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 授業科目
 Course Title
公共政策特講
Lectures on Public Policy 
 担当者
 Instructor
教授   出口 裕明  前学期 土曜日3時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
 この科目は、公共政策特講全体の基礎的あるいは総論的な位置づけをなすものであり、この講義の到達目標は、受講生が①公共政策についての基礎的知識・情報を得ること、②公共政策について調査、研究するための基礎的な技術やノウハウを身につけること、③今後、各分野の個別政策を見るための基本的な視点や思考力を備えること、である。

 
授業内容 Course Content
 最新の主要なテキストや論文などをできるだけ多く読み進めることに努める。特に後掲の使用書(テキスト)の①を基礎とし、適宜その他の文献を渉猟しながら、授業計画記載のような内容を取り扱う。
 
授業計画 Course Planning
 各回の講義内容は一応次のように予定しているが、時間の関係で若干前後する場合もある(カッコ内は、後掲使用書①の該当章を示す。第15回のみ使用書②)。
 テキストを熟読した上で出席していることを前提に進めるので、予習として、①各回の該当頁を予め熟読すること、②分からない用語や制度、理論について、自分なりに調べてみること、③関連文献を自ら渉猟し、知識を補強してくることが不可欠である。また、復習としては、使用書に示された理論・知見を身近な政策や行政事案等に当てはめて考察を重ねることを勧める。
1 ガイダンス/公共政策学の学び方ほか
   公共政策学とはどういう学問か、その学習の仕方、公共政策の課題状況の概観等。
2 公共政策とは何か、公共政策学とは何か(第1章)
   公共政策の基本構造や具体的な側面について学ぶ。
3 公共政策学の系譜(第2章)
   従来の学説等を概観し、公共政策学がどのように形成され、展開したのかについて把握する。
4 アジェンダ設定(第3章)
   ここから、公共政策のデザイン論に入る。数多くの社会的問題の中から、どれを政策課題として設定するのかについて、いくつかのアジェンダ設定理論やゴミ缶モデル等を押さえながら学ぶ。
5 政策問題の構造化(第4章)
   対応すべき問題をどのように捉えるのかについて、問題構造への注目、構造化の伝統的手法、議論や解釈による構造化などの観点を通して考える。
6 公共政策の手段(第5章)
   どのようにして目的を実現するのかについて、直接供給と直接規制、誘導・誘因、啓発その他の手段を軸に考える。
7 規範的判断(第6章)
   政策がめざすべき価値とは何か。政治と価値の問題や、公平性、効率性、安全・安心、自由等の諸価値について考え、価値の対立と政策の判断基準について学ぶ。
8 政策決定と合理性(第7章)
   ここから政策決定理論に入る。社会において合理的な意思決定は可能かという問題について、合理的意思決定の構造、費用便益分析やORをはじめとする政策決定の合理化への様々な試み、及び合理的意思決定の限界について学ぶ。
9 政策決定と利益(第8章)
   人々の利益はどのように調整されて政策になるのかという視点から、利益調整としての政策決定過程、利益・選好等に関する諸理論を押さえ、どのような利益が政治において代表されるかについて学ぶ。
10 政策決定と制度(第9章)
   行動のルールと構造は政策にどのような影響を及ぼすのか?制度に着目し、決定や選択における制度による影響について見る。
11 政策決定とアイディア(第10章)
   理念と知識は政策にどのような影響を及ぼすかについて、アイディアの概念、アイディアによる影響等を中心に見る。
12 公共政策の実施(第11章)
   ここから公共政策のガバナンス論に入る。政策が実際に効果を発揮するには、誰がどのように関わるべきかという点について、政策実施の位置づけと構造、給付行政や規制行政の実施の現場等について見た上で、実施研究のアプローチ法について学ぶ。
13 公共政策の評価(第12章)
   政策の効果はどのようにして測るのかについて、評価のロジック、政策評価手法の種類と機能、及び政策評価の政治性と参加の問題について学ぶ。
14 公共政策管理のシステム(第13章)
   政策を提供するしくみや制度について、市場メカニズムの活用、政策波及・政策革新、及びガバナンス論を中心に学ぶ。
15 政策リサーチの手法(使用書②を使用)
   最後に、政策リサーチの手法について、リサーチ・クエスチョンの立て方、仮説の立て方及び検証の仕方、文献リサーチや資料・データの収集手法、リサーチ結果の政策化手法等を中心に学ぶ。

 
授業運営 Course Management
 ゼミナール形式を予定している。
 後掲の使用書・参考書以外の文献等は、開講後、毎回のテーマに合わせて適宜指示する。
 各受講生が分担して文献の内容を簡潔に要約して他の受講生に紹介する形をとった上で、議論を喚起し、主要論点について問答を繰り返すことにより、基礎的知識の効率的な定着を図る。
 
評価方法 Evaluation Method
 分担報告の際の事前準備の状況、報告内容、出席者としての意見発表の内容や頻度、担当教員との問答における論理の展開、その他、授業への貢献度を総合的に評価する。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
 毎週、水曜日の13:30以降(会議等の時間を除く)、17号館502研究室へ。また、講義後にも質問を受け付ける。最近、学内の会議等が多いため、アポなしのときは対応できない場合があるので注意すること。
 
使用書 Textbook (s)
秋吉貴雄・伊藤修一郎・北山俊哉『公共政策学の基礎』[有斐閣(有斐閣ブックス)]2010年
伊藤修一郎『政策リサーチ入門』[東京大学出版会]2011年
足立幸男著『公共政策学とは何か』[ミネルヴァ書房]2011年

参考書 Book (s) for Reference
政策分析ネットワーク編『政策学入門』[東洋経済新報社]2003年
同志社大学大学院総合政策科学研究科編『総合政策科学入門』第2版[成文堂]2005年
足立幸男/森脇俊雅編著『公共政策学』[ミネルヴァ書房]2003年

 
 
 
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