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 授業科目
 Course Title
文化資料学
Cultural Sources Studies
 担当者
 Instructor
教授   深澤 徹  後学期 金曜日2時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
 本講義の到達目標は、世界無形遺産にも指定され、日本の代表的な芸能文化として高く評価される「能楽」ついて、より深く知ることにある。具体的方策としては、『風姿花伝』を始めとした世阿弥の諸著作に直に触れ、また「能楽」の個々の演目にも直に触れる体験をしてもらう。
 受講生には、
 ①中世の文献資料に直に触れ、その特異な芸能思想や文体構造に習熟すること、
 ②能楽の基本的な歴史について把握すること、
 ③さらにその演能システムの成立過程や特質について理解したうえ、
 ④それらの知識をもとに、フィールドワークとして、実際に能楽鑑賞を行うことが義務付けられる。
 本講義により、受講生は、日本の文化の一端を担う「能楽」についての基礎的知識を得るとともに、その典拠となった関連文献を読解する基盤的能力を身に付けることができる。
 
授業内容 Course Content
 文化資料学と題された本講義の特性として、テキストに直に触れることが重要視される。ついては受講生には、『風姿花伝』を始めとした世阿弥の能楽書を直に読む体験を行ってもらう。また謡曲の演目のテキスト(能楽の詞章)のいくつかにも直に触れ、またその典拠となった古典テキスト(源氏物語や平家物語など)にまでさかのぼって、その原文に直に触れ、これを理解する作業を行ってもらう。さらにはその成果を、他の受講生の前でプレゼンすることが求められる。
 テキストについては、教場でその都度、指示する。またフィールドワークとして、実地に能楽の鑑賞も行う予定である。
 
授業計画 Course Planning
 各回の講義内容は、以下のように予定されている。受講生は、
 予習として、①テキストの指定ページや、事前に配布された資料プリントをあらかじめ読了しておくことが求められる。なお②資料プリントは古文の場合が多いので、わからない語句や読めない文字について、あらかじめ下調べしておくことが必須である。
 復習としては、①テキストの内容や配布プリントの情報と講義内容とを関連付け、まとめる聴講ノートの作成が義務付けられ、②さらにフィールドワークが求められる。

1.イントロダクション-シラバスの記載事項について確認のうえ、使用テキストを紹介する。
2.フィールドワークについての心構えとその趣旨を説明する。
3.古代・中世の芸能史について概説する。
4.世阿弥の生涯についての概説する。
5.「風姿花伝」「花鏡」「申楽談義」等の書誌的説明を行う。

6.謡曲の演目の典拠と、そのモチーフの多様性について説明する。
7.謡曲の演目のトポスとペルソナについて説明する。
8.「翁」の特質とその位置づけについて説明する。
9.後続ジャンル(人形浄瑠璃や歌舞伎)への影響について説明する。
10.典拠としての源氏物語について説明する。

11.典拠としての平家物語について説明する。
12.典拠としての義経記について説明する。
13.典拠としての記紀神話について説明する。
14.典拠としての和歌伝承について説明する。
15.まとめ
 
授業運営 Course Management
 古典のテキストは原文を用いる。ただし、その都度現代語に訳し、意味を説明した上で講義を進めていくので、高校の古文の基礎的知識があれば対応できる内容である。
 代表的な演目のいくつかを受講者各自に割り当て、プレゼンしてもらう予定である。
 また課外授業(フィールドワーク)として、受講者には能楽の鑑賞が義務付けられている。
 
評価方法 Evaluation Method
 講義内容を踏まえたうえで、能楽鑑賞(フィールドワーク)を行う。その参加姿勢の積極性を評価する(40%)。さらにそれらのフィールドワークを踏まえたレポートを提出してもらう。なお、実践的活動内容と教場での講義内容とを、筋道立てて、いかに論理的に関連付けることができているかが、そのレポート評価(60%)の最大の指標となる。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
 月曜日3限・金曜日3限の時間帯に、17号館430研究室(内線4318)にて受け付ける。
 
使用書 Textbook (s)
小西甚一『風姿花伝・花鏡』[タチバナ教養文庫]2012
共通テキストは特に定めない。必要なテキストは、その都度指示する。
参考書 Book (s) for Reference
 折口信夫『日本芸能史六講』[講談社学術文庫]1991
服部幸雄『大いなる小屋』[講談社学芸文庫]2012
 深沢徹『都市空間の文学―藤原明衡と菅原孝標女』[新典社]2008

 
 
 
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