[前へ戻る]
   

 授業科目
 Course Title
高齢者障害者福祉心理学
Psychology of Welfare for the Aged and Disabled
 担当者
 Instructor
講師   中野 泰志  前学期 月曜日1時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
若くて、健康な人にとって、特別な理由がない限り「高齢」や「障害」ということを意識することは少ないと思います。しかし、一生を考えてみると、不自由なく、移動したり、考えたり、覚えたりできる状態に身体を保つことができるのは、一時的なことです。例えば、誰も乳幼児のときには一人では上手に食事もできなかったわけです。また、いつ病気や事故等に遭遇するかもわかりませんし、老化を避けることは誰にもできません。この意味で障害や加齢は身近な問題であり、障害や加齢の状態にある人にも住みよい社会を創っていくことは、すべての人にとって大切な課題だと言えるでしょう。本講義では、高齢者や障害者に対する共感的理解を推進し、心理学的立場から人にやさしい環境づくりの担い手になるための資質・素養を身につけます。
 
授業内容 Course Content
福祉の対象となる高齢者や障害者の心身の特性や環境とのインタラクションによって生じるバリアについて心理学的な観点から解説を行います。また、高齢者や障害者が遭遇している状況や支援方法を共感的に理解するために、様々な疑似体験を行います。そして、人を含めた環境をどのように構築すべきかについて学びます。
 
授業計画 Course Planning
各回の講義計画は以下の通りですが、若干前後することもあります。また、履修者の人数によって、疑似体験の内容や講義の順番等を変更することがあります(体験に用いる機材類の用意が必要なため)。
 講義の際に利用するスライドを資料として配布しますが、すべてのスライドを配布するわけではありません。授業を聞きながら、足りない部分を書き足したり、授業の際に紹介する参考文献等を家庭学習で確認したりしてください。

1. ガイダンス
 学習目標、学習の仕方、疑似体験概説等、本講の進め方を紹介します。講師の研究紹介も行います。
2.高齢社会の現状と加齢による心身の機能の変化
 日本の高齢化の進行状況を統計資料で確認し、少子高齢社会の現状と心理学的意味を理解します。
3.加齢による心身の機能の変化
 加齢によって心身の機能がどのように変化するかについて紹介しつつ、加齢と障害の関係について学びます。
4.障害の概念の変遷
 障害の定義について、その概念がどのように変遷してきたかを学びます。
5.障害の理解
 現在、世界保健機関(WHO)が障害をどのように定義しているかについて学びます。
6.バリアフリーとユニバーサルデザイン
 バリアフリーやユニバーサルデザインの定義について学びます。
7.障害者や高齢者の生活を支える社会の仕組み
 障害者や高齢者が社会参加するために必要な教育・福祉等の制度及びその心理学的な意義について学びます。
8.視覚障害(全盲)の理解と支援
 視覚活用が困難な全盲の状態の理解やその支援方法について疑似体験も交えながら学びます。
9.視覚障害(ロービジョン)の理解と支援
 ある程度、視覚活用が可能なロービジョンの状態の理解やその支援方法について疑似体験も交えながら学びます。
10.聴覚障害の理解と支援
 聴覚活用や発話が困難な状態の理解やその支援方法について疑似体験も交えながら学びます。
11.肢体不自由の理解と支援
 上肢や下肢等の身体の動きに制限がある状態の理解やその支援方法について疑似体験も交えながら学びます。
12.知的障害の理解と支援
 知的な発達に障害のある状態の理解やその支援方法について学びます。
13.発達障害の理解と支援
 自閉症等の広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(AD/HD)等の発達障害の理解や支援方法について学びます。
14.心身の機能低下を補償する支援技術
 心身の機能低下を補償する方法としての感覚代行技術や支援技術について学びます。
15.テスト・全体のまとめ・質疑応答
 まとめのテスト(期末試験)を実施し、その後、質疑応答等により、当初の到達目標が達成できたか否かについて確認します。
 
授業運営 Course Management
(1) 講義内容を理解する上で、心理学の基本的な概念を理解していることが重要です。そのため、教養系科目「心理学A・B」、専門基礎科目「心理学概論」を既習していることを推奨します。
(2) 講義の際に、グループで疑似体験を行ったり、討議を行ったりします。また、解説・体験・討議に基づいたショートレポートの作成を毎時間、課します。
(3) 障害のある状態をより理解しやすくするために、ビデオ等を用いて事例の紹介をしますので、その内容を写真に撮影したり、ホームページやSNS等に公開したりすることを禁じます。
 
評価方法 Evaluation Method
毎時間、解説・体験・議論等に基づいてショートレポートの記述を求めます。このショートレポートと学期末に行う論述形式の期末試験の結果を総合的に考慮します。配点は、ショートレポート50%、期末試験50%です。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
講義の前後、もしくは、メールで質問等を受け付けます。
 


 
 
 
[前へ戻る]