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 授業科目
 Course Title
情報数学特論
Mathematics for Information Processing
 担当者
 Instructor
教授   吉田 稔  前学期 月曜日2時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標 Target to be Reached
授業の到達目標及びテーマ
フーリエ解析と、その確率解析、統計解析の基礎への応用を講義のテーマとし、フーリエ解析を有限次元線形空間における直交展開の自然な拡張として理解することを到達目標とする。さらに、受講者は、これらの理解に基づき、より高い観点から、無限級数、複素数、及び、三角関数と指数関数に関連する微分・積分について、外に向け明解に説明できる能力を獲得することを目標とする。

 
授業内容 Course Content
授業の概要
あらゆる数理的解析(確率制御、偏微分方程式、信号解析など)の基礎事項といえるフーリエ解析と、その確率解析、統計解析の基礎への応用を講義する。具体的には、自然・工学・社会において現れる様々な数理的現象やその数理的現象を引き起こす基本的な数理的構造(例えば、針金を熱が伝わっていく様子や、雲がひろがっていく様子、或いは、音が波で表せる構造、経済情勢の変化など)を離散的或いは可算的情報に置き換える数学であるフーリエ解析のしくみを講義し、その後、確率論、確率過程、ブラウ運動過程との関連を解説する。さらに、具体的応用問題への適用のしかたについても講義する。
 
授業計画 Course Planning
受講者は、予習として、以下に示す各回の講義項目を含む指定教科書の対応する章の内容を可能な限り理解するように努めること。その際、より基本的な数学の事項の理解が不十分であると自覚した場合は、労を惜しまず、学部で学んだ解析、線形代数の復習を行うこと。これにより、各回の講義に対する予習として、4時間以上を充てる必要がある。各回の復習は、各自が行った予習において誤った、或は、不十分な理解に留まっていた事項(証明の厳密な理解や、例題の理解)の修正に充てる必要がある。各回の講義を受講した後は、これらの修正は比較的容易なはずである。このために、復習には、最低2時間以上の時間を要する。

01.線形代数と直交変換の復習

02.内積と三角関数

03.フーリエ級数の定義(三角関数の加法定理と部分積分法によるフーリエ係数の計算)

04.フーリエ級数の意味(ベクトルとしての三角関数、無限次元空間の座標軸としての三角関数)

05.フーリエ級数の数学的構造とパーセバルの等式(正射影としてのフーリエ級数)

06.熱方程式の基礎(三角関数と指数関数の微分と熱方程式、初期関数が三角関数の場合の熱方程式の解)

07.熱方程式の解法(一般の関数が初期関数である場合の熱方程式の解)

08.フーリエ変換の定義(オイラーの定理と複素関数、(広義)定積分として定義されるフーリエ変換)

09.フーリエ逆変換

10.フーリエ変換と特性関数(確率分布関数のフーリエ変換としての特性関数)

11.中心極限定理(特性関数を用いた確率変数の極限分布の計算)

12.ブラウン運動過程の定義(微分作用素に基づくブラウン運動過程の定義)

13.ブラウン運動過程と熱方程式(ブラウン運動過程の期待値として熱方程式の解を与える)

14.確率過程の推定理論の基礎(フーリエ級数を用いた2次過程の推定)


 
授業運営 Course Management
講義は、主に板書によりすすめる。 受講者は、講義中に出された課題を次回の講義までに完成させて提出する。
 
評価方法 Evaluation Method
受講者による講義中の発表(黒板を用いての説明を含む)が30%、提出課題が40%、
定期試験が30%として重みを設定し、これらを総合して成績評価を行う。

 
オフィスアワー Office Hour (s)
木曜日の昼休み及び、木曜6限に23号館427研究室にて。
 
使用書 Textbook (s)
E.クライツィグ(阿部寛治訳)『フーリエ解析と偏微分方程式』[培風館]

参考書 Book (s) for Reference
溝畑茂『偏微分方程式論』[岩波書店]
伊藤清『確率論』[岩波書店(岩波基礎数学)]

 
 
 
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