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 授業科目 公法演習
Public Law Seminar 
 担当者
教授   安達 和志  前学期 木曜日1時限/木曜日2時限
教授   中村 俊規  前学期 木曜日1時限/木曜日2時限
 単 位 2

到達目標
 受講者が行政法における判例法理の形成の重要性を理解するとともに、具体的事案の検討を通じて、行政事件における事実関係と法律構成のし方の要点を学ぶことを目標とする。
 
授業内容
 行政法分野の基本的かつ重要な判例(最高裁判例を中心に)をとりあげ、他の法分野に関わる論点にも留意しながら、背景にある法制度の状況、法律上の争点、判決の論理構成を分析・検討する。判決文を実際に読んで分析する演習を経て、事例課題に基づく演習、さらに具体的事案の法律構成に関する演習に進んでいく。
 
授業計画
第1回 行政権の濫用
 1 山形個室付浴場事件(最判昭53.5.26)
 2 企業誘致政策変更事件(最判昭56.1.27)

第2回 行政裁量
 1 在留許可更新拒否事件(最判昭53.10.4)
 2 神戸税関事件(最判昭52.12.20)

第3回 行政手続1
 1 情報公開拒否処分理由差替え事件(最判平11.11.19)
 2 群馬中央バス事件(最判昭50.5.29)

第4回 行政手続2
 *土地収用と損失補償(事例研究)

第5回 個人情報保護をめぐる行政不服審査
 *横浜市指導要録本人開示請求事件(ケース研究)

第6回 取消訴訟の対象
 1 土地区画整理事業計画事件(最大判平20.9.10)
 2 病院開設中止勧告事件(最判平17.7.15)

第7回 取消訴訟の訴えの利益
 1 総合設計許可事件(最判平14.1.22)
 2 主婦連ジュース表示事件(最判昭53.3.14)

第8回 行政指導の意義と限界
 1 建築確認留保事件
 2 宅地開発要綱給水拒否事件

第9回 住民訴訟の諸問題
 *住民訴訟のしくみ(ケース研究)

第10回 住民訴訟の判決の検討
 *住民訴訟の論点(ケース研究)

第11回 行政権の実力行使と令状主義
 1 税務調査事件
 2 放置船舶条例事件

第12回 国家賠償
 1 宅建業規制権限不行使事件
 2 道路故障車放置事件

第13回 抗告訴訟と当事者訴訟 
 1 勤務評定義務不存在確認請求事件
 2 河川区域不該当確認請求事件

第14回 情報公開(その1)
 *情報公開制度の基本的内容と特質

第15回 情報公開(その2)
 *情報公開訴訟の争点(ケース研究)
 
授業運営
 各回ごとに事前に提示された判例や事例課題等にしたがって、受講者に予習(または起案レポートの提出)をしてもらう。これを前提にして、ケース・メソッド方式で、適宜ディベートを組み入れながら授業を進めていく。復習については、授業時の質疑応答や議論の内容をふまえて判例を読み直し、要点をノートに摘示しておくことが望ましい。
 演習の趣旨・方法に応じて、全15回を以下のように3つに区分する。
A[第1回~第3回、第6回~第7回]重要判例の検討・分析に関する演習(主に安達が担当)
B[第8回、第11回~第13回]判例を素材とした事例課題に関する演習(主に安達が担当)
C[第4~5回、第9回~第10回、第14回~第15回]事例に基づく法律構成に関する演習(主に中村が担当)
 
評価方法
 平常評価(授業時の質疑応答・発言、起案レポートなどによる)50%、期末の定期試験による評価50%の割合で、成績評価を行う。
 
オフィスアワー
 曜日・時間は別途掲示する。
 

参考書
宇賀・交告・山本編『行政判例百選』第6版[有斐閣(別冊ジュリスト)]2012年
磯部・小幡・斎藤編『地方自治判例百選』第4版[有斐閣(別冊ジュリスト)]2013年
高木光・稲葉馨編『ケースブック行政法』第4版[弘文堂]2010年

 
 
 
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