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 授業科目
 Course Title
国際・異文化コミュニケーション論特講
Advanced Studies in Intercultural Communication
 担当者
 Instructor
教授   泉水 英計  後学期 木曜日1時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
現代の国際関係を基礎づけている第二次世界大戦終結時の世界情勢について基本的な理解を得ると同時に、ナショナリズム概念について洞察を深める。
 
授業内容 Course Content
 尖閣諸島や竹島の領有権をめぐる隣国との論争から、過熱化したナショナリズムが日本を覆いつつある。政治的倫理に則ってこのような社会の動向を批判的に論じたり、ナショナリズムの歴史を辿りそのメカニズムを学術的に分析したりすることもできよう。けれども、ここでは、ナショナリズムをより広い意味にとらえ、自己の集団の動向に参入するのであれ抵抗するのであれ、集団と自己を同一化するような考え方が自分自身を支配してしまっていることを認識するための作業をおこなう。
 第二次世界大戦終結直後に発表した「ナショナリズムについて」で、ジョージ・オーウェルは、国家や民族にも宗教や階級にも必ずしも結びつかず、単に何かに対する反感や、明確な忠誠の対象を必要としない消極的なものまでも含めてナショナリズムを論じた。このテキストを、彼の経歴や当時のヨーロッパ情勢の理解を深めつつ読み解き、現代日本で私たち直面している問題をとらえる一つの新しい視点を切り拓く。
 
授業計画 Course Planning
(1)1945年春という歴史的節目
(2)ジョージ・オーウェルの人物像
(3)ナショナリズムとパトリオティズム
(4)ソビエト連邦と「トロツキー主義」
(5)連合国(英米仏)内の貢献度
(6)独ソ不可侵条約の意外性
(7)イギリス人知識人にとっての共産主義
(8)ナショナリズムの不安定性
(9)ナショナリストの現実逃避
(10)新保守主義、ケルトナショナリズム、シオニズム
(11)ナショナリズムの転移
(12)否定的ナショナリズム
(13)ナショナリズムの不寛容性
(14)ナショナリストであることの自覚
(15)現代日本のナショナリズム

 
授業運営 Course Management
George Orwell (1945) Notes on Nationalismをテキストとして精読する(初回に配布するので準備不要)。すべての受講者が、毎回の授業で読解する部分について、基本語句の意味や英文の構造から、記述内容の背景までを調べておく。毎回の授業開始時に適時担当者を決めて、担当者と教員の応答を中心に読解を進める。精読の効果をあげるために、あわせて、既読箇所の音読の練習を課す。
 
評価方法 Evaluation Method
学期末に「オーウェルのナショナリズム論からみた現代日本のナショナリズム」という題でエッセイを課す。
毎回の授業の準備40%、学期末エッセイ60%。
 
オフィスアワー Office Hour (s)
水曜日と木曜日の昼休み。長時間の面談が必要な場合には、この時間帯に来訪して別途アポイントを取る。
 


 
 
 
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