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 授業科目
 Course Title
異文化間コミュニケーション
Intercultural Communication
 担当者
 Instructor
准教授 高城 玲  前学期 木曜日2時限
講師   八尾 祥平  前学期 木曜日2時限
 単 位
 Credit
2

到達目標 Target to be Reached
本講義の到達目標は、受講生が、①異文化や自文化、国際社会に関してこれまで抱いてきた先入観を突き崩し、より深い意味で異文化間コミュニケーションを理解すること、②そのための基礎的な視点や知識を身につけることである。
 
授業内容 Course Content
 本講義は、2名の担当者による分担形式で構成される。
 東南アジアの文化人類学を専門とする高城は、異文化(他者)との直接的な出会いの経験を通して自文化を反省的な視点で見直すことの意義を問いかける。社会学を専門とする八尾は、日本帝国時代の旧植民地(国内植民地含む)の近現代史および「日本語」で書かれた文学作品を通じて、戦後の日本社会において「異文化」の側に立たされたエスニック・マイノリティの視点から日本社会や旧植民地がどのようなものとして現れるのかを学ぶ。
 日本を含むアジア地域の具体的事例を通して、異文化理解やコミュニケーションの問題、そこにはらまれる自己・他者認識の問題へと議論を拡げていきたい。このほか、障害者、男女差、テレビメディアなど身近な話題も取り上げるので、自分自身の問題として考えを深めてもらいたい。
 
授業計画 Course Planning
 各回の講義内容は以下のような予定を組んでいるが、進捗度合いに応じて調整する場合もある。
 講義で取りあげる内容に関しては、身近な問題として日常的に関心を寄せ、自らの日常的コミュニケーションや異文化(他者)理解に自覚的であるよう心がけてもらいたい。

高城担当分7回
1)異文化(他者)と出会う場所へ(1):異文化に生きることと異文化を生きること
  異文化コミュニケーションへのいくつかの視点を学び、身近な他者理解の問題として考える必要性を学ぶ。
2)異文化(他者)と出会う場所へ(2):異文化を理解する技法
  異文化理解における身体の重要性、その技法としてのフィールドワークについて学ぶ。
3)周縁化される人々:公害や障害と共に生きること
  日常的なコミュニケーションと差別・排除との関係を取りあげ、コミュニケーションや他者理解の問題を考える。
4)男らしさと女らしさ:身近にもある他者との間
  身近にもある他者理解の問題としてジェンダーを取りあげ、コミュニケーションとジェンダーの関係を考える。   
5)表象/消費される異文化:日本の中の東南アジアと東南アジアの中の日本
  東南アジアと日本の事例を取りあげ、メディアなどで異文化や自文化が如何に表象され、消費されるかを考える。
6)想像/創造される国民国家:東南アジアの地図と訓練の事例から
  東南アジアにおける地図や国家的な研修訓練の事例から、国民国家に関するいくつかの視点を学ぶ。
7)コミュニケーションで生み出される関係、排除される関係
  異文化や相互の関係性が、コミュニケーションを通して構築的に生み出されるものであることを学ぶ。

八尾担当分7回
1)沖縄の近現代史 
  近現代の沖縄の歴史とその思想的課題を概観する。
2)沖縄文学の中の「台湾」 
  目取真俊『魚群記』に描かれた「声」の分析を通して、「戦後」の沖縄における台湾の「忘却」の問題を考える。
3)台湾の近現代史 
  台湾の戦後史を日本との関わりを含めて概観し、台湾を「歴史」として叙述することにはどのような困難が伴うのかを学ぶ。
4)「台湾人」であることの困難 
  邱永漢や黄霊芝の「日本語」文学を通じて、戦前から戦後にかけて「異文化」としての外来政権による統治を受けた人びとの経験を学ぶ。
5)朝鮮の近現代史 
  朝鮮の近現代史を通じて、それが「異文化」としての日本の植民地統治との関わりからつくられた「歴史」であることを学ぶ。
6)在日コリアンにとっての「異文化」としての「祖国」 
  李良枝や金城一紀の小説を通して在日コリアンにとって「異文化」としての「祖国」とはどのようなものであるのかを学ぶ。
7)沖縄のなかの台湾と韓国 
  沖縄戦における犠牲者は沖縄人だけではない。台湾人・朝鮮人の戦没者もおり、彼らの慰霊のあり方をめぐる違いがみられる。
  さらに、在留資格をめぐっても異なる歴史経験をもっている。こうした違いがいかに生じているのかを学ぶ。

総括1回 
 両担当者の授業内容をまとめ復習しながら、各受講者が本講義で学んだことを総括する。
 
授業運営 Course Management
受講生は2つの教室に分かれ、8回目の授業で講師が交代する。ただし、各受講生の教室は、前半と後半で変わらない。
授業中の私語、無用な出入りは禁止。
異文化の具体的な姿に触れるために、映像写真資料などを多用するよう心がける。  
テキストは指定しないが、参考文献については授業中に紹介する。

 
評価方法 Evaluation Method
必修科目のため、平常点は評価の重要な基準となるので注意されたい。
期末には、高城、八尾それぞれが同一時間内に試験を実施する予定。
成績評価は、平常点と試験をあわせて総合的に判断する。
2名の教員が50点満点でそれぞれ評価して合算する。

 
オフィスアワー Office Hour (s)
 オフィスアワーは、火曜日12:40-13:20(1号館317研究室)。なお、講義後にもその場で受け付ける。
 


 
 
 
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