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 授業科目
 Course Title
生理学各論
Special Lecture in Physiology
 担当者
 Instructor
教授   小笠原 強  後学期 木曜日4時限
教授   日野 晶也  後学期 木曜日4時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
学問研究の「領域」とは実は便宜的な区分にすぎない。しかしながら、この区分けは自然現象の解析にはきわめて重宝なツールであることには間違いない。受講生は「生理学」の位置づけについてまず理解する。今日の科学的知見は膨大な試験データ、つまりこれまでの研究の歴史的蓄積なくしてはあり得ない。学部の講義では、時間的制約あり上記のような概念を教授することは困難であった。大学院では専門知識の習得はもとより、科学分野の見逃しがちな基盤を受講生とともに考える。別途開講する細胞生物学各論や進化系統学各論、さらには生態学各論を本科目を組み合わせて履修すると、ややミクロなレベルからかなりマクロなレベルで生物を捉えることが出来る。また、昨今の中・高校の科学教科書には、いわゆる最先端の知見も記載され実験実習の比重も大きい。とりわけ、未来の教員を目指す受講生には、上に述べるような視座から指導出来るよう期待する。これが本科目の目標の一つでもある。

 
授業内容 Course Content
さまざまな環境下で動物がどのように一個体を維持して生活し、どのように世代を繋ぐのかを、二名の担当者で生理学的に論考する。前半は
小笠原(8回)が担当する。主に脊椎動物の内部環境恒常性について論考する。魚類からヒトに至る動物は、異なる環境のもと体液濃度を一定に保つ。このメカニズムの共通性と多様性とに着目する。後半は日野( 7回)が担当し、受精と発生現象を生理学的な側面から解析した研究の歴史と現状を紹介し、これからの研究の展開について予測する。具体的には、この分野でのノーベル賞などを受賞した原著論文を教材に用いて解説する。いずれにしても、大学院の科目である。各自の専攻する狭い専門分野に囚われることなく、大学院生としての基盤常識を習得するつもりで本科目の受講をのぞむ。日頃の実験について思わぬヒントが得られることがあろうし、報告書や修士論文の作成時にはベースとなろう。短時間でもその日のうちに復習を欠かさないことである。


 
授業計画 Course Planning
以下の項目で進める予定である。

小笠原担当
1. 生理学の範疇と概念
2. 内部環境と外部環境
3. 細胞と体液の関わり
4. 無脊椎動物と脊椎動物
5. 魚類の環境適応
6. 魚類の浸透濃度調節器官
7. 陸上動物の浸透濃度調節
8. 水電解質代謝とホルモン

日野担当
9. 生殖生理学、受精生理学、発生生化学などの定義と歴史
10. 生殖生理分野の論文紹介
11. 受精現象に関わる論文の紹介
12. 発生現象に関わる論文の紹介
13. 討論の準備(受講生が紹介する論文の選択)
14. 受講生による論文の紹介と討論
15. 討論のまとめと全体の総括


 
授業運営 Course Management
板書、およびスライドで進行する。さらに、昨今話題の研究に関連する論文も紹介する。いずれにしても、大学院の講義らしく受講生諸君に教員からしばしば質問を投げかけ、問題提起を行いながらじっくりと進行する予定である。このような形態から、生命現象に関する「生理学」の役割と立ち位置について体得できれば幸いである。

 
評価方法 Evaluation Method
講義の理解度、教員からの質問への応答、討論へのレスポンスなどで総合的に評価する。


 
オフィスアワー Office Hour (s)
質問などは常時受け付けるが、講義終了時にコンタクトをとるのが望ましい。

 


 
 
 
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