動と国土の拡大はアメリカに何をもたらしてきたのかを知ること、④世界の中でのアメリカのプレゼンスの拡大と繁栄の1920年代の状況を知ること等を通じてアメリカ経済が何故大恐慌の起点になったのかを把握すること、にあります。
 また,経済学部のカリキュラムポリシーに従い、経済の入門の科目から応用経済まで基礎知識から専門知識に至るまで順を追って体系的に理解できるようなカリキュラムになっています。本講義では、マクロ・ミクロ経済学、金融・証券論、国際経済学等を履修済みあるいは履修中であることが望ましい。さらに本講義では,アメリカの政治・経済・社会文化などにもふれるので、新聞で取り上げられている問題についても適宜触れ、今現在のアメリカを見ていくことにします。
 
 
授業内容
 本講義では、アメリカの経済史を学ぶことで、現在のアメリカ経済が歴史に規定されていることを学習していくことになります。そしてここでは開拓者たちとウェスト・ワードムーブメントを考察することで、アメリカの地理的拡大と産業の発展がどのように関わり合っているのかを学びます。また、独立革命や南北戦争を経てアメリカは大きく発展していきます。州政府と連邦政府の関係、金融システムの面(州法銀行と国法銀行の関係、投資銀行の役割)特に中央銀行としての連邦準備制度設立の経緯について触れていきます。第一次大戦以降はパックス・ブリタニカからパックス・アメリカーナへの移行期でもあり、国内的には急激産業発展と豊かな社会が出来上がる一方、金融面ではバブルが膨らんで行く条件が醸成されていきます。そして、アメリカは1929年の株式市場の大暴落を迎えます。アメリカ経済の繁栄に内在するリスクがいつ膨らんだのかを、本講義では説明します。また、本年度はアメリカで大統領選挙が行われます。本講義では適宜大統領選挙についても触れていきたいと思います。  
 
授業計画
 各回の講義内容は以下のように予定していますが、時間の関係で若干前後する場合があります。この講義では、配布するプリントに基づいて授業を進めますが、新聞(日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞など)で取り上げられている経済政策に関連する記事に必ず目を通しておいてください。①講義項目に関連する記事の項目をメモし概要を理解しておくこと、②記事に出ていてわからない用語や制度を調べること、③疑問に思ったことを必ず整理しておいてください。これらに加え、講義ごとの予習項目を下記各回に「【予習】」として示しておきますので、事前に予習してください。
 また、復習としては、講義時に示した理論・知見などを身近な問題として考察することが有用であると思います。特に金融論や財政学、国際経済学や国際金融論に関連した項目については合わせて確認をしてください。
 なお、予習・復習合わせて各回あたり約4時間の自己学習を想定しています。ただし、予習については、開講前の休暇中やゴールデンウィークなどを利用して複数回分をまとめて行ってもかまいません。

