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 授業科目
 Course Title
心理療法
Psychotherapy
 担当者
 Instructor
講師   久羽 康  前学期 水曜日1時限
 単 位
 Credit
2

関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
自立した良識ある市民としての判断力と実践力/Judgment and practical ability as an independent citizen of sound sense
時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
 
到達目標 Target to be Reached
① さまざまな心理療法の理論や技法についておおまかな知識を得て、その多様性と個々の技法の特色について知る。
② 特定の心理療法の理論や技法を絶対視せず相対化する視点を持つと同時に、自らがどのような視点で人間を見ることに関心を持つかを考えてみる。
 なお、昨年度までの心理療法Ⅰとは独立した授業であるので、心理療法Ⅰの履修は必須ではないが、受講に際しては、他の授業などを通じて、心理療法ないしカウンセリングがどのようなものかについて最低限理解していることが望ましい(具体的には、心理療法は現実的な助言や手助けとは異なるということ、話を聴いてもらうということ自体に一定の意義があると考えられていることなど)。
 
授業内容 Course Content
 この授業では配布するプリントに沿って、いくつかの流派の心理療法について、順番に紹介していくという形で講義をおこなう。それぞれの流派の技法についてある程度イメージができるような形でお話しするつもりでいるが、講義の中心は、それぞれの流派がどのような観点で人間を理解しようとしているのかというところに置かれる。
 
授業計画 Course Planning
 各回の講義内容は次のように予定しているが、進み方の関係で変更となる可能性がある。

1 ガイダンス/概要
 まずシラバスの記載事項について確認し、講義の注意点、評価方法などについてお伝えする。本講義の位置づけとおおまかな流れについて説明をするほか、心理療法一般について概要を簡単に説明・確認する。
2 精神分析(1)
 フロイトが創始した精神分析について、心理療法としての精神分析が何を目指すどのような営みなのかを最低限理解できるよう、基礎的な事柄を講義する。
3 精神分析(2)
 フロイト以降の精神分析の発展、とくに対象関係論と呼ばれる一派の考え方に焦点を当て、その理論と実践について講義する。
4 ユング派の心理療法(分析心理学)
 ユングが創始した分析心理学の考え方と実践について講義する。
5 行動療法(1)
 行動主義と呼ばれる考え方について説明し、行動主義心理学の応用である行動療法の実践について基礎的なことがらを講義する。この回ではとくに、レスポンデント条件づけ理論に基づく行動療法と、リラクゼーション技法について解説する。
6 行動療法(2)
 オペラント条件づけ理論に基づく行動療法(応用行動分析)の理論について解説し、実践において注意すべき点について考える。
7 認知行動療法(1)
 認知行動療法の基本的な考え方について講義し、認知のありようが人間の生活に与える影響について考える。
8 認知行動療法(2)
 認知行動療法の新しい流れであるマインドフルネスについて解説をし、第3世代の認知行動療法と呼ばれるいくつかのアプローチを概観する。
9 人間性心理学(1)
 人間性心理学と呼ばれる考え方について解説し、特にロジャーズのクライアント中心療法ないしパーソン・センタード・アプローチについて説明をする。
10 人間性心理学(2)
 パーソン・センタード・アプローチの発展、特にフォーカシングについて解説し、簡単な実習をおこなう。また時間があれば、人間性心理学に属するその他のアプローチについても簡単に紹介する。
11 ブリーフセラピー
 ブリーフセラピー、特に解決志向アプローチと呼ばれる技法について、簡単なワークを交えながら講義する。
12 システム論的アプローチ
 クライアントやセラピストを含む人間関係のシステムの観点から問題を捉えるシステム論的な視点を紹介する。
13 日本の心理療法
 西洋で生まれた心理療法を日本の文化的背景の中でおこなうことの意味や課題について考える。また、日本で生まれた心理療法(森田療法、内観療法)を紹介する。
14 まとめ/理論と技法をどう用いるか
 全体を振り返るとともに、特定の理論や技法だけで人間を理解したり関わったりすることの危険性、理論や技法の適切な用い方について考える。

 基本的に各回の講義で次回のプリントを配布するので、予習として次回のプリントを呼んでくること(第1回の講義についてはウェブ上のPDFを参照。https://senseandpresence.com/ku-psychotherapy2)。また復習としては、知識を正確に頭に入れることも大切ではあるが、むしろ授業で学んだ流派の考え方を自分自身はどのように感じるか、少し自由に思いを巡らせる時間を取るように心がけてほしい。
 
授業運営 Course Management
 すべて講義形式による。心理療法の技法や考え方、効果について感覚的に学ぶために、簡単なワークを取り入れることがある。講義でお話しするさまざまな心理療法の流派の考え方に関して、自分が主観的にどのような印象を持ったか、どんなことに引っかかったかということは、人間の心について主体的に学ぶ上で重要な意味を持つので、そういった自らの感覚に自覚的であるよう心がけてほしい。
 
評価方法 Evaluation Method
 レポートと定期試験で評価する。レポート課題では、心理療法の流派から興味のあるものを一つ選び、その基本的な考え方をまとめるとともに、その考え方に対する自分自身の考え方、感じ方を書いていただく。まとめの的確さと、自身の見方をどの程度説得力をもって表現できているかを評価する。定期試験は持ち込み不可だが、覚える必要のあることがらはある程度事前にお伝えし、試験は記号選択式とする。評価におけるレポートと定期試験の重点の比率は、レポート6対試験4とする。授業の妨害となるような私語、問題のある授業態度は、評価に影響する場合がある。なお、欠席が4回を超える(欠席が5回以上の)学生については、特別な事情がない限りは評価の対象とならない(就職活動や長期の体調不良などやむをえない事情での欠席についてはある程度考慮をするので、直接相談してください)。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
 非常勤講師が担当するため、オフィスアワーは設けることができない。用のある学生は、講義終了後に声をかけてほしい。また、メールでの連絡も可とする(メールアドレスは、ss293897pe@kanagawa-u.ac.jp)。ただしメールにはすぐに目を通すとは限らない。
 
使用書 Textbook (s)
テキストは使用しない。
参考書 Book (s) for Reference
授業内で参考となる書籍等を紹介する場合がある。
 
 
 
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