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 授業科目
 Course Title
現代工業化学特論
Special Topics in Industrial Chemistry
 担当者
 Instructor
講師   橋本 俊一  後学期 集中
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標 Target to be Reached
 反応開発と合成研究を両輪とする有機合成化学の使命は、欲しい“もの”を必要な量かつ純粋につくることにある。本集中講義の到達目標は、受講生が高選択的合成反応の開発を基盤とする生物活性物質の合成研究の重要性を理解する力を修得することである。
 
授業内容 Course Content
 新規反応は画期的な合成戦略を生み出す可能性を持つ。この講義では、主に二核ロジウム(II)錯体の創製を基盤とする不斉触媒反応(不斉カルベン反応、不斉ナイトレン反応および不斉ヘテロDiels–Alder反応)を取り上げ、生物活性物質合成への展開について概説する。また、この中で後学期開講のフロンティア軌道特論、有機金属化学特論、有機合成化学特論および有機天然物化学特論の各講義について基礎からしっかり学修することの重要性も述べる。
 
授業計画 Course Planning
 各回の講義内容は次のように予定しているが、進捗状況により若干変更する場合もある。集中講義という性格上、復習をもって予習とする。前回の講義内容で十分に理解できなった事項については、『大学院講義有機化学II(第2版)』等を参照して理解を深めてください。

1. 薬をつくる
  有機合成化学の挑戦
2. プロスタグランジン(PG) の全合成
  逆合成からのアプローチ、Corey、Woodward、Stork、NoyoriおよびSatoらの合成戦略
3. PGI2炭素安定類縁体の収束型合成
  鍵反応、新規Rh(II)錯体の創製に基づくジアゾカルボニル化合物の分子内C-H挿入反応の位置選択性制御
4. 分子内不斉C-H挿入反応
  不斉Rh(II)錯体の創出と不斉反応場、ジアステレオ制御とエナンチオ制御、立体化学反応経路
5. 分子内不斉C-H挿入反応を機軸とする生物活性物質の合成
  カルバペネム・トリネム抗生物質、ロリプラム、ジヒドロベンゾフランネオリグナン天然物
6. ジアゾ化合物からのイリド形成を引き金とする転位および付加環化反応
7. カルボニルイリドの1,3-双極付加環化反応
  スクアレン合成酵素阻害物質ザラゴジン酸類の全合成
8. カルボニルイリドの不斉1,3-双極付加環化反応
腎臓がん細胞に対して選択的かつ強力な成長阻害活性を示す(–)-エングレリンAの不斉全合成
9. 不斉シクロプロペン化反応および不斉シクロプロパン化反応
10. 不斉C-Hアミノ化反応や不斉アジリジン化反応を機軸とする生物活性物質の合成
11. Rh(II)錯体をルイス酸触媒として用いる不斉ヘテロDiels–Alder反応
12. 不斉ヘテロDiels–Alder反応を機軸とする生物活性天然物の合成
13. 実用的触媒反応を志向した不溶性高分子担持型不斉Rh(II)錯体の設計と合成
14. 不溶性高分子担持型Rh(II)錯体を用いた不斉触媒反応とフロー合成への展開
 
授業運営 Course Management
 配付資料ならびにパワーポイント・黒板を用いて行う。
 
評価方法 Evaluation Method
 レポート(各日の小レポートと全体のレポート)で評価する。レポートの内容は授業中に指示する。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
 講義に関する質問等は授業中、授業終了後その場で受け付ける。
 
使用書 Textbook (s)
なし。必要に応じてプリントを配布する。
参考書 Book (s) for Reference
S. Warren・P. Wyatt『ウォーレン有機合成:逆合成からのアプローチ』2014年[東京化学同人]
野依良治ほか編『大学院講義有機化学II(第2版)有機合成化学・生物有機化学』2015年[東京化学同人]
有機合成化学協会編『化学者たちの感動の瞬間:興奮に満ちた51の発見物語』2006年[化学同人]

 
 
 
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