[前へ戻る]
   

 授業科目
 Course Title
信号・画像解析特論
Signal and Image Analysis
 担当者
 Instructor
教授   齊藤 隆弘  後学期 金曜日2時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標 Target to be Reached
 本講義の到達目標は、受講生、各自が、信号・画像解析のための最先端の数理的ツールの基本的な考え方、基本手法、その効用を正確に理解し、合わせてこれらを応用するためのセンスを磨くことである。
 なお、本講義の内容を理解するには、前期に開講されている『通信工学特論』の中で扱われている水準の“古典的なフーリエ解析”の取り扱いについて習熟していることが望ましい。
 
授業内容 Course Content
 現代社会は、インターネット、ディジタル放送など情報通信メディアを抜きにして語ることはできない。また、情報通信メディアにおいて、音や画像などのディジタル信号の果たす役割は日々増大している。これらのディジタル信号は、多くの場合、その不連続な性質が信号の構造的特徴に対応する等の特異な性質をもつ。古典的な信号処理は、滑らかな信号の処理を対象として開発されたフーリエ解析の技法を拡張したものであったが、1990年代より非線形解析学や凸解析を基礎とした新しい信号・画像解析のための数理的ツールが急速に整備され、信号・画像処理、機械学習、人工知能に活用されている。本講義では、これらの数理的ツールを体系的に学ぶともに、その実際の応用についても学ぶ。また、本講義の前提となる数学的基礎については、その基本概念を講義の前半で学ぶ。
 
授業計画 Course Planning
 計14回の授業における、具体的な学習項目は以下の通りである。なお、下記の授業回数の計画は、一応の目安である。受講生の理解度により、項目ごとの時間数は増減する。
 講義は、プリント及びパワーポイントを用いて行う。これらのプリントやパワーポイント資料を事前にdot campusにアップロードするので、予習として、①これらの資料に目を通すこと、②不明な点や疑問な点を明確にしておくこと、の二点を求める。講義では、受講生の理解が十分でない点に焦点を絞って解説する。また、学習内容の理解を確実にするため、復習の課題として、各章の終了後に、問題演習を課す。
第1章 信号・画像表現のための数学的基礎とその応用
 連続8回の講義において、以下のように基本となる数学的概念を学ぶ。
第1回 線形代数の基本概念(1): 四つの基本部分空間、一般化逆行列、射影原理、シラバス記載事項について確認する。
第2回 線形代数の基本概念(2): スペクトル分解、特異値分解、二次形式と最適化問題
第3回 関数解析の基本概念(1): ヒルベルト空間、線形作用素
第4回 関数解析の基本概念(2): 凸空間、凸最適化、不動点定理
第5回 関数解析の基本概念(3): フーリエ解析とウェーブレット解析
第6回 統計手法とその応用(1): 統計的推定、Fisher情報量とCramar-Raoの下限、KL情報量、最尤推定、ベイズ推定、ロバスト推定
第7回 統計手法とその応用(2): 混合確率分布モデル、EMアルゴリズム、変分ベイズ法
第8回 統計手法とその応用(3): 統計的学習、統計的最適化、ベイズLS推定、SURE(Stein's Unbiased Risk Estimator)とその一般化
第2章 信号・画像の疎表現とその応用
 連続3回の講義において、疎表現最適化問題の概念を理解し、その解法及び実際の応用について学ぶ。
第9回 疎表現最適化問題とその解法: 圧縮センシングと最適化問題、各種の解法
第10回 画像復元問題への応用: 雑音除去・ぼけ復元・超解像度補間
第11回 機械学習・人工知能への応用: 深層学習・一般物体認識
第3章 全変動変分問題とその信号・画像処理への応用
 連続3回の講義において、全変動セミノルムの定義と意義、全変動変分問題の解法及びその応用について学ぶ。
第12回 全変動セミノルムの主定義と双対定義
第13回 全変動変分問題の射影勾配解法と近接勾配解法
第14回 画像復元問題への応用: 雑音除去・ぼけ復元・超解像度補間
 
授業運営 Course Management
 授業計画に従って、授業時間毎に学ぶべき重要事項を、具体例をあげながらプリントやパワーポイントを用いて解説する。また、必要に応じて補足資料を配布する。なお、各章の学習後に、学習内容に関する問題演習を課す。
 
評価方法 Evaluation Method
 信号・画像解析のための最先端の数理的ツールの基本的な考え方、基本手法、その効用を理解することが重要であり、この観点から各章の学習後に問題演習を課し、これらの達成度によって成績を総合評価する。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
 質問は、授業開講日の12:00~13:00に23号館6階23-618室(画像工学研究室)にて受け付ける。
 
使用書 Textbook (s)
 教科書はとくに指定しない。講義で使用するプリントとパワーポイント資料を事前にdot campusにアップロードする。
参考書 Book (s) for Reference
G. Aubert and P. Kornprobst,Mathematical Problems in Image Processing,Springer-Verlag Inc.,2002
S. Mallat,A Wavelet Tour of Signal Processing: The Sparse Way,Third Edition,Academic Press,2008
M. Elad,Sparse and Redundant Representations: From Theory to Applications in Signal and Image Processing,,Springer Science + Business Media,2010
参考書は、適宜、紹介する。
 
 
 
[前へ戻る]