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 授業科目
 Course Title
経済政策
Economic Policy
 担当者
 Instructor
講師   戸田 壯一  前学期 月曜日4時限-木曜日2時限
 単 位
 Credit
4

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力/Judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標
 本講義の到達目標は、受講生が、①そもそも経済政策とはどういうものか、何故経済政策が必要なのかについて学ぶこと、②民衆主義社会では、投票により国民の意志決定が行われますが、その投票行動自体の中にあるパラドックスを学ぶこと、③経済政策の決定者である政治プロセスとその実機関である行政府の役割を学ぶこと、④経済政策に関わる経済学説を学ぶこと、⑤経済安定化政策の一つとして金融政策の役割を学ぶこと、そして⑥戦後の日本の経済政策の歴史を振る返りつつ、各時期にの政権よって実施された政策の意味を考えていきたいと思います。
 また、経済学部のカリキュラム・ポリシーに従い、経済系の科目についても入門から応用まで、体系的に身につけられるようにカリキュラムが編成されています。従って、本講義を履修するに当たって経済政策済は応用科目であるので、ミクロ経済学、マクロ経済学に始まって、金融論、証券論、国際経済学そして国際金融論などの科目を履修すること望ましい。

 
授業内容
 各回の講義内容は以下のように予定していますが、時間の関係で若干前後する場合があります。この講義では、配布するプリントに基づいて授業を進めますが、新聞(日本経済新聞、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞など)で取り上げられている経済政策あるいは政治の動きに関連する記事に必ず目を通しておいてください。①政策に関する記事の項目で良いのでメモをとること、②記事に出ている用語や制度でよくわからないことについては、事前に調べておいてください、③疑問に思ったことを必ず整理しておいてください。以上のことにくわえて、講義毎の予習項目を各回毎に「【予習】」として示しておきますので、事前に予習をしてください。
 また、復習としては、講義時に開設した理論・知見などを身近な政策問題として考察することが有用であると思います。特に金融論、証券論、保険論や財政学、国際経済学や国際金融論の中で、政策に関連する項目が多々あるので確認してください。
 なお、予習・復習併せて各回あたり約4時間の自己学習を想定しています。ただし、予習については、開講前の休暇中やゴールデンウィーク等を利用して数回分をまとめて行ってもかまいません。
 なお、参考書については、シラバスに3冊上げていますが、開講時に授業計画の【予習】の項目で指示している参考書一覧を示します。
 
