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 授業科目
 Course Title
組織科学特論
Organizational Science
 担当者
 Instructor
教授   松丸 正延  後学期 木曜日2時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
 本講義の到達目標は、受講生が①組織を科学的に研究する学問の蓄積について知ること、②組織の在り方、作り方、組織内部の統制、組織外部の調整の知識を習得すること、③企業と企業の関係のあり方(系列、企業集団、提携、ヒトに依拠した企業間関係)である組織間関係についての知識を習得することを通して組織科学理論に関する基礎知識と応用の知識を習得することである。
 
授業内容 Course Content
 チェスター・バーナードは、組織の成立には、個人の努力を組織目的に寄与する意志「協働意志」と、目的なしに組織は生まれないから「共通の目的」、さらに組織の諸要素を結合する「コミュニケーション」の3つの要素が必要であると論じた。このバーナードの理論をさかのぼれば、エルトン・メイヨーらのホーソン実験とよばれる実地調査に基づいた労働者の勤労意欲の維持と組織活性化の理論につながる。またこのエルトン・メイヨーらの理論をさかのぼれば、フレデリック・テイラーの科学的管理法につながる。フレデリック・テイラーは、労働者を機械の一部のようにとらえて管理する科学的管理法を提唱した。今日の日本における経営理論は、フレデリック・テイラーの科学的管理法を基礎としているので、組織科学理論においても、その基礎は同じである。しかしながら、チェスター・バーナードによって組織が強く意識されてきたように、経営は個人の力を基礎としながらも、最終的には、企業業績は、組織の力から生み出されるアウトプットで良い経営であるかの判断がなされる。したがって組織を科学的に研究しようという研究が多くなされている。本講義では、組織に焦点をあて、企業経営を考える。今日のように、経営がますますグローバル化しており、企業組織内部の問題を取り扱うだけでは不十分であり、企業組織と企業組織の関係も変化し始めている。特に国を超えた国際間での企業取引は、従来の組織体組織の関係を大きく変えるようになっている。本講義ではそうした実態を踏まえて、組織の在り方、作り方、組織内部の統制、組織外部の調整を考慮した講義を行う。経営の善し悪しは、組織を如何にうまく作るかということにもつながり、良い経営は良い組織につながる。意思決定は組織を通じてなされるからである。組織を構成する個人、個人の力が強いことは基本であるが、個人として強くても、結局のところは組織としてのアウトプットが要求される。したがって、組織を構成する個人を強くし、組織を強くすることが企業を強くすることであることが分かる。企業と企業の関係のあり方(系列、企業集団、提携、ヒトに依拠した企業間関係)である組織間関係についても講義を行う。また今日の企業系列は、サプライチェーンを構成しているので、サプライチェーンにおける企業提携、企業取引、および、国をまたいだ取引における為替相場についても講義を行う。経営環境の急速な変化に伴い、近年の組織論では、新しい考え方や行動様式を選択し採用していくことで、組織を改善し、創造していくことが必要と考えられている。すなわち組織は固定的なものと捉えるのではなく、組織の行動様式を継続的に革新し、生産性向上を達成するために改善するような組織のあり方が模索されている。特にグローバル展開をしている企業では、従来の組織論ではとらえきれない動きがある。例えば、半導体企業における外国企業との提携や生産協力である。したがって本講義では、実務界で行われている最新の組織改革も参考にしながら講義を進めていく。
 
授業計画 Course Planning
 各回の講義内容は一応次のように予定しているが、時間の都合で若干前後する場合もある。組織科学の全般的知識を習得するために、以下の授業スケジュールに従った講義を行う。
1.科学的管理法と組織
2.ホーソン実験と人間関係論
3.チェスター・バーナードの組織論
4.組織の諸要素を結合する「コミュニケーション」
5.組織の在り方、作り方
6.組織内部の統制、組織外部の調整
7.組織間関係論
8.親会社と子会社の関係
9.企業系列
10.企業集団
11.提携
12.企業連結と連結会計
13.サプライチェーンと組織
14.サプライチェーンにおける企業提携
15.サプライチェーンにおける企業取引

 
授業運営 Course Management
 担当教員による講義を中心に進める。また講義内容についての質疑応答と意見交換を行う。参考書で事前に知識を得ておくことが望ましい。必要に応じてプリントを配布する。
 
評価方法 Evaluation Method
 本講義で紹介する、これまでに研究されている組織科学に関する研究論文についての討議、および授業への参加状況、レポート等で総合的に評価する。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
研究室在室時随時。なお、質問は講義後にも受け付ける。
 
使用書 Textbook (s)
なし(プリントを配布する)
参考書 Book (s) for Reference
山下洋史・村田潔編『スマートシンクロナイゼーション』[同文舘出版]2006
山下洋史・諸上茂登・村田潔編『グローバルSCM』[有斐閣]2003
車戸實編『人事・労務管理論、基本経営学全集第3巻』[八千代出版]1988

 
 
 
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