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関連するディプロマポリシー Related Diploma Policy
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時代の課題と社会の要請に応えた専門的知識と技能/Expert knowledge and skills to address the issues of the age and the demands of society
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到達目標 Target to be Reached
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本講義の到達目標は、受講生が配位結合の本質を理解し、これに基づいて金属錯体の構造や物性、機能について考察する力を身につけることにある。分子軌道の考え方に基づき、金属錯体における配位子と金属との結合と様々な特性との相関について、より理論的に学ぶことになるため、必修科目である「無機化学II(第4セメスター)」を習得していることが望ましい。
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授業内容 Course Content
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金属イオン(あるいは原子)が様々な配位子(無機イオンや有機化合物など)と結合することにより形成された化合物、すなわち金属錯体は、様々な機能を有する分子として生命活動から工業的な物質生産にまで深く関わっている。本講義では金属錯体の様々な性質や機能に焦点を当て、これらの事象を理解するための原理・考え方を学ぶ。
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授業計画 Course Planning
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以下の1~14の項目について講義を行う。授業の進行状況に応じて講義する順番は若干前後する場合がある。
履修に当たっては、予習・復習を合わせて4時間程度の自己学習を行うこと。予習としては、配布資料にあらかじめ目を通しておくことに加え、参考書として提示した「基礎からの無機化学」(第3セメスターおよび第4セメスター科目無機化学IおよびIIの教科書)や「無機化学I・II」の配布資料・講義資料の関連箇所を読んでおくこと。授業後には必要事項を記入した配布資料を用いて復習するとともに、不明な事項や語句等については参考書等により各自調査の上、必要があれば担当教員に質問すること。
1. ガイダンス(シラバスの記載事項の確認),配位結合とルイス酸・塩基,HSAB則
2. 金属錯体の構成要素と分子構造
3. 配位構造と結晶場理論
4. 結晶場理論と金属中心の電子構造
5. 分子軌道の基礎的概念と配位子場理論
6. 配位子場理論に基づく金属中心の電子構造の理解
7. 金属錯体の磁気・分光学的特性
8. 金属錯体の反応(1)配位子交換反応の物理化学的解釈
9. 金属錯体の反応(2)トランス効果
10. 金属錯体の反応(3)キレート効果
11. 金属錯体の反応(4)酸化-還元
12. 物質生産にかかわる錯体化学(有機金属化学)
13. 生命現象にかかわる錯体化学(生物無機化学)
14. 配位化学のまとめ
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授業運営 Course Management
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授業時に配布する資料を用いて講義する。また適宜問題演習を行う。
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評価方法 Evaluation Method
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定期試験の成績で評価する(定期試験の結果、誤答が多かった問題については、解説及び模範解答を「dotCamopus」に掲載するので、今後の学修に活用すること)。
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オフィスアワー Office Hour (s)
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講義後の教室および研究室(23号館822号室)において、随時質問等を受け付ける。
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参考書 Book (s) for Reference
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山村、門間、高山『基礎からの無機化学』[朝倉書店]2006年
荻野、飛田、岡崎『基本無機化学』[東京化学同人]2000年
佐々木陽一、柘植清志『錯体化学』[裳華房]2009年
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