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 授業科目
 Course Title
建築史保存特論
History and Design of Architecture 
 担当者
 Instructor
教授   内田 青蔵  前学期 月曜日4時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
 本講義の到達目標は、日本の近代住宅史研究のプロパー、あるいは日本の近代住宅の保存再生に関わる専門家として活躍するための基礎知識として必要な明治以降から現代までのわが国の近代住宅の流れを理解することである。こうした住宅の史的変遷過程を理解することにより、現代の様々な住宅建築の特徴や時代性などを深く理解できるようになり、住宅への興味も一層強いものとなる。そうした興味を持てるようになると、建築史研究も楽しく興味深いものとなるはずである。そしてまた、住宅史研究者を目指す学生においては、こうした基礎知識をもとに、日本の近代住宅史研究の新たなテーマを発見してほしい。
 
授業内容 Course Content
 本講義では、建築史学領域の中でも生活学・民俗学と類似した領域として知られる住宅史分野のうち、現代に最も近い近代日本住宅史を論じる。具体的には、幕末から終戦直後までのわが国の住宅の歴史を振り返り、わが国の住宅の近代化の様相を学ぶ。ここで中心的に扱う住宅は、新しい住宅づくりの先陣を担ってきた住宅で、近代の中で生まれた中小規模の「中流住宅」や「中産階級の住まい」あるいは「都市中間層の住まい」と称されるものである。近代の中で生まれた市民社会の中枢を占める人々の住宅の成立史を通して、これからの住宅の行方を考える契機としてほしい。
 
授業計画 Course Planning
授業にあたっては、予習として、参考書のうち各回テーマに該当する箇所を予め読んで学習し、不明な単語や事柄を調べておくこと。また、復習として、講義の内容を整理し、各回で扱うテーマの前後の流れや、各テーマで興味をもった事柄について調べるなどして理解を深め、各時代の社会動向なども合わせて見識を深めることを勧める。

1:近代という時代の住まいの特性
2:近代以前の住まいの特徴
3:幕末から明治初期の外人住宅について
4:明治期の上流層の人々の住まい:和洋館並列型住宅の誕生の経緯とその後の展開
5:明治期の住宅改良の動向
6:大正期の住宅改良の動向
7:洋風住宅の普及と「あめりか屋」について
8:「文化住宅」の誕生とその後の展開
9:田園思想と郊外住宅地開発の動向について
10:住宅政策の開始と同潤会の役割
11:新しい都市型住宅としてのアパートメントハウスの出現
12:住宅作家たちの活躍
13:新興住宅の提案
14:戦後の住まいのモデルとしてのDHについて
15:DKの誕生
 
授業運営 Course Management
 講義は、プリントを配布し、また、パワーポイントを用いてビジュアルな資料を中心とした教材を使用して各建物の解説を行う。講義の終了時には講義内容のポイントを確認し、また、質問や感想をメモ用紙で提出してもらう。次の講義の始めに質問内容の確認および感想の紹介などを行い、各人の理解度を深める。なお、講義は基本的にはそれぞれのテーマを各1回で終了する予定であるが、状況に応じて変更することもある。
 
評価方法 Evaluation Method
 毎回の講義後の質問票(20%)、小テスト(30%)、期末レポート(50%)の3点をそれぞれ総合して最終評価を行う。ただし、欠席が3分の1を超えた場合は、評価の対象としない。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
 随時、研究室(8-510)で質問を受ける。
 

参考書 Book (s) for Reference
内田青蔵『日本の近代住宅(SD選書)』[鹿島出版会]2016年
内田青蔵・大川三雄・藤谷陽悦編著『新版 図説近代日本住宅史』[鹿島出版会]2008年

 
 
 
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