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 授業科目
 Course Title
横浜学
Yokohama Studies 
 担当者
 Instructor
教授   永野 善子  前学期 月曜日2時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
 本講義の到達目標は、受講生が、①グロバール化のなかで変貌する国際都市・横浜を外国人住民・移民労働者の視点から理解すること、②グローバル化の進展以前から在住するオールド・カマーとグローバル化のなかで定住してきたニュー・カマーの間のすみわけや共生について理解すること、③横浜の外国人住民・移民労働者がかかえる問題を、日本社会の「多文化共生」の枠組みのなかでとらえなおすこと、④横浜の外国人住民・移民労働者と日本人との共生をめざすために、地方行政やNGOがどのような取り組みをしてきたのか、あるいはしようとしているのかを学ぶことにある。
 
授業内容 Course Content
 この講義では、「外国人住民と市民社会」をテーマとして、過去10年間、神奈川県内、とりわけ横浜市や川崎市で急増してきた在日中国人、在日コリアン、在日ブラジル人、在日フィリピン人と日本人との「多文化共生」問題を取り扱う。授業では、神奈川県における外国人住民の概況について学ぶほか、実践的に外国籍住民との交流や支援を行なっているNGOなどの関係者を講師として招聘し、その経験を共有する努力をしてゆきたい。
 
授業計画 Course Planning
1.日本社会のグローバル化と外国人住民(「在日外国人と日本社会のグローバル化」第1章)
  神奈川県・横浜を軸にグローバル化の意味について概説する。
2.「定住なき」日系ラティーノ(「在日外国人と日本社会のグローバル化」第2章)
  日系ラティーノの移住形態の特徴をふまえ、日本の雇用形態の変容の意味を考察する。
3.横浜市における外国人の分布(「在日外国人と日本社会のグローバル化」第3章)
  横浜における外国人の分布から、欧米・アジア人の棲み分けの構図を明らかにする。
4.格差社会のなかの海外出稼ぎ者と在日フィリピン人(「在日外国人と日本社会のグローバル化」第4章)
  過去20年における在日フィリピン人住民の急増の背景を考察し、横浜での事例を紹介する。
5.在日フィリピン人への支援活動(外部講師)
6.在日コリアンの今(「在日外国人の日本社会のグローバル化」第5章)
  ニューカマーとしての在日コリアンの多様性について事例調査を紹介する。
7.小テスト及び解説/質疑応答
  ここまでの内容にすいて小テスト(50分)を実施し、終了後にテスト内容の解説を行い、質問を受け付ける。
8.在日中国人と日本社会の現在(1)オールド・カマー(「在日外国人の日本社会のグローバル化」第6章)
  横浜におけるオールド・カマーとして中国人社会の実像に接近する。
9.在日中国人と日本社会の現在(2)ニュー・カマー(「在日外国人と日本社会のグローバル化」第6章)
  横浜におけるニューカマーとしての中国人社会の多様性への接近を試みる。
10.ブラジル移民と在日の日系ブラジル人(「在日外国人と日本社会のグローバル化」第7章)
  日系ブラジル人の日本への移住のルーツを探り、いくつかの事例を紹介する。
11. 神奈川県のラディーノス集住地域(「在日外国人と日本社会のグローバル化」第8章)
  神奈川県の日系ラティーノ住民社会の特徴をフィールドワークにもとづき明らかにする。
12. ニューカマーのことばと暮らし(「在日外国人と日本社会のグローバル化」第9章)
  近年日本に在住するようになった外国人住民が抱える言語の習得の課題について議論する。
13. 在日中国人・韓国人への支援活動(外部講師)
14. 定住外国人の福祉問題(プリント配布予定)
  外国人住民が日本に定住するにあたっての諸問題について考察する。 
15. 移民の教育問題(プリント配布予定) 
  単身ではなく家族とともに移住する外国人労働者がかかえる子どもの教育問題をとりあげる。
 
授業運営 Course Management
 学生が積極的に問題を発見するようなかたちで授業を進める。
 2回程度、外部講師による講義を行なう。
 神奈川県内で活動するNGOや自治体関係組織を訪問する機会を設ける。
 進行状況により内容は前後する。
 
評価方法 Evaluation Method
 試験(持ち込み不可)とレポート、および授業中のコメントシートによる。評価の配分は、試験60%、レポート20%、授業中のコメントシート20%とする。試験では講義の基本的内容の理解度を基礎点とし、さらに記述内容の正確さや議論の独創性をもとに加点する。レポートは、担当教員が設定した大きな課題をもとに、自分でテーマを設定して、図書館で複数の文献にあたりながら作成すること。インターネットでのデータ検索も有効であるが、長期的な視野に立って議論をするためには、すでに刊行されている多くに著作を読むことが重要である。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
 月曜日・金曜日(12:00-13:00)、17号館405号室(内線4294)。ただし、会議などで不在のときがあるので、質問や相談が必要な場合には、ああかじめ連絡されたい。なお、講義のあとにも質問を受け付ける。
 
使用書 Textbook (s)
 神奈川大学人文学研究所編『在日外国人と日本社会のグローバル化:神奈川県横浜市を中心に』[御茶の水書房]2008年

参考書 Book (s) for Reference
 駒井洋・石井由香『移民の居住と生活』[明石書店]2003年

 
 
 
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