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到達目標 Target to be Reached
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複数のコンピュータがネットワークを介して資源を共用する「分散処理」について、技術の概要と最新の動向を理解することを目標とする。
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授業内容 Course Content
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コンピュータ技術とネットワーク技術の結合の進展はめざましく、コンピュータがネットワークを介して他のコンピュータと結ばれているような処理形態がごく普通になってきている。コンピュータの利用方法においても、ネットワークを介して資源を共用する「分散処理」が一般化しつつある。本講義では、分散処理の基本技術及び基本の応用につき解説し、適宜その背景となる基礎技術に関するミニ演習を行う。
本講義は、「オペレーティングシステム」及び「コンピュータネットワーク」の講義内容を修得していることを前提として進める。また、毎回の授業でノートPCを用いた小演習を行うので、ノートPC(理学部貸与モデル・MNS無線LANに接続可能なもの、あるいは、それと同等な機能を持つもの)を毎回の授業時に用意すること。
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授業計画 Course Planning
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1 分散処理の環境:LANの構成とネットワーク機器
2 分散処理の環境:ルータによる経路制御
3 分散処理の環境:ドメイン・ネーム・システム
4 基本技術:ネットワークの利用形態
5 基本技術:ファイル転送 リモートログイン ネットワーク関連のシステム機能
6 応用技術:メールやWebサーバの動作原理 ファイルサーバ、分散OS、分散ファイルシステム
7 応用技術:排他制御と資源管理
8 応用技術:分散処理環境 共有メモリ通信方式
9 応用技術:分散処理環境 メッセージ通信方式
10 プログラミング:基本の通信機能:ソケット機能
11 分散処理の発展:クライアント・サーバ方式 グリッド・P2P
12 例:最小限の構成によるweb serverの作成
13 分散処理の発展:スケーラビリティ-、スーパーコンピュータの事例
14 分散処理の発展:クラウドコンピューティング
15 分散処理の発展:事例(google file systemと分散処理スケルトン:MapReduce)
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授業運営 Course Management
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毎回、出席チェックを兼ねた小演習を行う。
そのため授業時には、大学の無線LANに接続可能なノートPCを持参すること。
授業時間の一部を使って、当日の課題を実際にPCを操作して行って、その実行結果を提出してもらう。
また、期末試験は行わないが、まとめのレポート課題を課す。
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評価方法 Evaluation Method
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成績評価は、毎回の授業の際の小演習及びレポート課題の提出物により行う。
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オフィスアワー Office Hour (s)
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水曜2時限(2-120-1室・会議日を除く) 質問は電子メールで随時受け付ける。
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参考書 Book (s) for Reference
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野口健一郎『ネットワーク利用の基礎 -インターネットを理解するために-』新訂版[サイエンス社(ライブラリ コンピュータユーザーズガイド)]2005
西田 圭介『Googleを支える技術 ~巨大システムの内側の世界』[技術評論社(WEB+DB PRESSプラスシリーズ)]2008
村山公保『基礎からわかるTCP/IP ネットワーク実験プログラミング』第2版[オーム社]2004
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