授業計画
 本講義は、配布するプリントに基づいて進めていきます。本講義の概略は以下の通りになっています。しかし、各回の講義内容は、時間の関係で若干前後する場合もあります。
 講義の始めに、経済政策あるいはそれに関連する書籍の一覧を配布するので、必要に応じて前期の参考書に目を通してください。特に、新聞記事(どの新聞でもかまいません)に必ず目を通してください。次の回には、必ずプリントを復習し、わからなかった用語等については意味を調べておくようにしましょう。
 本講義を聴講する際に「ミクロ・マクロ経済学」が、履修済みであるかあるいは履修中であることが望ましい。しかし、他学部の学生も履修するので、できるだけ初歩的な概念にも触れながら講義を進めていきます。講義では、公務員試験の経済政策で求められている標準的な内容をできるだけカバーするつもりです。
 1.ガイダンス・中央政府と地方政府の役割(経済政策のとの関係)
   ここではシラバスの記載事項について確認をします。その上で、政策の担い手である政府とは何かを考えていきます。
 2.個人と企業の役割【予習】経済活動の担い手である個人と企業の役割を復習します。参考書(福田・照山)の該当箇所を事前に読
んでおいてください。
 3.需要曲線と供給曲線、限界概念の復習【予習】ミクロ経済学の基本である需要曲腺について確認した上で、限界概念についてミクロ
経済学の教科書で確認しおいてください。 
 4.市場メカニズムとは何か?【予習】参考書(松村・玉井)の第2章と第3章を必ず読んで、復習しておいてください。市場メカニズ
ムが重視される何故重視するかをこの章では考えます。
 5.市場に政府が介入したらどんなことが起きるか?【予習】4節で学んだことを復習した上で、市場で決まった価格に対して政府が政
策的に介入したらどのような問題が起きるかについて、需給曲線を使って解説します。
 6.市場メカニズムの利点と欠点【予習】ここでは市場原理の理想と現実の問題について取り上げます。参考書(伊藤)の第4章の第2
節をしっかり読んでノートを作っておいてください。
 7.何故経済政策が必要か【予習】参考書(福田・照山)の第7章を読んで疑問点を整理しておいてください。
 8.経済政策の目的とその分類 【予習】ここでは、議会、行政府や政党が政策形成と実施にどのように関わっているのかを取り上げま
す。国会や内閣に関わる新聞記事にできるだけ目を通しておいてください。
 9.経済政策での留意点と制約【予習】政治の分野で議論される公共政策の形成過程について、経済学の立場から整理するので、第8節
を事前に復習した上で、新聞記事にも目を通しておいてください。
10.資源配分問題【予習】市場での価格形成を通じて角材の生産に資源が適切に配分されるということを事例を挙げて説明するので、需
給曲線の基本を復習しておいてくてください。本講義の第3節を見直しておいてください。
11.所得分配問題【予習】市場経済には、所得や資産の分配状態を調整・是正する機能を備わっていません。ここでは、この問題を解決
するために政府が一定の役割を果たす必要があるということを学びます。そこで、参考書(松村・玉井)の第3章および参考書(伊
藤)の第1章の3の内容を纏めておいてください。
12.マクロ経済安定化問題とは?(マクロ経済学の基礎にも触れます)【予習】 参考書(福田・照山)の第7章の1節を読んで自分なり
にノートを取ってください。その上で、疑問点を整理しておいてください。
13.税制の問題を考察【予習】参考書(福田・照山)の第8章の1節を読んでまとめておいてください。
14.民主主義のパラドックス(全員一致とパレートの構成基準)【予習】民主主義社会では、政策選択を行う場合、投票という手続きを
取ります。全一致のルールとは何か、さらにはこのことについての研究のいくつかを紹介します。
15.投票のルールとパラドックスの発生(多数決民主主義と代議制民主主義の制約)【予習】ここでは、民主主義の制度の限界について
学びます。多数決は、いつも正しいのかを、等の問題を考えていきます。この点については、参考書(伊藤)第3章の第3節を読ん
でノートに纏めておいてください。
16.経済政策の決定者は誰か?(中央政府の政策形成および政策の立案と評価)【予習】ここでは、経済政策を決定し、それを実施する
のは誰か、さらには政策決定がどのようになされるかについて学びます。新聞記事に取り上げられた国会、内閣を含む行政機関のこ
とに関連する記事に目を配っておいてください。
17.政治的プロセスについてどう考えるか? 【予習】関連した最新の新聞記事に目を通し、政治がどのようになっているか、事前に考え
ておいてください。
18.自由放任の経済思想 【予習】この章では経済学の歴史(特にアダム・スミスからケインズ以前)を学びます。経済入門の第15章
を事前に読んでおいてください。
19.経済学の発展と自由主義の変遷予習】18節の内容にかぶりますので、経済入門と併せて学習をしておいてください。
20.大恐慌とケインズ経済学【予習】大恐慌が経済に与えた影響と経済不況への政府の関わりを学びます。特に有効需要の問題を取り上
げますので、マクロ経済学の当該箇所を事前に目を通しておいてください。
21.ケインズ主義と新保守主義の論争 【予習】参考書(伊藤修)の第5章の3節を事前に読み論点を整理しておいてください。
22.経済安定化政策:(金融政策の目的と手段)【予習】参考書(福田・照山)の第5章を読んで疑問点を整理しておいてください。
23.金融政策の波及メカニズム 【予習】参考書(福田・照山)の第7章の4を読んで必ずノートを取っておいてください。
24.戦後日本の金融行政:「護送船団行政」から「金融の自由化」とその帰結 【予習】参考書(草野厚)の第3~5章に大まかに目を通し
て、護送船団行政についてどのように触れらているか、自分なりに整理しておいてください。
25.戦後復興期から経済自立期の経済政策【予習】参考書(草野厚)第1章を読んでメモを作っておいてください。
26.高度成長期の経済政策と安定成長期の経済政策【予習】25節の参考書の第3章をよく読んでノートを作っておいてください。
27.国際協調時代の経済政策と失われた20年の経済政策【予習】参考書(整理沢洋一)の第8~10章の内容を簡単にサーベイしておいてください。
28.経済政策全体のまとめ・質疑応答
 経済政策そのものが我々の社会生活にとって身近なものであるからこそ、我々が政府の行う政策の妥当性を見極めることが重要であることを学びます。最後に、本講義全体に関わるまとめ及び質疑応答の時間を設けますので,質問があればその内容をまとめておいてください。

 
授業運営
 テキストは使用しません。プリントを配布し、それに沿って授業を進めます。講義中は、必要に応じてできるだけ板書を行います。新聞記事の内容は、基本的は政治・経済の問題が中心になりますが、場合によっては、社会・文化に関するものを取り上げるつもりでいます。
金融に関連したところでは、外部から専門家にきてもらい話をしてもらう予定でいます。  
 
評価方法
 期末の定期試験を実施します。期末試験については、参考書やノート等の持ち込みはできません。期末試験は論述形式になっており、問題の形式は用語説明と論述問題に分かれています。評価方法は、期末試験(場合によっては授業の最終回に試験)で評価します。その際、答案の記述内容の正確さは加点をしますが、誤字・脱字等については減点の対象にします(定期試験85%、記述内容の正確さ15%、5%の減点)。ショートテストは実施しません。また,出席状況は評価の対象にはしていません。
 
 
オフィスアワー
 月曜日または木曜日の授業終了後に質問を受け付けます。
 
使用書
 テキストは使用しません。基本的にプリントと板書で授業を進めていきます。
参考書
 田代・萩原・金沢編『現代の経済政策』第3版[有斐閣ブックス]2006年
 北阪真一『経済政策を担う人々』[日本評論社]2006年
 井堀利宏『経済政策』[新世社]2003年
 参考書としてさしあたり以上の文献を掲げておくが、その他に、講義中にも適宜紹介していくつもりでいます。
 
 
 
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