 1.シラバス記載事項の確認、アメリカ史の出発点:アメリカ・インディアンから初期のアメリカ開拓者 【予習】シラバスの内容について概略の説明をします。アメリカ大陸にはいつ頃から開拓者が来るようになったのかを、事前に学習しておいてください。
 2.13の植民地とイギリス:13の植民地の成り立ち、フレンチ・インディアン戦争や税を巡る紛争 【予習】ピグリム・ファーザーズとは何か、英領北米植民地がどのようになったかを調べておいてください。
 3.アメリカの独立革命前後の状況と独立革命 【予習】独立革命の根底にあった問題を取り上げます。事前にアメリカの独立革命とは何かを調べておいてください。
 4.アメリカ合衆国の連邦政府と州政府の成り立ち 【予習】ここではアメリカの独立宣言やアメリカ合衆国での三権分立について説明をします。また連邦政府と修正の関係について説明するので、独立宣言や、三権分立とは何かを事前に調べておいてください。
 5.ウェストワード・ムーブメントの始まりと1812年戦争 【予習】1791~1805年に西部へ進出が始まります。インディアンから北西部の広大な地域の割譲を、またルイジアナをジェファーソン大統領がフランスから購入します(アメリカの国土が2倍に)。そこで、アメリカの地図に出ているミズーリ川、ミシシッピ川、オハイオ川がどの辺りを流れているか、確認しておいてください。
 6.変貌していくアメリカの国土【予習】アメリカの国内市場の拡大は、道路や運河の発達さらには鉄の発達によってもたらされました。ここでは、特にアメリカの運河の代表的なものを調べると同時に鉄道網の発達のなかで、大陸横断鉄道はどことどこを結んでいたのか、アメリカの白地図に書いておいてください。
 7.南北戦争とその帰結【予習】講義を受ける前に南部11州はどの州のことをいうのか、北部の州にはどういう州が含まれるのかを調べておいてください。
 8.世界第一級の工業国の出現(鉄道が時代をリード)【予習】 ここでは石油精製産業や鉄鋼産業というビッグビジネスが擡頭してきたことを中心に講義をします。ジョン・D・ロックフェラーやA・カーネーギーが石油精製業や鉄鋼産業を支配するようになったかを、調べメモを取っておいてください。
 9.レイシズムの国(追い詰められた先住民族インディアンとフロンティアの消滅)【予習】 ここでは開拓時代の西部と「最後のフロンティア」の問題を取り扱います。事前に調べておいて欲しいことは、「西漸運動」とは何か、鉄道の西への拡大とインディアン戦争がどのように絡み合っているのか調べておいてください。
10.殺到する新移民たち(アラスカの購入と米西戦争:海を制する)【予習】1985年~1914年の間に西欧からの移民に加えてバルカンや東欧からアメリカに大挙して押し寄せてきました。こうした移民は、アメリカの鉄道網の発達に伴って西へ移動していきますが、このことがアメリカの工業化とどのように絡んでいるのか、調べてみてください。調べるのは、難しいかもしれませんが、やれるところまでやってみてください。
11.大衆消費の実現と社会改革の道のり(大衆の不満と怒り、ウィルソンの大義名分)【予習】ウィルソン大統領の理想主義とは何か、さらにはアメリカが国際連盟になぜ加盟しなかったのかを、調べておいてください。
12.ジャズ・エイジの光芒(金ピカ時代)【予習】20年代は享楽とバブルの時代であったといわれています。20年代の大統領にはどのような人がいたか調べておいてください。出来れば、各大統領の、政策についても調べておくとなお良いと思います。
13.アメリカの金融システム(20年代の金融の繁栄の裏側に何があったのか)【予習】1920年代の金融業は、投資銀行、商業銀行、投資銀行(証券会社を含む)、投資信託が急激に業務を拡大していき、1929年の大恐慌の起因となっていきます。投資銀行や商業銀行、投資信託とは何か、そしてその業務の内容について事前に調べて、ノートを作っておいてください。
14.これまで学んで来たアメリカの歴史を回顧
   1920年代末までのアメリカの姿を振り返り、現在のアメリカに通じる点はどこにあるのかを考えます。
   最後に、本講義全体にかかるまとめ及び質疑応答の時間を設けます。



 
授業運営
 全て講義形式によります。講義中の私語、無用な教室からの出入りは厳禁です。
 現在のアメリカに関連する新聞記事を取り上げ,記事の内容を解説します。ほぼ毎回資料を配るので,資料によく目を通すのが望ましい。本講義では時間に余裕があれば,アメリカの政治経済に関するビデオを利用する場合がある。場合によってはシラバスに示された通りに授業が進まない場合があります。
 
評価方法
 期末試験のみによって評価します。試験は,持ち込み不可です。出席状況については評価の対象とはしません。なお,試験問題は用語の説明を求めるものと論述問題になっています。答案の記述内容の正確さを見ます。そして余計な表記や誤字・脱字については、適宜減点します。
 
オフィスアワー
 水曜日の授業終了後に、質問を受け付けます。
 
使用書
 テキストは使用しません。基本的にプリントと板書で授業を進めていきます。
参考書
アイアン・キャッチポール『アトラス現代史2 アメリカ合衆国』第1版[創元社]1990年
岡田泰男『概説アメリカ経済史-植民地時代から現代まで』[有斐閣]1983年
榊原胖夫・加藤一誠『アメリカ経済の歩み』[文眞堂]2011年
 参考書については、適宜指示します。
 
 
 
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