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 授業科目 刑事実務
Criminal Trial Practice
 担当者
教授   仁平 正夫  後学期 土曜日3時限
 単 位 2

到達目標
 これまで,刑法や刑事訴訟法等刑事系の法律基本科目で理論的な理解を修得してきた。
 ここでは,具体的事案(実務でよく生起するような事案を選択する)を素材としながら,刑事手続法のルール,そのルールに従ってなされる訴訟行為について具体的イメージを形成してもらうことになる。これにより、受講生は各訴訟行為の法的根拠の理解はもとより,刑事手続における実務的な意義を理解することを目標とする。

 
授業内容
 理論と実務との架橋を意識した授業となる。
 実務では,手続を遂行する能力と事実を認定する能力の二つの能力が求められることはもちろんである。このうち,本格的な事実認定能力の修得練習は,続く司法修習で「生の事件」を前にして行うことになるのであり,ここでは手続遂行能力の修得が中心となる,証拠の信用性,証拠価値の概念等を念頭においた事実認定過程での基本的な事柄の修得も目指すことになる。
 また,仕上げとしての模擬裁判も行う。
 
授業計画
全15回の中で次の課題に触れことになるが,適宜,起案作業を課し,発表・小テストを課すこともある。
1 刑事裁判の概要(公判手続・公判前整理手続)
2 起訴前の手続
 (1) 捜査の基本(身体的拘束手続も含め)
 (2) 起訴前弁護
 (3) 公訴提起(起訴状)・不起訴(不起訴裁定書)
3 公判
 (1) 公判手続
 (2) 証拠法則
4 公判前整理手続
5 模擬裁判
なお、事実認定は,2.3.5の理解過程で織り込まれる。
全15回の課題,配布する資料,具体的な起案要領については,eラーニングにおける講義情報で提供指示する。

1 第一審公判手続の流れ
 司法研修所刑事裁判教官室企画制作の模擬裁判のDVDを視聴し,視覚的に第一審公判手続の流れの概要を把握する。
2 第一審公判手続の流れ(その2)
 上記DVDの元となる具体的な事件記録をもとに,関連条文を確認しながら,手続の流れを把握する。
3 第一審公判手続の流れ(その3)
 上記の続きとして,第一審公判手続の流れについて,全体を把握・確認する。
4 刑事判決書起案
 具体的事件記録をもとに,刑事判決書を起案し,事実認定の訓練の基礎を学修する。
5 刑事判決書起案(その2)
 上記の続きとして,事実認定の訓練の基礎を学修する。
6 検察官の事件処理
 具体的事案をもとに,検察官の事件処理(起訴・不起訴)を学修する。
7 検察官の事件処理(その2)
 上記の続きとして,検察官の事件処理を学修する。
8 弁護人の弁護活動
 具体的事案をもとに,弁護人の弁護活動を学修する。
9 弁護人の弁護活動(その2)
 上記の続きとして,弁護人の弁護活動を学修する。
10~14 模擬裁判
 これまでの学修の集大成として,模擬裁判を実施し,裁判官,検察官,弁護人としての訴訟活動を実体験する。
15 総括
 全14回の総括をするとともに,刑事実務上の現代的課題を把握する。

 
授業運営
講義,起案,講評などを織り交ぜながら進める。

第1回目には,司法研修所刑事裁判教官室企画製作の模擬裁判を収録した映像を使用する。
また,模擬裁判で,裁判官,検察官,弁護人,被告人,証人等の役割を分担して行う。

参考書として,次のものを掲げておく。
司法研修所編『刑事弁護実務』(日本弁護士連合会)
司法研修所監修『刑事第一審公判手続の概要-参考記録に基づいて-』(法曹会)
司法研修所検察教官室編『検察講義案』(法曹会)
司法研修所編『刑事判決書起案の手引』(法曹会)

 なお,上記参考書は,版が新しくなることがあるので,開講前に改めて指示する。
 
評価方法
定期試験の評価を50%,平常授業で課される起案,授業中の発言・発表,模擬裁判による平常評価を50%とする。
 
オフィスアワー
eラーニング上に掲示する。
 


 
 
 
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