[前へ戻る]
   

 授業科目
 Course Title
西洋政治思想史特講A
History of European Political Thought A
 担当者
 Instructor
准教授 酒井 弘格  前学期 金曜日6時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力を基盤とする創造性豊かな優れた研究・開発能力/Highly creative, outstanding research and development capabilities that form the foundation for judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
国際的感性とコミュニケーション能力に裏付けられた体系的専門知識/Systematic expert knowledge backed by international sensibilities and communication capabilities
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標 Target to be Reached
 本授業の到達目標は、受講生が、16~19世紀の西洋政治思想史の全体について、最先端の研究にもとづく高度な理解に到達することである。また、文献の正確な読解や要約の能力、多様な文献を比較する能力、自らの解釈をもとに議論する能力などを磨くことである。
 
授業内容 Course Content
 『岩波講座 政治哲学1~3』(岩波書店)から各回1章ずつ精読していく。本テキストは現在の日本における近代西洋政治思想史研究の到達点を示すものであり、政治学の研究者や教育者になるためには、これに取り組むことは重要であろう。ただし時間の都合で、テキストのすべての章は取り上げられない。
 
授業計画 Course Planning
 下記の授業計画の( )部分が毎回の扱う範囲を指しているので、そこをよく予習してくること。報告者はそれに加えて、自ら参考文献を探して読み、自分の意見をまとめるなど、入念な報告準備をしてくることが求められる。
 また過去の回とその後の回には関連性があるので、復習として、過去の回で学んだことを何度も読み返し考え直す必要が生じるはずである。
 予習・復習合わせて各回あたり4時間の自己学習を想定している。
 後期の「西洋政治思想史特講B」へと内容的に続くものであるが、本授業のみの履修でも全く差し支えない。
 履修者のレベルや興味関心の違いもあるので、この通りに進まないことも考えられる。
1.イントロダクション
シラバスの確認など
2.マキァヴェッリ(1巻1章)
 『リウィウス論』と『君主論』の関係を考察し、通俗的でないマキァヴェッリの思想に到達する。
3.ルターとカルヴァン(1巻2章)
 ルターとカルヴァンの共通性を通じて、近代における主体的な政治的思惟の出現を理解する。
4.ボダン(1巻5章)
 ボダンの混合政体批判を素材に、国家における主権と正義の関係を考察する。
5.ホッブズ(1巻6章)
 ホッブズの哲学=科学構想という軸にもとづいて、彼の政治哲学を再考する。
6.ロック(1巻9章)
 市民社会論のみに回収されない、ロックの思想の多様性をおさえる。
7.モンテスキュー(2巻3章)
 啓蒙思想におけるモンテスキューの独自性と、彼の抱えた課題を理解する。
8.ルソー(2巻5章)
 ルソーが人民の意志のみに基づく政治を支持しなかったという解釈について検討する。
9.アメリカ建国期の思想(2巻7章)
 アメリカ合衆国憲法制定者たちが共和政体を選択した論理や意義、限界を考える。
10.バーク(2巻8章)
 バークの政治思想全般を踏まえ、保守主義と自由主義の関係を考察する。
11.ヘーゲル(2巻10章)
 ヘーゲルの政治思想を、啓蒙と革命を乗り越えようとした取り組みとして評価する。
12.ベンサム(3巻1章)
 ベンサムが、最大多数の最大幸福だけでなく、倫理や統治といった視点を持っていたことを理解する。
13.コンスタン(3巻3章)
 コンスタンの理解を通じて、自由を保障するのは政治だが、政治を可能にするのは自由であるという自由の循環的性質を考察する。
14.ニーチェ(3巻7章)
 ニーチェ思想における世俗と宗教の関係について、政治思想的な意義を知る。

 
授業運営 Course Management
 まず、あらかじめ決められた報告者が、該当範囲の要約、参考文献との比較、報告者独自の考察について、報告する(30分)。その後、全員で討論を行う。
 報告者は、事前にレジュメの作成など周到な準備をしてくることが求められる。他の参加者は、該当範囲をよく読んで考えてくることと、授業中最低1回は発言することが、義務である。

 
評価方法 Evaluation Method
 授業への積極的な参加(50%)、報告や討論のレベル(50%)によって評価する。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
 質問や相談などは、授業終了後にその場で、また月曜日の12時40分から13時20分まで研究室(17-519)でも受け付ける。メールでもかまわない(メールアドレスは初回授業時に知らせるほか、研究室の扉にも掲示しておく)。
 
使用書 Textbook (s)
川出良枝編『岩波講座 政治哲学1 主権と自由』[岩波書店]2014年
犬塚元編『岩波講座 政治哲学2 啓蒙・改革・革命』[岩波書店]2014年
宇野重規編『岩波講座 政治哲学3 近代の変容』[岩波書店]2014年

参考書 Book (s) for Reference
特に指定しない。各自で探してくることを前提としている。
 
 
 
[前へ戻る]