[前へ戻る]
   

 授業科目
 Course Title
電磁界理論の応用
Fields and Waves in Communication Electronics
 担当者
 Instructor
准教授 陳 春平  後学期 月曜日2時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標 Target to be Reached
電力から電子工学、さらに通信工学などのあらゆる工学分野の設計技術者・研究者において数値シミュレーションの知識が必要不可欠となりつつある。したがって、本計算電磁気学では、与えられた課題・問題に対してマクスウエルの方程式を数値的に解くための数値シミュレーション技術が重要な役割を担う。本講義では有限要素法、有限時間差分法、電磁波回路を最適化するためのアルゴリズムとプログラミング技術や最新のAIアルゴリズムなどの考え方や基本的原理について言及する。また得られた数値結果のコンピュータグラフィックスを体験する。
本講義の到達目標として
1.代表的な数値解法(有限要素法(FEM)、時間領域差分法(FDTD)、積分方程式法(FI)など)の理解を深めること。
2.コンピュータのクロック周波数が3GHzとなり、高周波におけるアナログ/ディジタル信号品質についての知識を習得すること。
3.無線通信、RFID(RFタグ)を利用する超高速信号処理に対応すべき電磁環境技術を理解すること。
4.最新のコンピュータシミュレーション技術(FEM、FDTD、モーメント法、最適化アルゴリズム、AIアルゴリズム、3Dグラフィックスなど)の応用技術の習得。

 
授業内容 Course Content
近年、無線通信技術の進展に伴って、新たな人工材料/メタマテリアル、大規模構造の散乱問題、更にはマイクロ波・ミリ波・テラヘルツ波・光通信システム・デバイスにおける伝搬解析など、電磁界理論を中心とした応用技術がますます盛んになってきています。その中でも光・電磁波と物質或いは光・電磁波の波動的相互作用を用いた光・電磁波技術は「THz・フォトニクス」という新分野への利用の期待が高まっている。またディジタル回路の高速化に伴って信号の品質が問題となりつつある。一方、電磁波の伝搬を自由に制御するための技術として電磁波回路・デバイスの設計理論も脚光を浴びている。
 本講義では、波動電子工学特論に引き続いて、電磁波・光の波動性の持つ基本的性質から出発し、電磁波の伝搬と導波、空間的時間的振る舞いに絞って基礎理論と数値解析手法を講義する。また、具体的な通信媒体・材料の利用を想定した際の多様な電磁波回路の境界値問題をコンピュータによって統一的にシミュレーションするための“離散的なアルゴリズムとシミュレーション法”についても講義する。なお、コンピュータによるディジタル解析についての理解を深めるためには、微分積分学、線形代数学、ベクトル解析、数値計算、コンピュータグラフィックスについての知識が要求される。
 
授業計画 Course Planning
各回の講義内容は次のように予定しているが、時間の関係で若干前後する場合もある。
受講生は,予習として,事前に配布された論文などの参考資料をあらかじめ読んで理解に努め,練習問題にも挑戦する。また、復習として、授業で説明したところの参考資料・ノートを読み返して内容を深く理解する。
第1回:第1回講義において、シラバスの記載事項について確認する。電気磁気学による波動伝搬の基礎I:Maxwellの方程式と電気回路方程式(電圧・電流則)の関連性について。
第2回:電気磁気学による光伝搬の基礎II:Maxwellの方程式の展開と波動方程式 。
第3回:コンピュータによるディジタル解析Ⅰ: 波動偏微分方程式のシミュレーション解法の概論を述べると共に各論を展開。
第4回:FDTD法、FEM法における境界条件を含めてプログラミング技術を概説する。
第5回:FDTD法の実際(プログラミング技術と実際のコンピュータによる数値解析)。
第6回:有限要素法の基礎的定義としてRitz Method(変分法)を講義する。
第7回:有限要素法としてのGalerkin's Methodを講義する。
第8回:有限要素法による具体的な問題の実際(コンピュータによるディジタル解析)。
第9回:信号処理の分野において有用なMATLABによる数値解法を説明する。
第10回:MATLABによる数値解法の実際(コンピュータによるディジタル解析)。
第11回:コンピュータによるディジタル解析としての固有値問題の数値解法。
第12回:コンピュータによるディジタル解析としての大次元連立方程式の解法。
第13回:市販シミュレータと自作プログラムの比較と自動モデリング、最適化アルゴリズム、遺伝的アルゴリズム、人工知能などの応用。
第14回:応用の説明と将来展望: マイクロ波、光波・ミリ波・テラヘルツ波の数値解析と実際を説明することにより、数値シミュレーション技術の役割と実際のハードウエアの関わりについての現状と将来の発展について概説する。

 
授業運営 Course Management
履修すべき重要事項に関して、教員が解説する。学習内容に関する問題演習を、講義中あるいは宿題の形式で適宜行う。
基本的に光波・電磁波・音波・熱などの波動の持っている物質中の振る舞いや電子との相互作用などの基礎を学部の復習を兼ねて説明し、実際に実験のための波動工学、計算機によるシミュレーション・演習(Matlab、C言語とフォートランとの対比を含む)を行う。重要な箇所は、印刷物あるいはパワーポイントなどで実演する。
光波・電磁波・音波・熱を用いる応用技術について習得することが重要であり、この観点から、問題演習の結果等を考慮して総合的に評価する。大局的な考え方の必要性を考慮して、レポートによる課題を与える。先端的な話題にも触れる機会を作りたい。

 
評価方法 Evaluation Method
毎回の講義で基本となる概念と応用の仕方を講義したのち、講義の後半で,その日の講義内容に関する演習問題に取り組む。 具体的には,英語論文の講読、演習と実際の課題で総合的に評価する。IEEE論文の波動伝搬の基礎・ビーム伝搬・電磁気学的記述に関連する論文なども読む力を評価する。議論に積極的に参加することを評価したい。各章ごとにプリントを配布するので予習して臨むこと。また課題を提出するので講義内容の理解度を確認すること。
この観点から、平常点(出席、小テスト)40%、レポート60%、として評価する。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
陳  月曜12:15~13:00 23号館5階513号室/6階601号室
その他、メール・居室での質問など時間の許す限り、受け付ける。
 
使用書 Textbook (s)
論文等のプリントを配布する。必要な本は講義中に紹介する。
参考書 Book (s) for Reference
電気学会『計算電磁気学』[培風館]2003/7
山下栄吉監修『マイクロ波シミュレータの基礎』[電子情報通信学会]2004/4

 
 
 
[前へ戻る]