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 授業科目
 Course Title
情報数学特論
Mathematics for Information Processing
 担当者
 Instructor
教授   吉田 稔  前学期 月曜日2時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
 本講義の到達目標は、受講生が①情報数学の基本事項である確率論の数学的構造を理解することを目的として測度論及び、ルベーグ積分の基本事項を理解すること、②確率論の基本事項を理解した上で、ブラウン運動を用いて表される連続時間マルコフ過程(拡散過程)の数学的構造を理解すること、③上記②の理論を具体的にコンピュータシミュレーションにより実行する能力を蓄えることである。
 
授業内容 Course Content
 自然・社会の事柄は偶然で不規則に出現している。混沌と秩序の織り成す自然と社会において、現象は常に何らかのノイズを含んで観察される。これらは、一般に確率過程で表現され、その中で数学的な取扱いが最も明瞭なものは、マルコフ過程である。現実の場面で、これらのマルコフ過程としてモデル化される現象を可能な人為的操作により最適化したいことが多々ある。本講では、その最適化(確率過程の最適制御)の基本を理解するための基礎事項の講義を行う。具体的には、確率論の数学的基礎を確実に理解した上で、受講生がそれを実際に使えるようにすることを目標として講義をすすめる。あわせて、そのコンピュータによるシミュレーションの手法についても説明する。
 本講義に先立ち、或いは、あわせて「統計数学特論」の受講が望まれる。

 
授業計画 Course Planning
 確率統計と微分積分を理解して、教科書を読んだ上で、かつ研究目的を見据えて出席していることを前提に講義する。したがって、①予習として、各回に関連する章節の該当項目を自らの研究内容と研究手法に関連させて解釈してくること、②復習として、累積継続して出現する解析の数理事項を自分なりに検証する習慣をもつこと、の2点が不可欠である。各回の内容は一応次のように予定しているが、時間の関係で若干前後する場合もある。

1.測度論、ルベーグ積分、確率論の基礎
(1)シラバス記載事項の確認
(2)集合論の復習
(3)加法族の定義
(4)加法族の例
(5)有限加法的測度
(6)外測度の定義
(7)外測度の性質
(8)可測集合
(9)測度
(10)可測関数
(11)積分の定義
(12)確率空間の定義
(13)確率変数とブラウン運動過程
(14)マルコフ過程と偏微分方程式との関連
(15)確率過程のコンピュータによる発生(シミュレーション)
 
授業運営 Course Management
 講義を主体とするが、講義中に簡単な演習を組み込む。主要内容の節目ごとに演習課題のレポートによって理解力を確認する。シミュレーション課題によって理論と実際の整合性を確認する。
 
 
評価方法 Evaluation Method
 確率論の数学的基礎を確実に理解した上で、それを具体的に理解していくことが重要である。この観点から、主要内容の節目ごとに、演習課題のレポ-トとシミュレーション課題の実績によって達成度を確認し(80%)、研究テーマに係わる質疑応答能力と自己研鑽の積み上げによる学習行動(20%)を重視して、成績を総合評価する。

 
オフィスアワー Office Hour (s)
月曜日と金曜日の5限。その他、講義や会議等のないときは常時研究室にて応じる。


 
使用書 Textbook (s)
伊藤清三『ルベーグ積分入門』[裳華房(数学選書)]1963

参考書 Book (s) for Reference
W.H. Fleming, R.W. Rishel,Deterministic and stochastic optimal control,Springer-Verlag,1975
べアント・エクセンダール(谷口説男:訳)『確率微分方程式』[シュプリンガー・フェアラーク東京]1999
S.M. Ross,Applied Probability Models with Optimization Applications,Holden-Day,1970

 
 
 
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