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 授業科目
 Course Title
計量経済学
Econometrics
 担当者
 Instructor
助教   中西 勇人  後学期 火曜日1時限-金曜日3時限
 単 位
 Credit
4

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力/Judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標
経済データを経済学と統計学を応用して分析し、プロジェクトや政策の方針決定に役立つ情報、あるいは、経済理論を検証するのに役立つ情報
を提供することが計量経済学の目標である。計量経済学では統計学の入門的内容を前提として、データ分析をおこなう際の注意点を講義する。具体的な目標は受講者が以下①~④を達成することである。
① 計算演習を行うことで、計量経済学であらわれる基本的な式変形を理解すること
② コンピューターシミュレーションを用いて、統計理論を直感的に理解すること
③ 経済データを扱う際の注意点を理解すること
④ ①~③を踏まえ計算機で経済データを扱い、計算結果を報告出来るようになること
①~④の達成のために、「経済数学I,II,III」と「基礎統計学」の内容が理解されていることが想定される。
また、本科目は、3・4年次配当科目のビッグデータ分析やファイナンスの講義を理解する際の基礎となる。
 
授業内容
計量経済学では基礎統計学を前提として、統計学の経済データへの適用について議論する。
 
授業計画
各回の講義内容は、以下のように予定しているが、コロナウイルスの影響による授業回数変更に応じて当初28回としていた授業回数を形式的に24回とする。授業回数の減少により授業時間が減少する問題に対しては、動画資料の利用で対応する。


自習においては復習を重点的に行うことを推奨する。
具体的には、語句の定義の確認することや、講義内に説明した計算を自分で説明してみたり、復元することが効果的である。自習時間の目安は1週間あたり週4時間程度が想定されている。但し、これには講義動画の閲覧時間も含まれる。
特別な予習は想定していないが、基礎統計学の内容は断り無く用いるので十分に復習しておくこと。
特に確率変数の概念、密度関数、分布関数、期待値、分散などの計算が頻繁にあらわれる。
基礎統計学を受講しておらず、それでも計量経済学の受講を希望する場合には、出来るだけ早く教員に相談することを推奨する。

01.計量経済学概論
シラバスを確認し、計量経済学の対象および応用範囲について解説し講義の指針を示す。
予習の例:確率変数について確認しておくこと。

02.最小2乗法による推定
最小2乗法の考え方と具体的な計算について解説する。
予習の例:2次関数の微分と連立方程式について確認しておくこと。

03.古典的回帰モデル
古典的回帰モデルの下での最小2乗推定量の性質について解説する。
予習の例:一致推定量や不偏推定量の概念について復習しておくこと

04.古典的回帰モデル(検定・予測)
古典的回帰モデルの下での予測や回帰係数の検定について解説する。
予習の例:検定について復習しておくこと。

05.古典的多変数回帰モデル
多変数の場合の最小2乗推定量の性質について解説する。
予習の例:線形代数について復習しておくこと。

06.古典的多変数回帰モデル(検定・予測)
多変数の場合の最小2乗推定量を用いた検定や予測について解説する。
予習の例:仮説検定について確認しておくこと。

07.古典的多変数回帰モデル(具体的な問題への適用)
最小2乗推定量の適用例を紹介する。

08.古典的多変数回帰モデル(複数の係数についての検定)
複数の係数についての仮説検定について解説する。

09.古典的多変数回帰モデル (多重共線性・不均一分散)
多重共線性・不均一分散について解説する。
予習の例:連立方程式の解が1つに定まるための条件、仮説検定の2点について復習しておくこと。

10.不均一分散・系列相関
不均一分散・系列相関の症状と解決法について解説する。

11.条件付き確率と条件付き期待値
条件付き確率と条件付き期待値について確認する。
予習の例:確率変数と分布関数、期待値について復習しておくこと。

12.古典的でない回帰モデル
説明変数が確率的な場合の回帰モデルと、推定バイアスについて解説する。
予習の例:推定量の不偏性と一致性について復習しておくこと。

13.内生性
欠損変数・測定誤差・同時性から生じる内生性と、その症状について解説する。

14.操作変数法
欠損変数・測定誤差・同時性がある場合の問題解決について解説する。

15.線形回帰の復習
講義内試験を行い、学習内容の復習を行う。

16.線形回帰の復習
試験結果を踏まえ、受講者の理解を補うために復習を行う。

17.パネルデータ分析(1)
パネルデータについて確認する。
予習の例:最小2乗法が一致性を持つための条件について確認しておくこと。

18.パネルデータ分析(2)
プールされた最小2乗推定量について学ぶ。

19.パネルデータ分析(3)
固定効果モデルについて学ぶ。

20.最尤法(1)
コイン投げやサイコロなどの簡単なモデルを用いて最尤法を解説する。
予習の例:ベルヌーイ確率変数の確率関数について確認しておくこと。

21.最尤法(2)
最尤法による線形回帰について学ぶ。
予習の例:正規分布について確認しておくこと。

22.最尤法(3)
特殊な被説明変数を扱う場合の最尤法の適用について学ぶ。

23.モーメント法(1)
最小2乗法や最尤法の考え方を用いてモーメント法について学ぶ。
予習の例:最小2乗推定量の導出と内積について確認しておくこと。

24.モーメント法(2)
モーメント法の具体的な応用について学ぶ。

25.因果効果の推定(1)
マッチング法による因果効果の推定について学ぶ。
予習の例:内生性について確認しておくこと。

26.因果効果の推定(2)
回帰不連続デザイン・差の差法による因果効果の推定について学ぶ。

27.実証分析の演習 (1)
線形モデルを用いたデータ分析をおこない、分析結果をレポートにまとめる。
予習の例:Rでの記述統計量の計算方法とファイルの保存方法を確認しておくこと。

28.実証分析の演習 (2)
線形モデルを用いたデータ分析をおこない、分析結果をレポートにまとめる。
予習の例:Rでのパッケージのインストールについて確認しておくこと。






 
授業運営
本授業では反転授業形式を部分的に採用する。授業前に動画資料を確認していることを前提とし、授業時間内には、学生の理解度を確認しながら問題演習や、統計ソフトウェアのチュートリアルを行う。統計ソフトウェアとしてはRを使用する。
講義資料やPC操作の解説動画はTeamsを通じて配布する。
簡単なデータの整理や計算演習などの課題の提出を課す場合がある。課題を通して、受講者は講義内容を理解し、ソフトウェアを用いた簡単なデータ分析を出来るようになることが期待される。
この授業ではアクティブ・ラーニングを取り入れる。
 
評価方法
計算とデータ分析の課題により評価する。
課題は中間と期末の2回実施する。
 
オフィスアワー
毎回授業内または終了後に対応する。
但し、同時限に他の講義がある等都合がつかない場合は事前に連絡があれば対応する。

 

参考書
西山 慶彦・新谷元嗣・川口大司・奥井亮『計量経済学』[有斐閣]2019
浅野皙・中村二朗『計量経済学』[有斐閣]2000
星野匡郎・田中久稔『Rによる実証分析』[オーム社]2016

 
 
 
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