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 授業科目
 Course Title
文学
- 占領とはなにか -
Literature 
 担当者
 Instructor
教授   日 昭二  前学期 月曜日2時限/火曜日2時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
 本講義の到達目標は、受講生が、①第二次大戦後の「日本占領」とは何かを知ること、②占領と文学の関係を知ること、③占領と文学の関係についての従来の観点を認識すること、④従来の観点を批判的に捉える論理を学ぶこと、等々を通じて日本の占領期を総合的なものとして見る力を身につけられることである。
 また、本講義によって、文学テクストがより広く社会的・歴史的な状況と、どのように切り結ばれているかを身につけることも目標としているので、文学Ⅱにおける明治期以降のテクスト分析につながるという意味で、まずはこの科目から履修することが望ましい。
 
授業内容 Course Content
 この講義では、下記の使用書(テキスト)に沿って、占領期文学の基礎を学んでいく。日本がアメリカに「占領」されていたという歴史的な事実すら知らない学生が多いなか、現在のわれわれの位置取りを知る機会ともなると思われる。ひいては世界を考えることにもなるだろう。
 
授業計画 Course Planning
 各回の講義内容は一応次のように予定しているが、時間の都合で若干前後する場合もある。使用するテキストの内容を理解するためには、予習として①各回の該当頁をあらかじめ読んでくること、②分からない用語などについては、自分なりに調べておくことも必要である。また復習としては、講義時に示した占領期の知見を、あらためて文学テクストに当たって読み直しておくと、より一層占領空間の問題が確かなものとなるだろう。

1ガイダンス―占領とはなにか。
2起源の光景―宮本百合子・治安維持法・記録映画
3新憲法公布―中野重治・検閲・オキュパイドジャパン
4敗戦へのまなざし―高見順・特殊慰安施設・パンパン
5反転する地と図―太宰治・パロディ・忠臣蔵
6見立てと超越―石川淳・IHS・JHQ
7占領下の社会風刺―大岡昇平・俘虜・強制収容所
81950年の転回―武田泰淳・朝鮮戦争・イーグル旋風
9ベストセラーの言語ゲーム―石坂洋次郎・獅子文六・民主主義
10追放者の心情と論理―火野葦平・公職追放・警察予備隊
11再軍備の隠喩―安部公房・寓話・戸締り
12シンデレラの時間―第三の新人たち
13接収・混血児・戦争花嫁
14臨時試験および解説
15まとめと今後の思考へ
 
授業運営 Course Management
 すべて講義形式による。講義は使用書の講読を中心にして、なるべく平易な言葉で解説するが、しっかりノートを取ってほしい。
分かりにくいときは、そのつど質問をすること。
 
評価方法 Evaluation Method
 期末の臨時試験で評価する。使用書および自筆ノートの持ち込みを可とする。評価基準は、使用書の内容がどの程度理解されているか、講義内容がしっかり把握されているか、解答が論理的な記述になっているかに留意して行う。出席状況は評価の対象としない。

 
オフィスアワー Office Hour (s)
 火曜日12時30分~50分、17号館418研究室(内線4306)へ。
 
使用書 Textbook (s)
日高昭二『占領空間のなかの文学』[岩波書店(岩波現代全書)]2015年


 
 
 
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